コンバージョンとは?種類やCV数を向上させるコツなど解説

オウンドメディア

「コンバージョン」という言葉は、デジタルマーケティングにおいて頻繁に耳にしますが、その具体的な意味や重要性を理解していますか?コンバージョンは、Webサイトやアプリを訪れたユーザーが「購入」や「問い合わせ」など、特定の行動を達成することを指し、ビジネスの成果を測る重要な指標です。

本記事では、コンバージョンの基本的な概念や種類を詳しく解説するとともに、CV数を向上させるための具体的なコツも紹介します。これからコンバージョンを最適化し、ビジネス成果を最大化したい方はぜひご覧ください。

コンバージョンとは?

「コンバージョン」とは、Webサイトやアプリなどのデジタルチャネル上で、ユーザーが特定の行動を達成することを指します。主にサイトの目的に応じて設定されるもので、たとえば以下のようなものが挙げられます。

  • 商品やサービスの購入
  • 資料請求や問い合わせフォームの送信
  • 会員登録やニュースレターの購読
  • ダウンロード(アプリやコンテンツなど)

コンバージョンは、ビジネスの成果を測る重要な指標(KPI)として活用されます。また、コンバージョン率(CVR)は、サイトを訪れたユーザーのうち、どれだけの割合が目標行動を達成したかを示し、マーケティング施策やサイト改善の効果を評価するための基準となります。

コンバージョン率(CVR)とは

コンバージョン率(CVR)とは、Webサイトやアプリを訪れたユーザーのうち、特定の目標行動(コンバージョン)を達成した人の割合を示す指標です。

例えば、商品購入、会員登録、資料請求などがコンバージョンに該当します。CVRは以下の計算式で求められます。

CVR(%) = (コンバージョン数 ÷ サイト訪問者数) × 100

例えば、1,000人の訪問者がいるサイトで10件の購入があった場合、CVRは1%となります。CVRは、マーケティング施策やサイト改善の効果を測定するための重要な指標であり、CVRが高いほど、サイトが効率よく目標を達成していることを意味します。

CVRの向上を目指すためには、ユーザー体験の最適化(UX改善)やターゲットユーザーに合ったコンテンツ作りが重要です。

コンバージョンの種類

コンバージョンにはいくつか種類があり、それぞれ指している内容が異なります。以下で7種類のコンバージョンについて解説します。

総コンバージョン

総コンバージョンは、特定の期間内に発生した全てのコンバージョンの合計数を指します。同一ユーザーが複数回コンバージョンを行った場合、その回数すべてが含まれます。例えば、1人のユーザーが3回購入した場合でも、その3回すべてがカウントされ、総コンバージョン数は「3」となります。

この指標は、全体の活動量や成果を数値化するために用いられ、特に広告キャンペーンや施策全体のインパクトを把握する際に役立ちます。全体的な効果を測定し、施策の規模や影響を評価するために重要なデータです。

ユニークコンバージョン

ユニークコンバージョンは、特定の期間内にコンバージョンを達成したユーザーの「人数」を指します。同一ユーザーが複数回コンバージョンを行った場合でも、1回としてカウントされるのが特徴です。例えば、1人のユーザーが同じ日に3回購入しても、ユニークコンバージョン数は「1」となります。

この指標は、「何人のユーザーがコンバージョンに至ったか」を把握するために用いられ、総コンバージョン数との比較によってリピーター率や個々のユーザーの行動傾向を分析することが可能です。新規顧客獲得やリピーターの割合を考慮する際に役立ちます。

直接コンバージョン

直接コンバージョンは、ユーザーが広告や検索結果から直接サイトに訪問し、その場でコンバージョン(購入や問い合わせなど)を行った場合を指します。例えば、Google検索で「〇〇商品」を調べたユーザーが特定のサイトに訪問し、そのまま購入を完了したケースが該当します。

この指標は、広告や検索の即効性を評価する際に重要で、特定のキャンペーンやチャネルがどれだけ直接的に成果を生んでいるかを示します。短期的な効果測定や、特定の施策の即時的な成果を確認する際に役立つ指標です。

