商品やサービスの企画・開発・設計から、市場調査・分析など、マーケティング職の業務内容は多岐に渡ります。
Webマーケティングの市場規模が年々拡大しており、企業でもマーケティングスキルを持った人材がより求められるようになりました。
マーケティング職は実務経験が重要視されますが、最近ではマーケティングに関連する資格が豊富に展開されていることもあり、体系的に実務レベルの知識・スキルが身につけられやすくなっています。
この記事ではマーケティングに関する資格を10個紹介します。各資格の内容や得られるスキル、難易度も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
マーケティングの資格は仕事に役立つのか
商品やサービスが売れる仕組みを構築するのがマーケティング職です。Webマーケティングの市場規模が年々増大していることに伴い、マーケターの需要は伸びています。
マーケティングに関する業務は、商品やサービスの企画・開発・設計はもちろん、企業やサービスのブランディングや、市場調査・分析、顧客情報の管理など、多岐に渡ります。
このように範囲が幅広いマーケティングを体系的に学べるのが、マーケティングの関連資格です。
とはいえマーケティングに資格が必須なのか、と言われればそうではありません。
しかしマーケティングに関する資格を取得しておくことで、仕事の質向上やキャリアアップが期待できるため、取っておいて損はないでしょう。
マーケティングの資格の重要性
同じマーケティング職でも、担当する業務内容は企業によってさまざまです。
マーケティング職は実務経験が重要視される傾向がある上に、新たな知識やトレンドを掴む力が非常に重要です。
しかしマーケティング職でない場合や、いきなり社内のマーケティング担当に抜擢された場合、なかなか独学ではマーケティングの知識や技術を身につけるのは難しいものです。
そんなときにおすすめしたいのが、マーケティングの資格を取得することです。
マーケティング資格の勉強を行うことで、マーケティングに関する一定の知識や技術が身につけられるほか、客観的に知識・技術が備わっていることを示すことができます。
また現役のマーケターにとっても、あらためて体系的にマーケティングの知識・技術を身につけることで、仕事の生産性や質の向上が期待できるでしょう。
マーケティング資格取得をおすすめする人
マーケティングの資格は、特に以下のような方におすすめです。
- 現職のマーケターで、より高度なマーケティング知識を取得したい人
- マーケティング部署に異動になった人
- これからマーケティングの仕事を行う人
- 未経験からマーケティング職への転職を目指している人
- スキルアップを図りたい人
現職のマーケターあるいはマーケティング部署に異動になった人にとっては、マーケティングの資格を取得することで、よりスムーズに仕事が進めやすくなるでしょう。
またマーケティング未経験の人は、事前にある程度の知識を取得しておくと、転職に有利に働く可能性があります。
マーケティングに関する4種類の資格
マーケティングに関する資格はさまざまですが、大別すると以下の4種類に分けられます。
- マーケティング全般(マーケティングの基礎知識)
- Webマーケティング
- Web広告
- データ解析
これから種類ごとにおすすめのマーケティング資格をご紹介します。
【マーケティング全般】おすすめ資格
まずはマーケティング全般の知識を身につける資格を2つご紹介します。
マーケティング・ビジネス実務検定
マーケティング・ビジネス実務検定は、マーケティングの実務知識を測る検定で、2005年に創設されました。この検定は特定の業種に囚われず、汎用的なマーケティングが身につけられるマーケティング資格です。
検定はA〜C級に分かれており、難易度は以下のとおりです。初心者はB級またはC級から着手することをおすすめします。
A級 | マーケティング・戦略レベル マーケティング・マネジメントレベル |
B級 | マーケティング・オペレーション応用レベル |
C級 | マーケティング・オペレーション基礎レベル |
問題例は以下のようなもので、実務経験がなくてもチャレンジしやすいマーケティングの資格です。
<B級>
各級の出題傾向・出題例|マーケティング・ビジネス実務検定
ワン・トゥ・ワン・マーケティングの基本的な考え方として、不適切な記述内容は、次のうちどれか。
A.自社の製品を購入したひとりひとりの顧客の満足を追求し、将来も継続的に自社製品を購入してもらう考え方である。顧客をリピーターとしてとらえ、生涯価値を重視する。
B.優良な顧客を識別し、差別化したサービスを行い、企業と顧客が共に顧客満足を生み出す考え方である。顧客との双方向の情報交換が重要である。
C.顧客シェアを拡大していくことを目的として、顧客ひとりひとりに対応していくことができる組織を構築する考え方である。分権的で自律的な組織が重要である。
D.顧客と従業員との接点で顧客満足を与えることを重視して、双方向の働きかけによる関係性に基づいた品質向上を目指す考え方である。従業員の教育と動機づけが重要である。
正答:D
<C級>○×問題
サプライチェーン・マネジメントは、複数の企業の枠を超え、経営資源や情報を共有し、チェーン構成員の個々の最適化を目指して、効率的に商品を流していくものである。
正答:×
マーケティング検定
マーケティング検定は、公益財団法人日本マーケティング協会が実施する、内閣府認定の試験です。マーケティング知識の習得はもちろん、キャリアアップを目指す人におすすめです。
検定は1〜3級あり、現在(2021年2月18日時点)は2級(中級者レベル)と3級が実施されています。
検定を通して幅広い基礎知識が問われるため、マーケティングの基本的な概念や製品の戦略などのスキルが身につきます。
初学者の人は、まずはマーケティングの基礎知識が問われる3級から着手するのが良いでしょう。
【Webマーケティング】おすすめ資格
Webマーケティングに特化したおすすめ資格は、以下の4つです。
ネットマーケティング検定
ネットマーケティング検定は、ビジネス能力検定を複数開発するサーティファイが運営する、Webマーケティングに特化した検定です。
