SEO対策をしたいと考えたときに資格をもっておくべきか悩まれている方もいるのではないでしょうか?また、そもそもSEOに関する資格はどのようなものがあるのでしょうか。
今回は、SEOに関する資格について解説します。
SEOに資格は必要?
結論からいうと、SEO施策をおこなうために資格は必要ありません。
SEO対策を専門におこなう企業の人やフリーランスでも、資格をもっていない人もいるほどです。
ただ、資格を所持していることでプラスに働くことはあってもマイナスになることは一切ありません。
資格をもっていることで「この人はSEOの知識があるんだな」と周囲の人への証明にもなりますし、自分自身がSEOを学ぶ際にただ学ぶだけでなく資格合格という目標をもって学べるという利点もあります。
結論、必要はないけどあっても損はしないでしょう。
SEOに強くなれる資格3選
SEOについて知識を深められる以下の3つの資格を紹介します。
- SEO検定
- 認定SEOコンサルタント
- 認定SEOスペシャリスト
どの資格も学んだ分、SEOの知識がつくのでおすすめです。
ひとつずつ見ていきましょう。
1.SEO検定
「SEO検定」は、一般社団法人全日本SEO協会が認定している資格です。
公式テキストや問題集、ダウンロード学習があります。必ずしもこれらをすべて学習しなければならないというわけではありませんが、問題は公式テキストから出題されるので、しっかり学んで受験することをおすすめします。
受講資格は特になく、検定試験は東京・大阪・名古屋・福岡・札幌・仙台・神戸・広島・金沢・沖縄の全国10ヶ所で開催されています。
開催頻度は、各場所で違いがあるため事前に確認することをおすすめします。ちなみに東京会場では月2回、日曜日に開催されています。
受験料金は、次のとおりです。
SEO検定は、次のような方に向いています。
- Webサイト担当者として転職・就職を成功させるための資格が欲しい
- 自社サイトの担当者、責任者になり活躍したい
- 自社サイトの集客を成功させ売上に貢献したい
- これまでのSEO対策の知識と技術を体系的に復習したい
最新のSEO技術を学べる試験で、4級から1級までのグレードがあります。
- 4級:これからSEOの技術を1から学びたい方向け
- 3級、2級:今の知識を確認したい方向け
- 1級:プロとして活躍している方向け
自分に合ったグレードのコースを自分で選択できるところが大きな特徴になっています。
4級から順に、それぞれのグレードについてもう少し詳しく見ていきましょう。
SEO検定4級
4級は、SEOの基礎知識を学ぶことができます。
そもそも基本的なインターネット用語や技術用語を知らないことは、SEO対策の知識をつけるための障害となるでしょう。
そのため、Webの仕組みや検索エンジンの仕組みなどの基礎部分から学ぶことでSEOの全体像を理解しやすくなります。基礎から学ぶことによって確実に上位表示するための力を身につけたい方におすすめです。
SEO検定4級のカリキュラムは具体的には以下のとおりになっています。
第1章 Webと検索エンジンの仕組み
WWWの仕組み
Webサイトの仕組み
検索エンジンの歴史
第2章 Googleの特徴
Googleの技術的特徴
Googleのビジョン
第3章 SEOの意義と情報源
SEOの意義
SEO技術の情報源
第4章 企画・人気要素
SEO技術の3大要素
キーワード調査
サイトテーマ
第5章 内部要素
技術要因
コンテンツ要因
第6章 外部要素
被リンク元の数と質
ソーシャルメディアからの流入
サイテーション
引用:一般社団法人全日本SEO協会
SEO検定3級
3級は、キーワードリサーチと内部要因最適化について学ぶことができます。
SEO対策の中でも最も重要ともいえる「目標キーワード設定」と「サイトの内部改善技術」の2つのプロセスを習得します。
基礎を押さえた上でもう少し踏み込んで、集客できるキーワードの選び方を学びたい人や、Googleのサイト評価の方法が知りたい人、内部の上位表示するための改善方法を知りたい人などに向いています。
3級のカリキュラムは以下のとおりです。
第1章 検索キーワードの需要調査
1、SEO 技術の3大要素
2、検索キーワードの需要を調べる
3、Google キーワードプランナー
4、Google 検索キーワード予測
