Googleアルゴリズムとは、検索結果に表示するコンテンツの順位を決めるプログラムやルールのことです。
200以上といわれる評価項目をもとにAIがコンテンツをチェックし、よりユーザーのニーズを満たせる検索画面となるよう日々アップデートしています。具体的な評価項目は非公開ですが、基準となる考え方はGoogle公式が発表しているためチェックしましょう。
本記事では、Googleアルゴリズムの概要や構成要素、アップデートの歴史などを解説します。
Googleアルゴリズムとは
Googleアルゴリズムとは、検索結果に表示するコンテンツの順位を決めるにあたってGoogleが採用している、「プログラムやルール」といった仕組みのことです。独自のアルゴリズムをもとに、AIが無数のサイトやページを評価し検索順位を決定します。
Googleアルゴリズムに評価され検索上位を獲得できれば、SEOによる自然流入が増加し、最終的な自社の売上アップも期待できます。
なお、Googleアルゴリズムの評価項目は200以上あるといわれていますが、詳細は公開されていません。非公開の部分が多いため完璧な対策は難しいですが、Google公式の情報をもとに「評価ポイントの予想」はできます。
Googleアルゴリズムを構成する5つの要素
Googleアルゴリズムの評価項目で重要と考えられる要素は、以下の5つです。詳細は「Google Search | 結果の仕組み」をチェックしましょう。
- 検索クエリの意味
- コンテンツの関連性
- コンテンツの質
- ウェブサイトのユーザビリティ
- コンテキストと設定
①検索クエリの意味
検索クエリとは、ユーザーが検索エンジンで実際に入力した単語や言葉の組み合わせのことです。大きく以下4つに分かれます。
検索クエリの種類 | 概要 | 単語の例 |
Know | 正確な情報をわかりやすく知りたい | 渋谷区 天気 |
Go | 賢く移動したい | 東京 大阪 車 |
Do | なるべく簡単に行動したい | 簡単 チーズケーキ 作り方 |
Buy | 失敗せずに買いたい | コンテンツマーケティング 講座 |
上記の検索クエリをもとに、ユーザーの悩みや不安、求めている情報などの「検索意図」を読み取り、マッチしたコンテンツを提供することが大切です。ニーズに合致したコンテンツは、Googleから「ユーザーファーストである」と評価され、検索上位表示の可能性が高まります。
具体的な検索意図の考え方については、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:検索意図とは? 検索意図をつかんで、オウンドメディアの記事のユーザー満足度を高めよう!
②コンテンツの関連性
コンテンツの関連性とは、「ページ内容が検索クエリのキーワードと関連しているか?」と評価することです。以下のような項目をもとに、キーワードとコンテンツの関連性を評価します。
- タイトルや見出し、本文にキーワードが入っているか?
- キーワードの関連画像や動画が含まれているか?
- 独自の調査結果などオリジナリティのある内容が含まれているか?
- ユーザーの疑問をわかりやすく正確に解消できているか?
