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プロアクティブ行動とは

「プロアクティブ行動」は、組織に属する個々人に求められる行動のひとつです。

本記事ではプロアクティブの意味や重要性、プロアクティブ行動ができる人材の育成方法などを解説します。

プロアクティブ行動とは

プロアクティブ行動は、組織行動学の用語です。

組織からの期待に応えるために自ら行動を起こし学ぶことや、将来起こり得る出来事を想定・先んじて対応する行動などを意味します。

会社でのプロアクティブ行動として、用意された研修への参加で終わらせず、主体的にフィードバックを求める・勉強会を開催するなどの例があげられます。

アメリカでは1960年代頃から主体的な行動に関する研究が進んでおり、いくつかの論文も発表されていました。しかし当時は注目を集めることはなかったといわれています。

さらなる研究が進むようになったのは、2008年に組織心理学研究に影響を与える要素として、プロアクティブ行動の概念が登場してからです。

プロアクティブ行動の反対として、受動的な行動を意味する用語が「リアクティブ行動」です。

学習方法は指示された研修に参加するのみ、出来事・物事に直面してから始めて行動を起こすなどの例があげられます。

プロアクティブ行動と似た用語として「自律的行動」があります。自律的行動は他人に縛られず、自らの考えや自己の規範に従って起こす行動です。自主的に目標を持ち、解決・達成のために行動を起こします。

プロアクティブ行動できる人材の重要性

プロアクティブ行動が注目されている・重要視されている理由として2点あげられます。

まず日本人は全体的に、リアクティブの傾向が強いです。

これはこれまでの教育方針や、日本という国の性質などが強く影響しています。

リアクティブ行動にもメリットがあるとはいえ、主体的な行動をとれる人が少なすぎるのは好ましくありません。動きが遅く重い組織になってしまいます。

国として全体的にリアクティブな傾向だからこそ、プロアクティブ行動をとれる人の注目度が高まっているのです。

もうひとつの理由として、現代におけるさまざまな変化があげられます。

現代は少子高齢化やIT技術の急速な発展、さらには感染症拡大などにより、生活・働き方が大きく変化しています。このように変化が大きい・速いなかでは、変化へのスピーディーかつ柔軟な対応や、新たな課題の迅速な対処などが必要です。

組織に属するメンバーがリアクティブな人ばかりでは、問題に直面してから動くという受動的な組織になり、変化に対応しきれません。

変化の激しい時代には対応を先取りするような姿勢が求められます。

したがってプロアクティブ行動を取れる人の重要性が増しているのです。

プロアクティブ行動できる人材の育成方法

プロアクティブ行動ができる人材を育成する方法として、3つのポイントを紹介します。

最初に行うべきなのは、組織としてのミッションの明確化です。

プロアクティブ行動は組織行動学に基づく用語、すなわち組織ありきで個人が起こす行動を指します。

組織としてのミッションが曖昧な状態では、個人も何をゴールにするべきか判断できず、行動を起こせません。個人が目的を見失わないよう、組織としてのミッションを明確にする必要があります。

主体的な行動を評価の対象にするのも大切なポイントです。

プロアクティブ行動そのものは個人が主体的に起こすものですが、その動機づけとして外からきっかけを作るのは効果的です。

特にこれまでリアクティブな傾向の個人にとって、いきなり自主的な行動を起こすのは容易ではありません。プロアクティブ行動を評価すると明確にルール化すれば、主体的な行動の促進につながります。

最後のポイントとして、失敗を責めないという体制があげられます。

主体的な行動を阻害する要因のひとつが、失敗への不安です。 失敗を責めるような状態では、従業員も保守的な行動を取るようになり、プロアクティブ行動につながりません。

失敗を責めず挑戦を称賛するような環境になれば、失敗への不安が小さくなり、主体的に挑戦する人材が増えると期待できます。

プロアクティブ行動を促すためのきっかけ、越境学習

プロアクティブ行動を促すためのきっかけとして、越境学習は効果的な方法のひとつです。

越境学習とは部署や企業という枠を越え、新たな学びを得る手法です。

籍はもともとの部署や企業内においたまま、外部の業務やプロジェクトに携わる方法が多くみられます。 越境学習ではこれまでと異なる文化や価値観に触れることができます。

普段の環境とはまったく別の刺激を受けるため、新たな視点やこれまでと違った考え方の獲得などに効果的です。

越境学習は外部での強み発揮や貢献などが求められるため、自然と主体的な行動が起こしやすい環境です。

自身が役に立てること、そして普段とは違った環境で多くのことを学べるよう、主体的な姿勢が強まります。これらはプロアクティブ行動を起こす意識にも通ずるものがあります。

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