間接コンバージョン

間接コンバージョンは、ユーザーが最初の訪問時にはコンバージョンに至らず、複数のチャネルやサイトを経由して後日コンバージョンに至った場合を指します。例えば、初回訪問時に商品を閲覧し、その後メールマーケティングやリターゲティング広告を通じて再訪問し、購入に至ったケースが該当します。

この指標は、直接的な結果に見えない接点の価値を評価するために重要です。ユーザーの購買行動における複数の影響要因を把握することで、長期的なマーケティング施策の有効性を測ることができます。

クリックスルーコンバージョン

クリックスルーコンバージョンは、ユーザーが広告をクリックし、その後にコンバージョンを達成した場合を指します。例えば、ディスプレイ広告をクリックしてランディングページに訪問し、その場で購入を行ったケースが該当します。

この指標は、広告のクリックがどれだけ直接的にコンバージョンに寄与したかを測定するために用いられます。また、広告のクリエイティブやターゲティング精度を評価する材料にもなります。広告キャンペーンの費用対効果を分析する際に非常に重要です。

ビュースルーコンバージョン

ビュースルーコンバージョンは、ユーザーが広告を閲覧したもののクリックせず、その後別の方法でサイトに訪問し、コンバージョンに至った場合を指します。例えば、バナー広告を見たユーザーが、その場ではクリックせずに後日検索エンジンでサイトを訪問し、購入を行ったケースが該当します。

この指標は、広告の間接的な影響を評価するために有用で、ブランド認知の向上やユーザーの購買意欲にどの程度影響を与えたかを測ることができます。特に、リターゲティング広告の効果を分析する際に重要です。

マイクロコンバージョン

マイクロコンバージョンは、最終的なコンバージョン(マクロコンバージョン)に至るまでの中間的な行動や目標を指します。例えば、ニュースレターへの登録や資料ダウンロード、商品のカート追加などが該当します。

主にユーザーのエンゲージメントや購入意欲を測る指標として活用されます。マイクロコンバージョンを追跡することで、最終的なコンバージョン率を高めるためのプロセスやユーザー行動をより詳細に分析できます。マーケティングファネル全体を可視化し、改善点を特定する際に役立ちます。

オウンドメディアはどのようにコンバージョンを設定すべき?

コンバージョンを設定するときには、最終地点のコンバージョンポイントとは別に、中間地点のコンバージョンポイントを設定することが重要です。

たとえば、ECサイトであれば、基本的に最終地点のコンバージョンポイントは「商品購入」になります。そして、商品購入に至るまでの中間地点のコンバージョンポイントとして、メルマガの登録やLINE@の友だち登録数など、購入する可能性の高いユーザーのリスト獲得を設定することができます。

BtoBサービスだと、「自社サービスとの契約」などが最終地点のコンバージョンとなると思いますが、中間地点のコンバージョンとして、資料請求や問い合わせなどを設定することが可能です。この場合、契約可能性の高い見込み客をどれだけ集客できたのかという成果地点となります。

いきなり最終地点のコンバージョンポイントだけを設定して数値を追っていくのではなく、ユーザーにとって行動ハードルの低い中間コンバージョン地点を設定し、各フェーズのユーザーの動きを注視していくことが重要になるのです。

【Google広告】コンバージョンを計測できるタグの種類

Google広告では、広告の効果を正確に測定し、マーケティング戦略を最適化するために「コンバージョンタグ」が不可欠です。

このタグを活用することで、ユーザーがどのような行動を取ったかを把握し、広告が成果にどの程度寄与しているのかをデータで確認できます。

グローバルサイトタグ(gtag.js)

グローバルサイトタグ(gtag.js)は、Google 広告や Google アナリティクスなど、Google が提供する複数のツールで共通して利用されるタグです。このタグをウェブサイト全体に設置することで、ユーザーの行動データを収集し、広告の効果測定やウェブサイトの分析が可能となります。

サイト全体に統一的なタグを設定することで、個別のページやイベントごとのタグ管理が簡素化され、運用の効率化にもつながります。また、リマーケティングやコンバージョントラッキングなど、さまざまな機能の基盤を提供します。

イベントスニペット

イベントスニペットは、ユーザーが特定のアクション(例えば、購入、問い合わせフォーム送信)を行った際に、その行動をコンバージョンとして計測するためのコードです。グローバルサイトタグと組み合わせて利用され、特定のページ(購入完了ページなど)やアクションに対して個別に設置されます。

