インフルエンサーマーケティングとは?メリット/デメリットから成功事例まで紹介

コンテンツマーケティング

今や人々の生活に欠かすことのできないSNS。YouTubeやTwitter、InstagramといったSNSの利用者が増大していることから、それらのSNSで影響力を持つインフルエンサーを起用したマーケティング手法である「インフルエンサーマーケティング」が注目を集めています。

実際にインフルエンサーマーケティングにおける市場規模は、日本国内で219億円(2018年)を記録。今後も500億円(2023年)、933億円(2028年)と増大すると予想されています。

勢いを増すインフルエンサーマーケティングに目をつけ、導入する企業も増えています。

今回はインフルエンサーマーケティングの概要から、メリット・デメリット、効果的な方法や成功事例まで、インフルエンサーマーケティングを網羅的に説明します。

インフルエンサーマーケティングを行い、顧客のロイヤルティや売上増につなげていきましょう。

インフルエンサーマーケティングとは

インフルエンサーマーケティングとは、企業がインフルエンサーに広告発信を依頼し、自社製品やブランドの知名度を高めながら購買につなげるマーケティング手法を指します。

これからインフルエンサーの定義や、インフルエンサーマーケティングがSNSと相性の良い点について説明します。

そもそもインフルエンサーとは?

そもそもインフルエンサーとは、一定数のファンがいて、消費者に購買行動を促す影響力を持つ人を指します。

インフルエンサーの代表格として昔から馴染みがあるのは、テレビ番組等に出演する芸能人や専門家、スポーツ選手といった、いわゆる「有名人」と呼ばれる人たちです。

しかしSNSやネットが広く普及している今日においては、一般人であっても多くのフォロワーを持つ人も増えており、そういった人々もインフルエンサーと呼ばれています。

インフルエンサーは「フォロワー数」が評価基準として考えられる事が多いです。一般的にはフォロワー数が1,000人を超えてからインフルエンサーに入るとされ、1,000人未満は一般ユーザーと捉えられています。

さらにインフルエンサーはそのフォロワー数に応じて、ナノ・マイクロ・ミドル・メガインフルエンサーと細分化されています。

インフルエンサーマーケティングはSNSと相性が良い

インフルエンサーマーケティングは、YouTubeやTwitter、InstagramなどのSNS上で主に行われています。
SNSではフォロワーが気軽にインフルエンサーの投稿を閲覧できます。ときにはリアルタイムのライブ配信が行われるなど、直接インフルエンサーとコミュニケーションする機会も増えています。

またSNSでは自然と口コミやレビューが広がりやすく、認知拡大しやすい特徴があります。

このようにインフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーとフォロワーが交流しやすいSNSと相性が良いとされています。

インフルエンサーマーケティングが注目される背景

SNSの人気により勢いを増しているインフルエンサーマーケティングですが、注目される背景は主に以下の2点が挙げられます。

市場規模が拡大している

SNS時代の新しいマーケティング手法として、注目を集めるインフルエンサーマーケティング。日本における市場規模も年々拡大しています。

株式会社デジタルインファクトが行なった調査(*)によると、2018年におけるインフルエンサーマーケティング市場は219億円と推測されています。今後の市場規模においても、2023年には500億円、2028年には933億円と予想されています。

このようにインフルエンサーマーケティング市場は、今後ますます勢いが増していくことが考えられます。

出典:株式会社デジタルインファクト「インフルエンサーマーケティングの市場規模、2018年は219億円と推定、2028年には933億円に」

ライブ配信サービスが人気

先ほどの調査でインフルエンサーマーケティング市場の内訳を見てみると、2018年ではYouTube 39%、Instagram 27%、ブログ・ Twitter 23%、その他11%でした。

YouTubeやInstagramの利用が約7割も市場を占めていることからも、動画コンテンツやライブ配信サービスがあるSNSの利用率が高いことがうかがえます。

動画やライブ配信はインフルエンサーマーケティングと相性が良いとされており、訴求効果が高まると言われています。実際にインフルエンサーマーケティングでは動画を活用したキャンペーン訴求が多いです。

