テーマ:SNSマーケティング、広報改善による集客増加支援
ご紹介プロ(2名体制)
・SNSマーケティング・広報経験者
水族館にてSNS運用・広報を担当。業界知見を活かした戦略企画・アドバイスを提供。
・SNSコンサルタント
戦略立案から実行、分析まで一貫支援。
今回は、外部人材活用サービス「プロクル」を導入された公益財団法人ふくしま海洋科学館企画営業部 部長補佐 金成様に、その具体的な活用方法と得られた成果についてお話を伺いました。
「プロクル」を導入する前の課題について改めて教えてください
正直、最初はこれといった課題がはっきり見えているわけではなかったんです。社内では「SNSに強い人が欲しいね」という話は出ていたんですが、結局採用には至っていませんでしたね。
その背景には、現場で感じているSNS運用の大変さや課題が、なかなか他の部署まで伝わりきっていなかったり、具体的な運用状況が見えにくかったりしたことがあると思います。動画自体は作れても、それをどうすれば効果的に使えるかという戦略的な視点も足りませんでしたし、そもそも動画制作に十分な時間を割くことも難しかったですね。
プロクルさんとお話する中で、改めて「やっぱりプロの方の力が必要だな」と強く感じるようになりました。
数ある支援サービスの中で、「外部人材活用」「プロクル」を選んだ理由を教えてください
多くの企業から様々なご提案をいただきましたが、そのほとんどが「コンテンツをどう作るか」という話が中心でした。しかし、私たちが本当に求めていたのは、既存のSNSアカウントをどのように活性化させ、将来的にどのように運用していくかというもっと戦略的な視点でのアドバイスでした。自分たちでもSNSをしっかり運用していきたいという思いが強かったので、ただコンテンツを作ってもらうだけでなく、運用支援を通じて私たち自身がノウハウを身につけたいと考えていました。
特にInstagramは良いコンテンツを作れているという手応えはあったものの、フォロワーの伸びに悩んでいましたし、プレスリリースなども今後は「数を打つ」のではなく、「どうすればきちんと伝わるか」という質を重視していきたいと思っていました。
そんな中で、プロクルさんからは将来を見据えた運用戦略をご提案いただけたこと、そして何よりも、ご提案いただいた人材の中に水族館業界の経験者の方がいらっしゃったのが決め手になりました。業界特有のルールや事情を理解している方と一緒に取り組めるというのは、私たちにとって本当に大きな安心感がありましたね。
導入後、どのような成果を感じていますか?数値的な成果や定性的な成果を具体的に教えてください
導入後、特にInstagramにおいては顕著な成果を感じています。支援開始後、フォロワー数は圧倒的に大きく伸び、導入前の約2万8千人から現在では3万5千人程度にまで増加しました。コメント数も増え、以前はあまり積極的に考えていなかったお客様との交流が活発になりましたね。
SNSはただ情報を発信するだけでなく、お客様と双方向にコミュニケーションを取る場なんだという基本的な考え方から教えていただいたことで、運用方法がガラッと変わりました。その結果、ただ「いいね」が増えるだけでなく、実際に当館へ「来館」してくれるお客様が増えたという実感があります
例えば、花火大会やリニューアルエリアの投稿をすると、お客様からたくさんの質問が来たり、「行ってきたよ」という報告がDMで届いたりするようになりました。SNSで紹介した商品やエリアについて、お客様アンケートに直接書いてくださる方もいて、目に見える効果を感じています。
また、リニューアルに関連するリリース作成においても多大なアドバイスをいただき、その内容を取り入れたことで、マスコミの方々にも大きく取り上げていただくことができました。
定性的な面では、私を含め広報担当のスタッフ間で、プロクルさんから得た情報を共有し、「今後、投稿やリリースはこうしていこう」といった具体的な意見交換が活発になりました。また、SNSの現状や広報のあり方について、組織の上層部にも積極的に提案できるようになり、社内の士気向上と情報共有が以前よりずっと進んだと感じています。
一度に2名を受け入れて稼働いただくことに対して不安はありませんでしたか?