キーワードさえ入っていればよいわけではなく、上記のような項目を総合的に評価し「検索意図に沿ったコンテンツか?」を判断します。
③コンテンツの質
Googleアルゴリズムでは、大きく以下3つをもとにコンテンツの質を評価します。
- オリジナリティ
- 最新性
- 専門性
オリジナリティ
競合サイトの内容をコピー(あるいはほぼ同一)したコンテンツは、アルゴリズムから低評価を受けます。以下のような工夫でオリジナリティを高め、競合よりも「知りたい情報を・わかりやすく・正確に入手できるコンテンツ」を作成しましょう。
- 独自の調査結果をもとにした考察を含める
- わかりやすい具体例を入れる
- 体験談を書く
- 図解やイラストを使って理解しやすくする
最新性
「引用データが10年前」「最終更新日が5年前」といったコンテンツは、情報が古い可能性もあります。とくに法律やトレンド関連、AIといったジャンルは、情報の変化がスピーディーです。コンテンツが古いとユーザーに誤った情報を提供してしまうため、定期的にチェックし常に最新の内容を保ちましょう。
専門性
Googleアルゴリズムでは、専門性を含めた以下の「E-E-A-T」が重視されます。
- Experience:経験
- Expertise:専門性
- Authoritativeness:権威性
- Trustworthiness:信頼性
例えば「化粧品に関する記事」なら、化粧品メーカーで勤務経験を持つライターのほうが、専門性は高くユーザーも安心できるでしょう。とくに、人々の生活に大きな影響をおよぼす「YMYLジャンル」では、より高い専門性が求められます。
YMYLの詳細は以下の記事を参考にしてください。
関連記事:YMYLとは?Googleが注力する分野での効果的なSEO対策を解説
④ウェブサイトのユーザビリティ
ユーザービリティとは、「ユーザーにとって使いやすいサイトか?」という評価項目のことです。具体的には以下を基準に評価します。
- モバイル対応
- ブラウザ互換性
- 表示速度
モバイル対応
現在はパスコンよりスマホの利用率が高いため、「スマホで最適な画面を表示しているか?」という点が重要です。実際、総務省の令和5年版情報通信白書の調査でも「スマホ利用率は71.2%・パソコン利用率は48.5%」となりました。
Googleの公式サイトでも、モバイル版コンテンツをランキング指標とする「モバイルファーストインデックス」を公表しています。
ブラウザ互換性
Google ChromeやSafari、Microsoft Edge、Firefoxなど、さまざまなブラウザでストレスなくコンテンツを閲覧できるかも重要です。ブラウザごとに表示が変わったり読み込みが遅くなったりすると、ユーザビリティは低下します。
表示速度
「ページが開くまで時間がかかる」「資料のダウンロードが遅い」など、コンテンツの表示速度が遅いとユーザビリティは低下します。
Google公式では「読み込み速度は2.5秒以内が理想」と言及しています。読み込み速度はGoogleの「PageSpeed Insights」にURLを入力すれば、簡単に計測可能です。
表示速度の改善方法例としては、以下が挙げられます。
- AMPを導入する
- 不要なコンテンツを削除する
- 画像を圧縮して挿入する
⑤コンテキストと設定
コンテキストとは、以下のような「検索ユーザーの背景」を指します。
- 検索意図
- 過去の検索履歴
- ユーザーの居住地や使用言語
- ユーザーの興味関心
- 過去にアクセスしたサイト履歴
上記のような背景を踏まえることで、例えば
大阪在住者が「居酒屋 おすすめ」で検索
↓
大阪駅周辺のお店を自動で表示
というように、ユーザーの現状を踏まえた情報を提供できます。
Googleアルゴリズムでは、こうした「コンテキストを踏まえたコンテンツを作成しているか?」という点も評価ポイントです。
アルゴリズムにおけるアップデートの歴史
Googleアルゴリズムの評価項目は、以下のアップデートの歴史を経て現在の形に辿り着きました。2024年現在も、精度の高い検索結果を表示するため、日々小さなアップデートが実行されています。
大きなアップデートが起きた年 | アップデート名 |
2011年 | パンダアップデート |
2012年 | ペンギンアップデート |
2013年 | ペイデイローンアップデート |
2014年 | ベニスアップデート |
2015年~2016年 | モバイルフレンドリーアップデート |
2017年 | 医療健康アップデート |
2019年 | BERTアップデート |
2023年 | コアアルゴリズムアップデート |
上記のアップデートにおける変更点を見ていきましょう。
2011年:パンダアップデート
パンダアップデートでは、以下のような低品質なコンテンツは検索順位が低下したり、検索結果から除外されたりしました。
- オリジナリティの低いコンテンツ
