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Happy-Happy 思考で広げるクリエイティブな人づくり~2021年12月7日開催ウェビナーレポート~

「イノベーション人材育成を実現する『越境コミュニティ』とは」

株式会社ニフコ 根津幹夫様

登壇者
株式会社ニフコ
商品開発センター技術主幹
ミドルシニア越境エバンジェリスト
「越境×気づき」価値創造プランナー
根津 幹夫様

自動車、住宅設備、事務機器、農業、及び医療機器等の様々な分野の開発に従事。独創的なアイデア提案を強みとした開発で、同社No.1の特許130件を保有。現在、企画開発のリーダーとして、全社における企画創出活動の推進、及び技術者の人材育成を展開中。
人材育成のプログラムを検討している中で、越境留学のシステムに出会う。技術者の育成検討と自らのアップデートのために、ITベンチャー企業で行う6ヶ月間の留学を自らが先駆けて実践。その様子をNHK「クローズアップ現代+」で放送。


今回のウェビナーでは、越境コミュニティが人材育成にどのような影響を及ぼし、どんな成果が得られているのかを話してくださいました。
「越境コミュニティと人づくりの関係」を理解することをゴールに、イベントの内容をレポートします。


企業が抱える共通の問題意識

今回のメインテーマである、「越境の当事者が実践するコミュニティと人づくり」を説明いただく前に、自社の特徴と課題となっている点を2つ挙げられました。

  • 顧客から言われた困りごとを解決して具現化することは得意だが、その反面で顧客から言われないことは苦手
  • 社員のやらされ感の意識が大きく、他責の傾向が強い

それに加え、今は毎日何が起こるか分からないVUCA時代。言われたことをやるだけでは変化に対応することができません。

「観察や気づきで、自分で問題を見つける力」と、「実際に行動していく自走力」が必要です。これらを踏まえて「越境×気づき」を軸とした人材育成のプログラム作りが始まりました。

気づく力を育てる越境プログラム

言われたことだけをやるというマインドから脱却するには、 “小さな変化に気付く”必要があります。そんなクリエイティブな技術者を育成するため、6年前から試行錯誤で様々な人材育成プログラムに取組んできました。
その一環として、越境プログラムを導入するようになりました。
越境の価値を、根津様は以下のように説明されていました。

「ホーム(自社)とアウェイ(行き慣れていない所)を、行ったり来たりすることで気づきが得られる」
「今まで見えなかったことが見えてくる感覚」
「今まで当たり前だと思っていたものは、決して当たり前ではないと気づく」
「価値観が変わるような出来事を体感すること」

越境から得られる感覚(価値観の変化)は、気づく力を育てるためにとても有用なことがわかります。

ニフコでは現在「気づき力」を育てることを目的とした、全10種の人材育成プログラムがあります。その中には技術者だけでなく、営業向けや新入社員向けのワークショップなどがあり、様々な事情やレベルに合わせて内容が組まれています。

指名制と公募制のプログラムがあり、公募制はやらされるのではなく、自ら手を挙げてプログラムに参加することで、やる気を引き起こすことができるのですね。

気軽に小さな越境ができるコミュニティ「Teamlancerエンタープライズ」

企画創出における質の向上に欠かせない、成功循環サイクル(グッドサイクル)があります。

①関係の質 ②思考の質 ③行動の質 ④結果の質

これら4つの質を繋げてスパイラル状に上げることで、質の向上を図っていくことができます。
特に一つ目に挙げられている「関係の質」は、プロジェクトの成果を上げるための大切なステップです!
尊重、信頼、心理的安全という要素を含んだ「関係の質」を向上させるための方法のひとつとして、ニフコ様では社内SNSコミュニティ(Teamlancerエンタープライズ)を2020年3月から導入されています。

社内SNSを通して意識や思考とコミュニケーション力を向上させ、部署を超えた横のつながりエンゲージメント向上を図ることができます。

Teamlancerエンタープライズに参加している社員は、セミナー参加などで得た情報や気づきを「タイムライン機能」で共有します。
お互いの「気づき」から学びと寛容性が促進され、社員同士の繋がり・対話力を高めることが出来ます。導入されてから1年半で、600件を超えるタイムラインへの投稿がありました。

社内SNSの役割と活用方法

社内SNSの役割には「魅せる場」と「心理的安全性」という側面があるそうです。
自部署での活躍をSNSに投稿することで、他の人に魅せる機会が生まれます。投稿者はやりがいや自己開示をすることが出来、その投稿を見た人はそこから新たな気づきを見つけることができます。
寛容性(オープンマインド)開放性(オープネス)といった空気感が、SNSの参加者でシェアできます。

ニフコ様のTeamlancerエンタープライズ内のコンテンツは、各プロジェクト(産学共同研究)やワークショップ(新入社員向けの研修など)ごとにチームが分けられています。
参加した人材育成プログラムから得られた気づきをシェアすることで、参加していない人も情報を得ることができます。

投稿には気づきや感想としてコメントを書き込み、そこから講座へのフィードバックが得たり、価値観の違いに気づけたりするのです。

新入社員向けの研修の内容も毎日リアルタイムで公開されるので、新入社員の人となりが事前にわかり、配属先ですんなり受け入れられるという効果も生まれているようです。

ユニークなのが、普段の生活での気づきや面白いネタを投稿できる「気づきサロン」です!
面白いYouTubeのことや見つけた新製品などを自由に気軽に発信することで、自然と気づき力を上げることができます。

「越境留学でやってみる!」というページでは、越境するなかで起こった葛藤、困りごと、悩みがオープンにシェアされており、共感したりお互いにフォローしあったりしているとのこと。これらの投稿を通して、思ったことを言語化し文章にまとめるスキルが身につくそうです。

また、相手に伝わるような文章を考えようとするので、社内外への発信力の練習の場にもなっています。

越境コミュニティと人づくりのHappyな関係

人材育成に力を入れたいと思っていても、社員の“やらされ感”がぬぐえなかったり、危機感をなかなか感じてもらえなかったり、なかなかうまく進まないこともありますよね。
公募制で人材育成プログラムに参加してもらうことで個々のやる気を高めたり、社内SNSを使って他部署の仲間との絆や相互理解を深められています。
“まず、やってみる”という意識を社員に持ってもらい、それぞれのレベルに合わせた越境プログラムを通して「気づき力」を身に付けていき、さらに社内外の「関係の質」向上に社内SNSを用いることにより、オープンマインドとオープネスな環境を作ることが期待できるのです。社内外コミュニティにより生まれた「人との繋がり」は「気づく力」の成長に大きく影響します。

「Happy-Happy 思考」で、お互いが幸せになれる気づきや学びあいを目指したくなるウェビナーでした。

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