WEBマーケティングの重要性が高まる昨今、多くの企業がオウンドメディアを運営しています。オウンドメディアでは、SEO対策に向けたコンテンツ制作を実施し、集客率向上に向けた取り組みをしているでしょう。
SEO対策の一つに「メタタグ」の設定があり、適切に設定することでSEO評価の向上が期待できます。
本記事では、メタタグの概要や設定方法を詳しく解説します。メタタグへの理解を深めたい方は、ぜひ最後までご一読ください。
メタタグとは
メタタグとは、WEBサイト上の情報を記載するためのHTMLタグの一種です。
HTMLのheadタグ内に記載され、サイト内の文章や装飾などに直接影響はしないものの、検索エンジンにWEBサイトの構成情報を伝える役割を持ちます。
HTMLタグのなかでも<h1>タグで囲まれた文字は、サイト内に表示されます。しかし、メタタグで記載された情報は、WEBサイトに直接表示されることはありません。
そのため、メタタグは直接影響を与えないものの、間接的に検索エンジンへ影響を与えるものだと認識しておきましょう。
メタタグがSEOに与える効果とは
メタタグは、SEOに対して以下の効果を与えます。
- クローラーの巡回を促す
- ユーザーファーストになる
それぞれの効果を解説します。
クローラーの巡回を促す
クローラーとは、WEBサイトの情報を定期的に収集するロボットのことです。
そもそも、SEOが評価される仕組みは、クローラーがWEB上の情報を収集し、その情報を独自のアルゴリズムにしたがって分析します。分析された結果、良質なコンテンツだとSEOで評価されたら、検索結果で上位表示されます。
メタタグは、評価のスタートとなるクローラーの巡回を促すため、検索エンジンに認知される期間が早まるでしょう。
もし、検索エンジンに認知されなければ、たとえ質の高いコンテンツだったとしても評価されないため、適切なSEOの評価を受けられません。そのため、クローラーの巡回を促すためにもメタタグは効果的です。
ただし、コンテンツ自体の評価を直接的にあげるのではなく、あくまでも巡回を促すためのものであると理解しておきましょう。
ユーザーファーストになる
メタタグは、コンテンツの情報を伝えるため、ユーザーファーストの記事になります。
メタタグのなかには、「meta descriptionタグ」と呼ばれるタグがあります。meta descriptionタグは、検索結果のコンテンツ名の下に表示される情報で、コンテンツの概要などを記入するケースが多いです。
ユーザーは、検索結果からアクセスするコンテンツを決めるときに、meta descriptionタグの内容を見て判断する場合があります。そのため、meta descriptionタグにコンテンツの概要を記載しておけば、ユーザーが事前にコンテンツ内の情報を把握できるため、ユーザーのことを考えたコンテンツになります。
その結果、Googleはユーザーファーストのコンテンツを評価するため、コンテンツのSEO評価の向上も期待できるでしょう。
メタディスクリプションについてはこちらをご覧ください。
メタタグの種類とは
メタタグには、以下の7種類があります。
- meta descriptionタグ
- titleタグ
- OGPタグ
- ビューポートタグ
- 文字コード
- noindex/nofollow
- メタキーワード
それぞれ解説します。
1.meta descriptionタグ
meta descriptionタグとは、前述したとおりサイト内の概要を記載するタグで、検索結果上でタイトルの下に表示されます。
文字数は100文字程度で、別名「スニペット」と呼ばれるケースもあるでしょう。
もし、文字数が多すぎてしまうと、表示されるテキストが省略されてしまい、検索結果にすべての文字が表示されない可能性があります。
その結果、ユーザーに間違った情報が伝わってしまうリスクがあるため、デバイスごとに表示される文字数の限界を知っておくとよいでしょう。
文字数は、パソコン画面では90~120文字程度、スマホ画面では70文字程度です。meta descriptionタグの設定後に、デバイスごとにどのような表示かを確認しておくとよいでしょう。