- コピーコンテンツ
- 自動生成コンテンツ
- 広告が過剰なコンテンツ
- 見にくい位置に広告が貼られたコンテンツ
パンダアップデートをきっかけに、よりコンテンツの品質が重視されるようになります。
2012年:ペンギンアップデート
ペンギンアップデートでは、以下のように小手先のブラックハットSEOを用いたコンテンツが排除されました。
- 関連性の低い相互リンクが過剰に設置されたコンテンツ
- 隠しテキストや隠しリンクを設置したコンテンツ
- 過剰にキーワードを詰め込んだコンテンツ
- リンクを過剰に購入する
- 外部リンク取得用に作った低品質なサイトからのリンクが多いコンテンツ
パンダアップデートに続き、よりユーザーにとって有益な情報を提供できるようになりました。
2013年:ペイデイローンアップデート
ペイデイローンアップデートでは、スパムが横行していた「金融・ギャンブル・ポルノ関連」の低品質コンテンツが排除されました。
金融やギャンブル関連などは売上につながりやすく、ユーザーはペイデイローンアップデートによって、より信頼性の高い情報にアクセスできるようになります。
2014年:ベニスアップデート
ベニスアップデートでは、ユーザーの位置情報や過去の検索履歴をもとに、より精度の高い検索結果を表示できるようになりました。従来と異なり「コンテンツの品質をさらに高めること」を目的としたアップデートです。
2015年~2016年:モバイルフレンドリーアップデート
モバイルフレンドリーアップデートによって、スマホ対応のコンテンツが上位表示されやすくなりました。具体的には、以下のようなコンテンツが高品質とみなされます。
- スクロールやタップしなくても閲覧できる
- 横方向にスクロールする必要がない
- 画像やテキストサイズがスマホ画面にマッチしている
- ページの表示速度が早い
スマホ利用率が上がったことを受けて実施されました。
2017年:医療健康アップデート
医療健康アップデートによって、医療や健康など「人々の生活に大きくかかわるコンテンツ」の検索結果が改善されました。具体的には、医療従事者や栄養士といった専門家による情報が、Googleアルゴリズムで評価されるようになります。
医療健康アップデートをきっかけとして、金融をはじめとしたほかの分野でも、信頼性や専門性などが重視されるようになりました。
2019年:BERTアップデート
BERTアップデートによって、検索キーワードの「細かいニュアンスや文脈の違い」を理解できるようになりました。
例えば「黒色じゃないスマホ」というキーワードを例に挙げましょう。BERTアップデート以前は、検索エンジンが「じゃない=否定語」と認識できず、適切な検索結果が表示されませんでした。アップデート後は、上記の文脈の違いを理解し「黒色ではないスマホ」を表示できるようになります。
2023年:コアアルゴリズムアップデート
2023年のコアアルゴリズムアップデートは、「3月・8月・10月・11月」の4回にわたり実施されました。
コアアルゴリズムアップデートでは、YMYLやブランド系、仕事関連、法律、住宅など幅広いジャンルで検索順位が変動しました。短期間に大型アップデートを繰り返したことで、より高品質なコンテンツが上位表示されるようになります。
アルゴリズムがサイトに与える影響
Googleアルゴリズムの歴史からわかるように、定期的なアップデートによって「高品質でユーザーに価値ある情報を提供するサイト」を検索上位に表示できるよう、試行錯誤を繰り返しています。Googleアルゴリズムの評価項目は非公開ですが、今後も「ユーザーファーストの意識を持つ」という点が、サイトによい影響を与えるでしょう。
具体的には「検索意図を満たしているか?」「ストレスなく読めるか?」などを意識してユーザーに有益情報を提供し、結果的にGoogleアルゴリズムから評価される状態を目指すことが重要です。
まとめ
Googleアルゴリズムは、コンテンツの検索順位を決める重要な仕組みです。評価項目は非公開ですが、まずは以下の5つを意識し「ユーザーファーストなコンテンツ作成」を目指しましょう。
- 検索クエリの意味
- コンテンツの関連性
- コンテンツの質
- ウェブサイトのユーザビリティ
- コンテキストと設定
ユーザーにとって有益なコンテンツを作成できれば、結果的にGoogleアルゴリズムから評価され、検索上位表示を狙えます。
ユーザーに有益情報を提供するには、「専門家へ監修を依頼し信頼性を担保する」「オリジナリティのあるコンテンツを作成する」といった施策が必要です。
とはいえ、企業によっては「社内に専門家がいない」「高品質なコンテンツを作成するリソースがない」といったこともあるでしょう。上記のような状況で高品質なコンテンツを作成するには、制作自体を丸ごと支援してもらうことも有効です。
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