広告営業やWebディレクター、マーケティング担当者など、幅広い業種・職種の人に向いており、SEOやSEM(検索エンジンマーケティング)の知識を取得したい人には、特におすすめです。
Webマーケティングに関する基礎知識全般が問われ、合格率は70%程度と比較的高めであることから、初学者にも着手しやすい検定です。
Webアナリスト検定
Webアナリスト検定は、Googleアナリティクスの解析力をつけるために開発された検定試験です。
Googleアナリティクスのデータを正しく解析でき、現場ですぐに使えるスキルが身につけられます。
企業のWeb担当者やWebディレクター・Webデザイナー、学生など初学者でもチャレンジできるレベルの検定試験です。
またWebアナリスト検定には、マーケティング理論やアクセス解析といった基礎を解説する講座(5時間)と、テキスト・検定試験の3つがセットなったプログラムも展開されています。
短時間で効率的にWebマーケティングの根幹となるスキルが身につけたいという人は、上記プログラムの受講を検討することをおすすめします。
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)は、Googleアナリティクスを実務で使いこなしたい人におすすめの資格です。
Googleアナリティクスを活用したマーケティングスキルが問われる本資格は、「Academy for Ads(Google のオンライントレーニングプログラム)」の対象コースを受講し、理解度テストに合格すると取得できます。
特に企業のWeb担当者やネットショップを運営者など、Googleアナリティクスを扱う機会が多い職種の人におすすめです。
ただし有効期限が12ヶ月とされており、期間を過ぎた場合は再度受講する必要がありますので注意しましょう。
IMA検定
IMA検定とは、Internet Marketing Analystの略であり、Webマーケティングに特化した実務スキルを測る検定です。
日本初の「実務主義検定」と謳われた本検定は、10年以上の現場経験者が、本当に現場で必要なスキルやノウハ ウをカリキュラムにしているのが特徴です。
すぐに実務に活かしたいWebマーケティングスキルを身につけたい、という人には特におすすめの資格です。
レベルはStandardコース(初心者)とProfessionalコースの2つがあります。約2ヶ月間のプログラム受講(eラーニングとレポート演習)を経て、認定資格に合格するとIMAホルダーとして認定されます。
【Web広告】おすすめ資格
Web広告を体系的に学ぶには、Google広告の活用力を培う「Google広告認定資格」がおすすめです。
Google広告認定資格
Google広告認定資格とは、Google広告の基礎知識を理解し、実務に活用できることを証明するための資格です。
Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)同様、「Academy for Ads(Google のオンライントレーニングプログラム)」の対象コースを受講し、理解度テストに合格すると取得できます。
Google広告認定資格を持つと、オンライン広告のエキスパートであることをGoogle に認められたことになるので、信頼性の担保にも繋がりやすいでしょう。
Google広告認定資格は、以下の4種類に分かれており、各認定資格の有効期限は1年間です。
- Google 広告の検索広告認定資格
- Google 広告のディスプレイ広告認定資格
- Google 広告の動画広告認定資格
- ショッピング広告認定資格
最初は興味のある分野もしくは現職に関連のある分野から、挑戦してみてはいかがでしょうか。
【データ解析】おすすめ資格
数値やデータ解析など、より高度なマーケティングスキル取得を目指す人には、以下の3つの資格取得をおすすめします。
データ解析士
データ解析士は、エクセルを用いたデータ解析が体系的に学べる「多変量解析実務講座」を受講し、試験に合格すると得られる資格です。
回帰分析の基本から応用を学べ、マーケティングリサーチデータを統合的に解析するスキルを身につけたい人におすすめです。
テキストと一緒にExcelプログラムが用意されているため、市販の本や独学で学ぶのが難しい実践的な技能が身につけられます。
ウェブ解析士
ウェブ解析士は、Webマーケティングの知識取得の基盤となるウェブ解析を体系的に学べる講座です。
実務ですぐに使えるスキルを身につけられるため、解析ツールを用いて業務の質を高めたいマーケティング担当者におすすめです。
ウェブ解析士のほかにも、上級ウェブ解析士とウェブ解析士マスターがあり、より高度なウェブ解析スキルを身につけたい人にも適しているのが特徴です。
ウェブ解析士ではウェブ解析の基礎から、Wデータ指標の活用方法やレポートの作成方法などWebマーケティングの基礎知識が問われ、合格率は60%程度とされています。
統計検定
統計検定は、日本統計学会が認定する、統計に関する知識やデータの活用力を測る資格です。
データや表・グラフ、確率といった、統計の基礎知識と活用法を身に着けられるため、収集したデータの数値分析などを行いたいマーケティング担当者に特におすすめです。
統計検定には1級・準1級から2〜4級があり、3、4級は初心者向け、2級以上は実務経験者向けです。
ほかにも専門統計調査士や統計検定 データサイエンス基礎(CBT)といった試験もあります。
実務レベルのマーケティングスキルを資格取得で身につけよう
ここまでマーケティングに関する資格を10個紹介し、各資格の内容や得られるスキル、難易度も併せて解説しました。
一般的にマーケティング職は実務経験が重要視され、未経験者にはとっつきにくいとされています。
しかし最近ではマーケティングに関連する資格が豊富に展開されていることもあり、体系的に実務レベルの知識・スキルが身につけられやすくなっています。
ぜひ今回紹介したマーケティングに関する資格取得を行い、効率的に実務に活かせるマーケティングスキルを身につけていきましょう。
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