また、設定時は以下の記述をします。
ただし、meta description自体がSEOの評価対象ではないため、SEOキーワードを大量に含んだとしても、評価向上につながりません。
スニペットについてはこちらをご覧ください。
2.titleタグ
titleタグとは、コンテンツのタイトルを決めるタグです。ユーザーが最も目にする機会が多いので、魅力的な文章を意識しなければなりません。
titleタグも、meta descriptionタグと同様に検索結果上で表示されます。
しかし、meta descriptionタグとは違い、最も目立つ部分に表示されるため、ユーザーはタイトルを見てからコンテンツへのアクセスを判断するケースも多いでしょう。
titleタグは、以下の記述がされます。
また、titleタグはSEOの評価対象のため、検索で高順位を狙うキーワードを含めるとよいでしょう。
3.OGPタグ
OGPタグとは、SNS運用を考えるのであれば設定しておきたいタグです。
具体的には、次の情報を設定します。
- シェアされたときのコンテンツタイトル
- URL
- ディスクリプション
- アイキャッチ画像など
SNSは、短時間で多くのコンテンツがシェアされていくため、コンテンツが展開されるスピードが早いです。しかし、スピードが早い分、特徴的なコンテンツでないとアクセス数を稼げず、埋もれてしまいます。したがって、OGPタグを設定することにより、ユーザーは自分にとって有益なコンテンツだと判断し、アクセスする機会を増やせるでしょう。
OGPタグは、それぞれ以下の記載をします。
4.ビューポートタグ
ビューポートタグとは、パソコン向けのサイトをスマートフォンなどのモバイル端末で表示する際に、表示領域をブラウザに指示するためのタグです。
ビューポートタグは、レスポンシブデザインのWEBサイトにするのであれば、必ず設定しておきたいタグです。
レスポンシブとは、サイトを閲覧するモバイルの大きさにあわせて、表示形式を変更させる仕組みです。
例えば、パソコンとスマートフォンでは、画面の大きさが違うため、同じ表示形式にしてしまうと、どちらかで見にくくなってしまいます。
スマートフォンが普及されていなかったころは、WEBの閲覧をするほとんどがパソコンだったため、レスポンシブデザインを意識する必要がありませんでした。しかし、昨今はスマートフォンが普及し、パソコンよりもモバイルからのWEBアクセスが増えています。したがって、モバイルファーストが求められる現代では、ビューポートタグの設定が欠かせません。
ビューポートタグの設定は、以下の記載となります。
5.文字コード
文字コードは、WEBサイト上で表示される文字の種類を指定し、文字化けを防ぐためのタグです。
そもそも文字化けとは、文字コードが違うことで発生する現象で、日本語が解読不能な文字になることです。ユーザーファーストの質の高いコンテンツを作成する際には、文字化けはさけなければなりません。
また、文字化けはクローラーに対しても、適切に収集されないリスクがあるため、SEOに悪影響を与えてしまう可能性があります。そのため、文字コードの指定はしておきましょう。
文字コードは、以下の記載をします。
6.noindex/nofollow
noindexとは、クローラーからの収集を防ぐためのタグです。
WEBサイトによっては、SEOの評価対象に含めたくないページがあるでしょう。そのときに、noindexを活用することで、対象のページを評価対象に含めず、SEO評価の低下を防げます。
また、サイト内で重複するコンテンツがあったときに、noindexでクローラーからの収集を防ぐとよいでしょう。
noindexは以下の記載をします。
nofollowとは、リンク先のページをクローラーの対象から外すためのタグです。
例えば、自社のリンク先が品質の低いコンテンツだったとします。たとえ自社のコンテンツが良かったとしても、リンク先の品質が悪いとSEOに悪影響がでるかもしれません。そのため、nofollowを設定しておくことで、SEOへの影響を防げます。
nofollowは以下の記載をします。
7.メタキーワード