これにより、具体的なコンバージョン数を正確にトラッキングできるため、広告の効果を詳細に把握することが可能です。また、広告キャンペーンのROI(投資対効果)を高めるためのデータとしても活用されます。

Google 広告でのコンバージョントラッキングの設定方法

Google 広告でコンバージョントラッキングを設定するには、以下の手順を順に行います。

1. コンバージョン アクションの設定

まず、計測したいユーザーの行動(例:購入、問い合わせ、登録など)を「コンバージョン アクション」として設定します。

Google 広告の管理画面で「ツールと設定」から「コンバージョン」を選択し、「新しいコンバージョン アクション」を作成します。ここで、コンバージョンの種類や価値、カウント方法などの詳細を設定します。

2. トラッキング タグの取得

コンバージョン アクションの設定が完了すると、次にその行動を計測するためのトラッキング タグを取得します。

Google 広告の管理画面で、先ほど設定したコンバージョン アクションを選択し、表示される指示に従ってタグを取得します。このタグは、ウェブサイトの特定のページ(例:購入完了ページ、サンクスページ)に設置することで、ユーザーの行動を追跡します。 

3. タグの設置・確認

取得したトラッキング タグを、ウェブサイトの該当するページに設置します。タグの設置方法は、直接HTMLに埋め込む方法や、Google タグマネージャーを使用する方法などがあります。

タグの設置後、Google 広告の管理画面でタグのステータスを確認し、正しく動作しているかをチェックします。また、Google タグアシスタントなどのツールを使用して、タグの動作を検証することも推奨されます。

コンバージョントラッキングを設定する際の注意点

コンバージョントラッキングを設定する際、トラッキングタグをウェブサイトに正しく設置するためには、ウェブサイトのコード編集が必要となります。これにはHTMLやJavaScriptの基本的な知識が求められる場合があり、技術的な知識がない場合には設置に苦労する可能性があります。特に、購入完了ページや問い合わせフォームの送信完了ページなど、特定のページにタグを設置する必要がある場合、ウェブサイトの構造を理解していないと正確な設定が難しくなることがあります。

また、タグの設置ミスはコンバージョンの計測漏れや誤ったデータの取得につながるため、注意が必要です。このため、ウェブ開発者に依頼するか、Google タグマネージャーのようなツールを活用することが推奨されます。技術的な知識を補う手段を取り入れることで、正確なトラッキング設定を行い、広告の効果測定を確実なものにできます。

コンバージョン数を向上させるコツ

コンバージョン数を向上させるためには、以下のポイントを押さえることが重要です。

ターゲットを明確にする

コンバージョン数を向上させる第一歩は、ターゲットを明確にすることです。自社の製品やサービスを利用する可能性が高い顧客層を具体的に特定し、年齢、性別、職業、趣味、ライフスタイルなどの詳細なペルソナを設定します。

例えば、「30代の女性で美容に関心がある会社員」などの具体的なターゲットをイメージすることで、より効果的なマーケティングメッセージを作成できます。ターゲットが明確になることで、彼らが求めている情報を適切なタイミングで提供できるようになり、ユーザー体験の向上とコンバージョン率の向上につながります。また、ターゲット設定に基づいて広告配信やコンテンツの最適化が行いやすくなります。

コンテンツを充実させる

質の高いコンテンツは、ユーザーの興味を引きつけ、信頼を築くために欠かせません。商品の使用例、成功事例、専門的な情報を提供する記事など、ユーザーが「有益だ」と感じる情報を充実させることが重要です。

また、動画やインフォグラフィックなど、視覚的にわかりやすい形式を活用することで、ユーザーの理解度とエンゲージメントを向上させることができます。さらに、定期的に新しいコンテンツを追加することで、リピーターの訪問を促し、検索エンジンからの評価も向上します。良質なコンテンツは、ユーザーとの長期的な関係を築く基盤となります。

ユーザビリティを向上させる

ユーザビリティ(使いやすさ)は、サイト訪問者がスムーズに目的を達成できるかどうかに直結します。例えば、ナビゲーションメニューをわかりやすく整理し、ユーザーが必要な情報に数クリックでたどり着けるようにすることが重要です。

