株式会社丸井グループは、上場以来初の赤字を経験した経営危機(2007〜2014年)を、硬直した「業績至上主義」から「自主性」「楽しさ」を重視する文化へと変革することで乗り越えました。その中核となったのが、中期経営推進会議への参加から人事異動に至るまでの全てを「自ら希望する人だけ」に限定する「手挙げの文化」です。
驚くべきことに、この制度は直接的なインセンティブ(評価)が、ほぼないにもかかわらず、参加者が体験した「楽しさ」と「学び」がポジティブな口コミとなり、自発的な参加率は89%に達しました。
同社は現在、社員が没頭する「フロー体験」を組織的に科学しており、このフローを構成する「チャレンジ」指標が、将来の業績(一株当たり利益/EPS)向上を実現する先行指標であることをデータとして開示しています。いかにして社員の創造力を全開にし、業績と幸福の両立を目指すのか、ぜひ本文をご覧ください(2025年9月24日時点の内容です)
目次
- 7年間の経営危機と、硬直した「上位下達」文化からの脱却の道のり:p.4~5
- 経営危機が促した、「自主性と成長」を核とする文化変革の概要:p.5~7
- 「強制」を排し組織に活気を取り戻した、手挙げ制度誕生のストーリー:p.7~9
- 「フロー」を科学し、創造力を全開にする組織へ:p.10
- 疲弊する現場を変えた対話の力 仕事の「本質」の問い直し:p.11~12
