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【生きるを、デザイン。未来会議 スピンオフ】”くすぶり社員”が輝きを取り戻す 越境学習とピアラーニングの可能性

VUCAの時代に必要なキャリア自律を高める人材育成の方法のひとつとして、経済産業省も推奨し注目を集める「越境学習」。取り入れることにより、社内でくすぶっている従業員の視野が広がり、視座を上げるきっかけになる手段のひとつです。

今回は「くすぶり社員に効果的な越境学習の取り入れ方」について、弊社エンファクトリーが開催したイベントのレポートをお届けいたします。

 

くすぶり社員が生まれる原因と、その対処として有効な「越境学習」

自社内にくすぶっている社員を抱えていると悩む人事担当者の方も少なくない昨今。在籍年数が長くなるとともに、業務への慣れや会社に対するが蓄積されてモチベーションが下がってしまい、くすぶり社員は生まれます。くすぶり社員は自身の目標を見失い、自分のなりたいイメージを描けなくなっている可能性があります。

そのようなくすぶり社員一人ひとりが自律したキャリアを築くための手法として、「越境学習」が注目されています。通常業務(ホーム)をしながら他組織(アウェイ)へ越境することで、自社との違いに気づき、自己理解が深まっていきます。また、「誰かの役に立てた」実感は自信となり、その気づきを社内に持ち帰って、自社業務にも生き生きと取り組むことができるようになります。

株式会社リクルートの調査によると、生き生きと働くには以下8つの要素があるといわれています。ホームでは欠乏を感じる要素を、越境学習を通じて補うことができるのです。

(参考)生き生き働く8つの要素 (https://www.recruit.co.jp/covid19_hataraku/working_tips/advice02/ )

1.活力実感
2.強みの認知
3.職務満足
4.有意味感
5.オーナーシップ
6.居場所
7.持ち味発揮
8.多忙感

2021年3月には経済産業省主導による越境学習の導入ガイドラインが公開されました。
効果が明文化されたことにより、今後ますます「越境学習」を取り入れる企業が増えていくことが予想されます。

 

越境学習中に起きる課題に寄り添う「複業留学」の仕組み

エンファクトリーが提供している複業留学は、現在の企業で本業を続けながら、ベンチャー企業にて自身の持っているスキルを活かすことができる実践型の研修サービスです。「複業留学」で得られる学びの効果を、「越境学習ルーブリック」(注)をもとに説明します。越境体験において越境者は、越境前に1つ・越境中に3つ・越境後に2つ、全部で6つの課題に直面するといわれております。その際の学びを整理した図に複業留学のフローを組み込むと、以下のような図となります。

越境学習中の様々な局面で越境者はもがくことになるのですが、複業留学では弊社が伴走者として必要なタイミングで支援を行います。例えば、越境前には越境中に目的を見失わないようにミッションを設定する場を設けたり、越境中には継続的に越境者とのやりとりを行います。

これにより、越境者が迫害されることなく継続的かつ効果的に越境の学びを得て、学びの次元を登っていくことができます。

 

(注)越境学習ルーブリックは企業が越境学習を導入するにあたっての留意・工夫すべき点や、越境学習を通して身につけられるスキル、そして学びとなる要素をまとめ、評価指標として整理されたもの。こちら(https://co-hr-innovation.jp/rubric/ )からダウンロードできます。

 

学びを最大限にするための、越境者に対する関係者のスタンスとは?

越境体験において、越境者が関与するのは越境先の人だけではありません。越境する人を取り囲む環境についても考えてみましょう。
複業留学」は、「越境ルーブリック」が推奨している「関係者は越境者に関心を持ちつつも関与を慎重に行う」ための設計がされています。
上司や人事などの関係者が先立って解を提供してしまうと、越境者が向き合うべき葛藤や行動がしにくくなって越境体験本来の学びが損なわれてしまいます。
すなわち、
越境者への関心は持ちつつも関与は慎重に行う必要があるということです。

複業留学」では、越境者に越境先での実施業務やそれに対する気づきを、弊社の提供する「Teamlancerエンタープライズ」に都度提出してもらっています。
その様子を関係者は観察し、気づきに対するコメントを行い、ときには話をきくなどの支援を行います。越境活動を最大限取り組んでもらうために大切なのは、
組織ぐるみで応援しているというメッセージを伝えつつ、越境者が相談したい場合にはいつでも相談にのれるような準備を整えておくことです。

 

越境学習とピアラーニングをかけ合わせ、従業員同士が学び合う組織へ

複業留学」では、一企業が越境学習の機会を社員に提供する際には、複数名で同時に実施するよう推奨しています。そうすることで、越境学習する「仲間(peer)」と「学ぶ(learn)」ことができ、お互いに協力しながらそれぞれの場で力が発揮できます。この学習方法をピアラーニング(Peer Learning)といいます。

複業留学」では、越境学習の効果をより高めて組織へ還元するため、従業員同士が学び合うピアラーニングを取り入れています。「Teamlancerエンタープライズ」に投稿した越境学習中の気づきや学びは社内の仲間にも共有され、越境学習をする人だけではなく、同期や同じ部署などの周りのメンバーとも対話が生まれます。

 

実際に「複業留学」を導入した企業の人事担当者からは「社内でくすぶっている社員がキャリアプランを考えるきっかけになった」「社員自身の置かれている環境が、当たり前ではないと気づくことができた」という声をいただき、ピアラーニングの効果を持続させるため、継続的に「複業留学」を活用されています。

越境学習を通じた人材育成、そして、組織全体の学び合う風土醸成につながる「複業留学」について、理解の助けになれば幸いです。

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