正直に言うと、全く不安がなかったわけではありませんでした。特にお二人とは直接お会いしたことがない状態でのスタートだったので、少し心配な気持ちもありました。
でも、プロクル様のサービスはスポットでの活用が可能で、まず試してみることができるという点が私たちにとって非常に大きかったです。これまでの広報関連のプロポーザルでは、年間を通して募集し、一度契約するとその内容を変更できないことがネックになっていました。プロクルでは短い契約期間で区切って運用し、その都度やり方を検討していけるという柔軟な対応が魅力的でした。
現在はお二方でスムーズに連携して進めていただいており、私たちも含めて打ち合わせの時間を有効活用しながら運用できています。区切られた期間だからこそ、その時間を最大限に活用できるというメリットを実感しています。
外部人材の方々とコミュニケーションする上で、意識していることはありますか?
私自身がうまく回せているとは思っていませんが、特に意識しているのは、分からないことを正直に伝えることです。
当初、お二方とも非常に知見が豊富で仕事のペースも速かったため、私たちがついていけない部分もありました。そこで、「分かりません」と包み隠さず伝えるようにしました。また、お二方から「ペースが速すぎるとか、ついていけないことがあれば正直に言ってください」と言っていただけたことが、非常に大きかったです。これにより、無理なことは無理と伝え、私たちのできるペースで進めていただくことができています。
お互いに無理をせず、率直なコミュニケーションを心がけることが、うまくいっている要因だと感じています。お二方の人柄も素晴らしく、仕事のペースが速いながらも、私たちとの関係性が良好に保てていることが、スムーズな進行に繋がっていると思います。
外部人材の方を活用していて、どのようなメリットを感じましたか?
外部人材の方を活用することで、複数のメリットを感じています。
まず、短い期間で契約期間が区切られているため、柔軟な運用が可能である点です。私たちの職員は日々の業務に追われがちで、新しい情報や知見を取り入れる余裕がない状況でした。しかし、外部のプロの方々に入っていただくことで、最新のSNS情報やトレンドが常に入ってくるようになり、私たちの意識向上にも繋がっています。
また、これまでの広報では「私たちの展示や研究成果は他にはない」といった内部の視点からのアピールが多くなりがちでした。しかし、外部の方々の客観的な視点が入ることで、「一般の方々にどう伝えれば響くのか」「本当に何が求められているのか」という視点が得られるようになりました。
外部の目を通して、私たちのコンテンツの新たな「光の当て方」を見つけることができるのは、大きなメリットだと感じています。
今後の活用イメージについてお聞かせください
現在、広報やリリース作成の面で様々なアドバイスをいただいていますが、最終的には広報やSNSの運用を「内製化」したいと考えています。これが、今回貴社のサービスを導入した大きな目的の一つでもあります。
今後は、社内での知見をさらに増やし、スタッフ間で情報やノウハウを共有できる体制をより一層強化していきたいと考えています。特に繁忙期はイベントの対応で手一杯になってしまうことも多かったのですが、今秋以降のこれからの時期は、様々な形で外部人材の知見を当館の活動に活かしていきたいと考えています。完全に外部委託するのではなく、私たち自身が知識をつけ、主体的に運用できる状態を目指すことが、今後の理想的な活用イメージです。
最後に、外部人材活用を検討している企業に対して、アドバイスやメッセージはありますか?
アドバイスというのも大変恐縮なんですが、もしお伝えできるとしたら、まず「どのようにコミュニケーションを取っていくべきか」を初期段階でしっかりと話し合うことが、すごく大切だと思います。その話し合いがないまま進めてしまうと、ただの「委託」関係になってしまって、お互いが本当にやりたいことや将来的な目標を共有しにくくなってしまうからです。
私たちは、自分たちがどうしたいか、そして将来的にはSNS運用を内製化したいという目標も、最初にプロの方々にお伝えするようにしていました。
それから、外部の専門家の方々が持っている知識を最大限に活かすためには、私たち自身も知識を持っていないと、適切な依頼をすることもできません。なので、色々と教えていただきながら知識を深めて、「自分たちが何をやりたいのか」を具体的に伝えられるようになることが大切だと感じています。プロのお二人からは、内製化に向けたロードマップも引いていただいていますし、こういった何でも相談できる関係性が築けたことが、今の良い成果に繋がっていると強く感じています。