インフルエンサーマーケティングのメリット

まずはインフルエンサーマーケティングを行う上でのメリットを2点お伝えします。

広告感が少なく、自然と自社製品を訴求できる

インフルエンサーマーケティングには、広告感が少なく、自然と自社製品を訴求できるというメリットがあります。

最近は若者を中心に広告離れが加速しており、CMや新聞折込チラシといったマス広告は敬遠される風潮が高まっています。加えて以前よりもTVや新聞購読者が減っているため、膨大なマス広告費用に見合う対価が得られにくくなっているのです。

一方のインフルエンサーマーケティングでは、身近な存在であるインフルエンサーを活用することで、消費者に広告を主張することなく、自然と自社製品の訴求ができます。

普段からSNS投稿をチェックしているインフルエンサーがサービスを紹介していると、その親近感から、思わず買ってしまったという人も多いのです。

このようにインフルエンサーマーケティングでは、消費者に広告感を出すことなく、自然と自社製品を訴求できる利点があります。

ターゲット層にリーチしやすい

インフルエンサーには、彼らの活動や考え方、ポリシーに共感したファンが存在します。また特定の専門的な領域に精通したインフルエンサーの場合、その専門性に特化したコアなファンがいる場合も多いです。

そのようなインフルエンサーをマーケティングに起用すると、もともと商品やサービスに関心の高い、ターゲット層に容易にリーチすることができます。

このようにインフルエンサーマーケティングでは、潜在的に顧客になりやすいターゲット層に焦点を定めて訴求ができるため、費用対効果の高いマーケティング・宣伝手法だといえるでしょう。

購買に至るまでのユーザー行動を分析できる

インフルエンサーマーケティングでは、購買に至るまでのユーザー行動を分析できるメリットがあります。

たとえばYouTubeでインフルエンサーマーケティングを行った場合、以下の段階におけるユーザーの属性(年代・性別・利用デバイス等)を細かく分析できます。

● プロモーションの視聴
● プロモーションの拡散(自然発生的口コミ)
● 商品ページへの移行
● 商品購入

このように各段階でユーザー行動を分析できるインフルエンサーマーケティングは、次のプロモーションやマーケティング訴求にもつなげやすく、潜在顧客のリストも入手しやすいメリットがあります。

インフルエンサーマーケティングのデメリット

インフルエンサーマーケティングはメリットばかりではありません。デメリットが強くなると、せっかくの施策が大失敗に終わることも。

しかしインフルエンサーマーケティングにおけるデメリットは、事前にカバーできる部分が大きいです。インフルエンサーマーケティングを成功させるためにも、デメリットをしっかり把握しましょう。

ステマと勘違いされ、炎上の恐れがある

インフルエンサーマーケティングの最大のデメリットは、ステマ(*)と勘違いされ炎上の恐れがある点です。

インフルエンサーマーケティングの炎上事例として名高いのは、2012年に発覚したペニーオークション詐欺事件(通称ペニオク詐欺事件)でしょう。芸能人を中心としたインフルエンサーを起用し、ペニーオークションを訴求したマーケティングでしたが、実はステマであったことが発覚し、大きな物議を醸しました。

事件の発覚とともに経営陣は逮捕。加えてペニーオークションに関与していたインフルエンサーも、世間からのバッシングが強くその後の活動休止を余儀なくされました。

インフルエンサーマーケティングはしっかりと「PR」であることを断っておかないと、ステマだと勘違いされ炎上の恐れがあります。最悪の場合は会社の倒産につながることも。

一度炎上すると、ユーザーはそのマイナスイメージをなかなか払拭することはできません。

効果的にインフルエンサーマーケティングを行うためにも、ステマと勘違いされないために「PR」と断りを入れるなど、細心の注意を払って炎上対策を行いましょう。

(*)ステマ:ステルスマーケティングの略。消費者に宣伝であると悟られないように、商品やサービスの宣伝を行うマーケティング手法

インフルエンサーマーケティングを効果的に行う方法

では実際にインフルエンサーマーケティングを行う上で、どのような点が大切になるのでしょうか?ここではインフルエンサーマーケティングを効果的に行う方法を解説します。

インフルエンサーの選定

インフルエンサーマーケティングを成功させるためには、インフルエンサーの選定が非常に重要です。

適任となるインフルエンサーの選定には、まず訴求したい商品やサービスのターゲット層を明確にする必要があります。その上でターゲット層と同世代のインフルエンサーや、ターゲット層に影響力のあるインフルエンサーを抽出していきましょう。