また、ページの読み込み速度が遅いとユーザーが離脱しやすいため、画像圧縮やキャッシュ機能の活用などで高速化を図ります。さらに、モバイル端末での利用が増えているため、レスポンシブデザインを採用し、どのデバイスでも快適に利用できるようにする必要があります。これにより、ユーザー体験が向上し、コンバージョン率が大幅に改善されます。

信頼性を確保する

ユーザーが安心して行動を起こすためには、信頼性の確保が欠かせません。ウェブサイトに会社情報や問い合わせ先を明示することで、透明性を高めます。また、実際の顧客のレビューや実績、受賞歴などを掲載することで、製品やサービスへの信頼を築くことができます。

さらに、SSL証明書を導入してセキュリティを強化し、個人情報保護への配慮を示すことも重要です。これらの施策は、ユーザーが「安全なサイトだ」と感じる要素となり、最終的には購入や問い合わせなどのコンバージョンを促進します。

効果的なCTA(Call to Action)を配置する

CTA(Call to Action)は、ユーザーに具体的な行動を促す要素であり、コンバージョン率に直接影響を与える重要な要素です。CTAボタンやリンクは、目立つ位置に配置し、視覚的にも分かりやすくデザインすることが重要です。

例えば、「今すぐ購入する」「無料で試してみる」といった具体的かつ魅力的なメッセージを使用することで、ユーザーの行動を引き出します。また、複数のCTAをページ内に配置する場合でも、混乱を避けるためにシンプルで一貫性のあるメッセージを心掛けるべきです。A/Bテストを活用し、最も効果的なCTAを特定することもおすすめです。

オウンドメディアのコンバージョンを向上させるためには?

コンバージョンを向上させるためには、大きく分けて二つの方法があります。

1つ目は、サイトへのアクセス数を増やすことです。
サイトへの訪問者が多くなれば、コンバージョンに繋がるユーザーの分母が大きくなるため、必然的にコンバージョン数の増加を期待できます。
具体的には、広告の出稿量を増やす、SEO対策をおこない検索順位を上げる、SNSアカウントを運用して流入経路を増やすことなどが挙げられます。

2つ目は、サイト訪問者のコンバージョン率を高めることです。
サイトに訪問したユーザーがコンバージョンする確率を上げていければ、こちらも必然的にコンバージョン数の増加を見込めます。
具体的には、コンバージョンまでの導線変更、コンバージョン率の高いコンテンツの分析/投稿などが挙げられます。

コンバージョンを向上させるためには、どちらの方法も大切ではありますが、共通して必要になるのが「質の高いコンテンツの執筆」です。
質の高いコンテンツを執筆できれば、検索順位の向上・コンバージョン率の向上の両方を狙うことができるので、大幅にサイトのコンバージョン数を引き上げることが可能です。

質の高いコンテンツとは、ユーザーニーズを満たし、しっかりとした専門性に裏付けられた内容であることです。

また、アクセス数を増やすと、今すぐのコンバージョンには繋がらない潜在層のユーザーが流入する場合があります。その場合は、資料請求や問い合わせなどの中間コンバージョンを設定し、継続的に情報を提供することで、最終地点のコンバージョンに繋げられるように育成することが重要です。

コンバージョンに繋がる質の高いコンテンツで、効果的なオウンドメディア運営を!

いくら大量のコンテンツを投稿しても、コンバージョンまでの導線やその成果地点を正しく設定しないと、適切な改善もできず、成果に繋がらなくなってしまいます。

そうならないように、コンバージョンを正しく設定して、質の高いコンテンツで効果に繋がるオウンドメディア運営を目指していきましょう。

プロクルコンテンツは、130種類・2,000名の多種多様な専門家によるコンテンツの制作支援をおこなうプラットフォームです。審査に通過した専門家に記事を執筆/監修してもらうサービスなので、コンバージョン率の向上に繋がる「質の高いコンテンツ」を提供することができます。

また、内部にディレクター/ 編集者がいるため、専門家との進行・調整、記事の品質担保など、進行に必要な作業はすべてお任せいただけます。社内リソースに不安がある場合や、ワンストップで依頼したい場合などは、WordPressの構築から請け負うことも可能です。

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