5、その他デジタルツール
6、アナログツール
第2章 検索キーワードのパターンと目標設定
1、成約率の高いキーワード
2、訪問者数を増やすキーワード
3、シングルキーワード
4、複合キーワード
5、長文検索
6、キーワードのバリエーション
7、目標キーワードの設定
8、大目標=ビッグキーワード
9、中目標=ミドルキーワード
10、小目標=スモールキーワード
第3章 上位表示するページ構造
1、内部要素の技術要因
2、3大エリアにおけるキーワードの書き方
3、ページテーマの絞り込み
4、検索意図を満たす
5、キーワード分布
6、キーワード出現頻度
7、通常ページと一覧ページ
8、ページ内の文字数
9、正味有効テキストをGoogle は評価する
10、文章構造を示すタグ
11、キーワードを強めるタグ
第4章 上位表示するサイト内リンク構造
1、上位表示と成約率アップを目指すレイアウト
2、モバイルサイトのサイト内リンク
第5章 上位表示するサイト内リンク構造
1、ドメイン構造
2、論理構造
3、網羅率
4、インデックス状況の確認
5、サーチコンソール
6、表示速度の高速化
7、インデックスの改善方法
8、インデックスするページのコントロール
第6章 構造化データ
1、構造化データの活用
2、構造化マークアップの種類
3、構造化マークアップの実装
引用:一般社団法人全日本SEO協会
カリキュラムを見ると、SEO対策の中でも特にキーワードとページの構造理解による内部対策ノウハウを学べるグレードだと分かります。
SEO検定2級
2級は、Googleから高評価をもらえるコンテンツ作りとリンク対策、ソーシャルメディアの活用について学ぶことができます。
上位表示するためには、コンテンツの質や内容の向上が必須です。ユーザーが求めるコンテンツとはどのようなものか学びます。
2級のカリキュラムは以下のとおりです。
第1章 コンテンツ資産の構築
1、内部要素のコンテンツ要因
2、Web コンテンツの種類
3、ユーザーの種類と提供するコンテンツ
4、ドメイン内ブログと外部ブログ
5、オウンドメディア
6、コンテンツマグネット
第2章 外部リンク対策
1、リンク対策の必要性
2、被リンク元の数と質
3、被リンク元の獲得方法
4、被リンク元の調査方法
第3章 トラフィック要因の重要性
1、トラフィックとは?
2、Googleのトラフィック認識方法
3、検索結果上位表示集団の特徴
4、トラフィック獲得の施策
第4章 ソーシャルメディア対策
1、ソーシャルメディアの重要性
2、SEO に役立つソーシャルメディアの種類
3、誰にどのような情報を発信するのか?
4、ドメイン内ブログとソーシャルメディア
5、情報拡散を促す方策
第5章 アクセス解析と競合調査
1、アクセス解析ツール
2、競合調査ツール
3、ツールで注目すべき5つの指標
4、流入経路
5、流入キーワード
6、サイト滞在時間
7、人気ページ
8、ユーザー環境
引用:一般社団法人全日本SEO協会
2級では、SEOだけでなくソーシャルメディア対策の重要性についても学べます。
SEO検定1級
1級は、モバイルSEOやローカルSEO、ペナルティ復旧について学ぶことができます。
トップレベルのSEO技術の試験になり、難易度も増します。
スマートフォンからWebサイトを閲覧するユーザーのためのモバイルフレンドリーアップデートなど、SEO対策で重要な要素となるため体系的に学習します。
また、地元のお客様の集客を学べるローカルSEOや、検索順位が下がったときにどう対応するかのペナルティ復旧技術についても学習できるため実践的で、企業での即戦力となりやすい技術を手にできます。
1級のカリキュラムは以下のとおりです。
第1章 モバイルSEO
1、モバイルフレンドリーアップデート
2、モバイル版Googleの特性
3、Webサイトのモバイル対応方法
4、Webデザインのモバイル対応
5、モバイルユーザーが好むコンテンツ
6、モバイル対応サイトのトラフィック対策
第2章 ASOとアプリマーケティング
1、モバイル集客の意味
2、モバイルユーザーとの接触方法
3、即戦力になる集客アプリ
4、独自アプリの企画・開発方法
5、低コストまたは無料でアプリ開発をする方法
6、ASO:アプリストアのSEO対策
第3章 ローカルSEO
1、ヴェニスアップデートとは?