メタキーワードとは、headタグ内にページの内容を表すキーワードを記載したタグです。メタキーワードはクローラーに認識させるために利用されます。
しかし、最近はメタキーワードがSEOに与える影響がほぼないと言われています。なぜなら、検索エンジンがアップデートされたためです。アップデートにより、メタキーワードを考慮しなくても、検索エンジン自身でページ内の重要なキーワードを判別できるようになりました。
したがって、メタキーワードの活用は考えなくてよいでしょう。
メタタグの設定方法
メタタグには、以下2つの設定方法があります。
- HTMLコードに直接書き込む
- WordPressで設定
方法1:HTMLコードに直接書き込む
1つ目は、コンテンツを構成するHTMLコードに直接書き込む方法です。
コンテンツの制作を自身でおこなった場合は、対象のHTMLコードをテキストエディタなどで開きましょう。
そのなかのheadタグ内に、今回紹介したメタタグを記述していきます。
しかし、コンテンツの制作を業者に依頼している場合は、HTMLのコードなどを納品してもらっていないケースもあるため、業者の方に確認してみましょう。
方法2:WordPressで設定
2つ目は、WordPressで設定する方法です。
最近では、WordPressなどのCMSを活用してコンテンツ作成をする方も増えているでしょう。
WordPressの場合は、専用プラグインの導入で設定が可能です。
具体的には、「All in One SEO」や「Yoast SEO」などがあげられます。これらのプラグインを導入すると、チェックを入れるだけで該当のメタタグを設定できるため、必要性に応じて選択しましょう。
また、WordPressの場合も、HTMLを直接編集してメタタグを追加できます。
ただし、専門的な知識がなくHTMLを編集すると、コンテンツ全体へ影響がでてしまうため注意しましょう。
メタタグ設定時の注意点とは
メタタグの設定時には、以下3つの注意点があります。
- headタグ内に記載する
- キーワードを羅列しない
- SEOに直接的な効果はない
注意点1:headタグ内に記載する
メタタグは、前述したとおりheadタグ内に記載して設定します。
headタグ以外に記載してしまうと、コンテンツの表示に悪影響を与えたり、SEOの評価が悪くなってしまったりする可能性があるでしょう。
例えば、以下のように記載することが求められます。
<head>
<meta name=”description”content=”ここにmeta descriptionの内容を記述します。”>
</head>
注意点2:キーワードを羅列しない
メタタグは、ただのキーワードの羅列にしないよう注意が必要です。
SEOの評価を得るためには、対策キーワードを多く盛り込むことが重要であると考える方が多く見受けられます。
たしかに、キーワードが含まれていれば、検索エンジンが評価してくれるでしょう。しかし、キーワードが多く含まれることで、ユーザーの可読性が下がってしまい、ユーザーにとって有益でないと判断されるため、読みやすい範囲内でキーワードを含めなければなりません。
そのため、メタタグの設定時にも、キーワードを羅列するのではなく、ユーザーやクローラーが認識しやすくなる文章構成にする必要があります。
注意点3:SEOに直接的な効果はない
メタタグは、直接的にSEOへ影響する訳ではありません。そのため、設定すればSEOの評価を得られるものではない、と認識しておきましょう。
最近では、検索エンジンのアップデートがされたことで、メタタグ自体が不要だとも言われています。これは、メタタグで設定した情報を検索エンジン自身が理解できるようになったからと考えられるでしょう。
したがって、メタタグの設定は優先的におこなわず、時間が空いたときに設定するようにしましょう。
まとめ
今回は、メタタグの概要や設定方法を詳しく解説しました。
メタタグは、WEBサイト上の情報を記載するためのHTMLタグの一種です。クローラーの巡回を促すため、SEOに効果があると言われています。
しかし、検索エンジンのアップデートにより、メタタグが不要だと言われているのが現状です。そのため、メタタグがSEOへ与える影響を過信せず、設定を行ってみてください。