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自社サービスを世界一活用して会社を辞めた話

こんにちは、備え・防災アドバイザーの高荷です。

当エンファクトリーには「専業禁止」という人材理念があり、社員にはポジティブな復業(副業ではなく復業です)が推奨されているのですが、本日は、自社サービスを自身の”復業”に活用し、最後には退職・独立をしたという事例をご紹介します。つまるところ、私の自己紹介になるわけですが。

 

エンファクトリーでしていたこと

さて、突然ですが「専門家」を探したことはありますか?

  • 家を建てるならハウスメーカーよりも建築家にお願いしたい
  • 虫歯治療をしたいが抜かずに治療してくれる歯科医を探したい
  • 英会話を学びたいけれど駅前留学ではなくて個人の先生がいい
  • 起業するので自分に合いそうな人柄のよい顧問税理士を探したい

専門家なんて縁がないと思っていても、意外なところで「知人ではないだれか」にモノゴトを相談しなくてはならないケースがあるものです。そんなときどうやってプロを探しますか?タウンページ、ネットで検索、方法は色々ありますが、その選択肢の一つが「専門家検索サイト」の活用です。

私はエンファクトリーで、専門家を探せる・相談できるWebサイト「専門家プロファイル」という自社サービスに携わってきました。専門家プロファイルは、弁護士やコンサルタント、またお料理の先生まで多種多様な「専門家」が登録をしているWebサイトで、プロを探している生活者や企業の担当者の方が無料で専門家を検索、問合せをすることができるというサービスです。

当初はこのサイトに登録している専門家さんたちのサポート担当者として、その後Webマーケティングの担当者として、そして最後は事業責任者として、8年間専門家プロファイルに携わってきたのが、私のエンファクトリーにおける全てとなります。

 

サービス改善のためにはサービス理解が重要

エンファクトリーにおける私のミッションは、専門家プロファイルから収益を上げることです。専門家プロファイルは登録する専門家の数が増加するほど、専門家を探す利用者が増えるほど売上が得られる構造でしたので、どうすれば専門家・利用者の数を増やすことができるのか、いわゆるサービス改善のPDCAを回すことが日々の仕事でした。

しかし、自分自身で専門家を探してみて使い勝手を探るということは容易でしたが、専門家側の使い勝手はなかなか分からず苦労しておりました。そこで実践したことが、「自分自身を専門家として登録し、専門家の立場でサービスを使い改善点を探る」という手法でした。

とはいえ一介のサラリーマンが国家資格などをホイホイと持っているわけではありませんので、医者や弁護士として登録することは困難です。そこで選択した領域が、趣味で4年ほど続けていた個人ブログのテーマ「防災」でした。このブログも元々は、専門家プロファイルに登録するプロの方々に、Webマーケティングのテクニック、Web向けのコラムやブログを上手に書く方法をアドバイスするために始めたものでしたが、4年も続けているとある程度関連テーマには詳しくなるもので、「自称防災の専門家」としてとにかくもプロ登録をしたのが2011年の秋でした。

 

ただのオッサンがすごそうな専門家に変身takani_profile

これまで専門家の方々のサポートを続けてきた知識がありましたので、プロフィールなどを「それっぽく」飾るテクニックには長けていました。その結果、経歴や実績をよく読まなければ「自称専門家」には見えない、それなりに立派な専門家がWeb上に誕生したのです。

そして驚いたことに、専門家プロファイルに登録を初めた翌月、週刊プレイボーイから”防災の専門家”に取材依頼が入ったのです。しかも地震対策や備蓄などの分かりやすいテーマではなく、「ハイパーインフレでも”ゴールド”は安全?」という斜め上の問合せでしたが…。

前述の趣味のブログで確かにこういった記事を書いたことはありました、しかし取材依頼などがきたことは4年の執筆期間中いちどもありませんでした。しかし専門家プロファイルという第三者のサイトに登場した直後に、「ブログでやけに詳しく防災のことを語っているただのオッサン」が「ブログ記事の豊富な防災の専門家」にクラスチェンジしたのです。

その後も雑誌、新聞などの取材依頼は続き、専門家プロファイルに自称専門家として登録をした半年後には、テレビ出演まで果たすことができました。こうした実績が生まれてくるとそれをプロフィールに書くことができるようになり、さらに安心感が増してまた問合せが増えるという好循環が回り始めたのです。

 

サラリーマン専門家としての活動DSCF8561

専門家としてのプロフィールにメディア出演実績が増えるにしたがい、執筆の依頼、講演会の依頼、監修の依頼など、実業につながる仕事の問合せも徐々に増加していきました。仕事を受けた後はその実績をプロフィールに追記したり、詳細を専門家プロファイル内に設けられているコラムとして投稿することでコンテンツとして蓄積し、また新しい検索流入を得るというサイクルを回すことができます。

こうした活動を通じて得られたノウハウは、専門家プロファイルに登録しているプロの方々へのアドバイスや、Web機能の改修などに生かすことができ、当初の狙い通りサービス改善のヒントを探すという目的を果たすことができたのです。

またこれだけ「防災」に関する仕事が増えてくると、復業・パラレルワークとしても立派な収入源のひとつにすることができ、昼はサラリーマンとして自社の事業を改善し、夜はその自社サービスを活用して専門家課業に勤しむ、そんな生活を3年ほど続ける日々が続きました。

 

訪れた転機、専門書の出版表紙

専門家プロファイルに登録をしてちょうど3年目となる2014年の冬、専門家プロファイルを経由して何度か企業向けの危機管理セミナーを実施してきた出版社から、企業のBCP(危機管理)に関する本を書きませんかという打診をいただき、翌2015年の6月に、「中小企業のためのBCP策定パーフェクトガイド」とう書籍として世に生み出すことができたのです。

エンファクトリーは「専業禁止」をうたっていますので、そのままサラリーマン&防災の専門家として活動をつづける選択肢もありましたが、同時に「男なら、一度は狙え、独立を」という神の声が脳内から聞こえる様にもなり、一念発起、退職して思い切り専門家稼業に専念する決断をしました。

貯金がつきるのが早いか、防災の専門家としての仕事が得られるのが早いか、ギリギリの勝負をする羽目になりましたが、もし失敗したらエンファクトリーに出戻りさせてもらおうと勝手に考え、本日に至ります(当記事のエントリー時点では有給消化中の身分)

 

○○の専門家になりたいなら「専門家プロファイル」への登録が超オススメですよ!

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