ここで注意すべき点は、フォロワー数の多さでインフルエンサーを決めないことです。フォロワー数が多ければ、その分拡散力はあるものの、ユーザーの購買意欲や商品・ブランドに対する愛着(エンゲージメント)を高められるとは限りません。

ターゲット層から逆算してインフルエンサーを選定することで、ユーザーの購買意欲やエンゲージメントが高められる可能性があります。

インフルエンサーを選定する場合は、ターゲット層から決定し、マーケティングの効果をより高めていきましょう。

炎上対策

インフルエンサーマーケティングを行ううえで、炎上対策は欠かせません。炎上対策はマーケティングを効果的に行うためだけでなく、企業イメージを損なわずビジネスを継続的に行う上でも非常に重要です。

炎上が起きる場合は、大抵ユーザーが誤解しやすい仕組みや文言が記載されていることが多いです。誤解をユーザーに抱かせないために、PRであることを記載するなど、細心の注意を払いましょう。

インフルエンサーを起用して何らかのキャンペーンを行う場合は、キャンペーンの適用条件や期間が漏れなく記載できているか確認してみてください。

インフルエンサーマーケティングの成功事例

では実際にインフルエンサーマーケティングの成功事例を紹介します。

【味の素株式会社】バズ料理研究家リュウジ

味の素株式会社はバズ料理研究家のリュウジさんを起用し、ロングセラーヒット商品である、うま味調味料「味の素®」を訴求するインフルエンサーマーケティングを行っています。

バズ料理研究家のリュウジさんは、簡単だけど美味しく作れるレシピを開発し、お酒を飲みながら料理を作る姿が人気を集めている、料理界のトップインフルエンサーです。

YouTubeの登録者数は113万人、Twitterフォロワー数159万人と、圧倒的なフォロワー数を有しています。

そんなリュウジさんは味の素株式会社とともに、定期的にうま味調味料の「味の素®」を使ったレシピを考案。「ディスコのきゅうり」を筆頭に、簡単で美味しく作れるレシピをYouTube上に投稿しています。 「ディスコのきゅうり」は再生回数44万回を突破。プロモーションらしさが少ない動画だからこそ、ここまで多くの再生回数を記録できたといえるでしょう。

【茨城県観光物産協会】ベトナム人気YouTuber ファン ホアン カイ

続いて紹介するのは、茨城県観光物産協会がベトナム人人気YouTuberのファン ホアン カイさんを起用したインフルエンサーマーケティングを紹介します。

ファン ホアン カイさんはYouTube登録者数41.1万人を誇る、ベトナムで人気の高いYouTuberです。海外のさまざまな場所を訪れ、その様子を記録したファン ホアン カイさんの動画は、観ているとまるで一緒に旅をしているような気分になります。

今回は茨城県観光物産協会とファン ホアン カイさんがコラボレーションし、インフルエンサーマーケティングを実施。茨城県のさまざまな観光スポットを巡る様子を動画で配信しました。

このようにインフルエンサーは必ずしも日本人である必要はなく、インバウンド(訪日外国人客)向けに外国人のインフルエンサーを起用するのも効果的です。

【茨城県を訪れた海外のインフルエンサー】ベトナム人YouTuber Pham Hoang Khai(ファン ホアン カイ)

インフルエンサーマーケティングを成功させるには

ここまでインフルエンサーマーケティングの概要から、メリット・デメリット、効果的な方法や成功事例まで、インフルエンサーマーケティングを網羅的に説明しました。

インフルエンサーマーケティングの市場規模は年々増大しており、今後ますます注目を集めるマーケティング手法だといえるでしょう。

ただしインフルエンサーマーケティングは注目が集まっているからこそ、単純にインフルエンサーを起用するだけでは思ったような効果は期待できません。

インフルエンサーマーケティングを行ううえでも、重要になるのはプロモーションの信頼性と権威性を保つことです。

プロクルコンテンツでは、その道のプロの知見を記事やプロモーションに反映できるため、信頼度の高いインフルエンサーマーケティングが行えます。

競合と差別化を図り、中長期的な視点で有用なインフルエンサーマーケティングを行いたい場合は、ぜひプロクルコンテンツにご相談ください。

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