2、キーワードの地域性
3、MEO:Googleマップの上位表示対策
4、ローカルSEOの内部対策
5、ローカルSEOの外部対策
6、全国で上位表示するためのナショナルSEO
第4章 Googleアップデート
1、絶えず改善される検索アルゴリズム
2、パンダアップデートの意味
3、パンダアップデートに耐えるコンテンツ
4、ペンギンアップデートの意味
5、ペンギンアップデートに耐えるSEO
6、その他のGoogleアップデート
第5章 検索順位の復旧方法
1、検索順位が落ちる原因
2、検索順位の復旧方法
3、検索順位復旧の効果的な手順
4、自社に不利な情報をGoogleに削除してもらう方法
5、SEO担当者の倫理基準
第6章 SEOの未来
1、比較・ランキングサイトとユーザーの利便性
2、人工知能の実装
3、マルチデバイス時代
4、検索エンジンの多様化
引用:一般社団法人全日本SEO協会
1級にもなると、総合的でトップレベルのSEO技術を身につけられます。
2.認定SEOコンサルタント
「認定SEOコンサルタント」は、SEO検定と同じく一般社団法人全日本SEO協会が認定している資格です。
資格の取得には、以下が必要になります。
- SEO検定1~4級合格
- 卒業課題の提出
- 認定審査の合格
講座の受講が必要で、通学型と通信型を選択でき、両方とも受講料は150,000円(税抜)です。
通学型では、東京と大阪のどちらかの会場で1ヶ月に1回、3ヶ月にわたって受講します。
SEOに関する知識の習得だけでなく、企業へのコンサルティング業務についても学ぶことができます。
3.認定SEOスペシャリスト
「認定SEOスペシャリスト」は、SEO検定と同じく一般社団法人全日本SEO協会が認定している資格です。
資格の取得には、以下が必要になります。
- SEO検定1~4級合格
- SEOスペシャリスト学習カリキュラムの受講
- 受講後のレポート提出
- 卒業課題の提出
- 認定審査の合格
学習カリキュラムでは、オンライン動画授業が2回設定されています。料金は75,000円(税抜)です。
オンラインで行われるため、自宅で学べることが特徴です。受講後のレポートは添削してもらえるので、より理解が深まるでしょう。
SEOの資格をとるメリット
お金や手間をかけてSEOの資格をとるメリットには、どのようなものがあるでしょうか。
SEOについて学べる
SEOの知識をつけようと思っても、ただWebサイトを見たり書籍を購入して学んだりするよりも資格取得の目標があるほうが知識を吸収しやすいでしょう。
また、SEOの知識は包括的につけて実践することで効果を発揮するものです。
断片的な知識ではなく、体系的に学べる点も資格を取得するメリットといえるでしょう。
対外的にSEO知識を証明できる
SEOに関する資格をもっていると、SEOの知識があることを対外的に証明できます。
基本的に資格はもっていなくても問題ないのですが、フリーランスや法人でSEO対策の仕事をしている方は、資格があることにより説得力が増すということも否めません。
ただし、資格以上に実績をもつことが重要視され、資格よりものをいうのが実績なのは事実です。
SEOスキルアップのコツは実際にサイトを運用すること
現在は情報があふれる時代です。
インターネット上のWebサイトや書籍など、調べればたくさんのSEOノウハウが手に入ります。
ただ、知識を入れても実際に運用をしてみないことには実践的なノウハウが身につかないものです。SEOスキルアップのコツは実際にWebサイトの運用をすることがおすすめです。
自分自身でワードプレスを使用してWebサイトを開設し、キーワードの選定やターゲットの決定、コンテンツ制作企画や執筆、分析などまで自らの手でやってみることで、生の疑問も生まれますし、解決力も身につきます。
資格による勉強や実際にサイトを運用する方法など、ご自身の状況に合わせてSEOのスキルアップへと繋げてみてください。