エンファクトリーが提供する越境型研修サービス「複業留学」は、大手企業の従業員がベンチャー企業で実務を行う「越境研修」です。 今回は実際に研修に取り組んでいただいた大日本印刷株式会社 K様に、複業留学についてインタビューいたしました。
──本業での仕事内容を教えてください。
今年の10月に部署異動をしました。以前の職場では出版事業分野の営業職に従事しており、具体的には、書籍製造に加えて、本との新しい出会い方や、紙媒体に捕らわれない様々なコンテンツも企画していました。10月からは人財開発部に異動し、新卒採用を担当しています。新卒市場が非常に流動的であるため、採用活動だけでなく、内定から入社までの間にしっかりとしたコミュニケーションを取り続けるフォロー施策も重要な業務となっています。
──複業留学に手を挙げた理由を教えてください。
入社から同じ一つの部門に所属していたため、個人の成長において限界があるのではと不安を感じたことがきっかけです。異なる環境で自分のスキルやこれまでの経験がどれほど通じるのか挑戦してみたいと思い、複業留学に手を挙げました。
留学先にて最大限のメリットをもたらし、同時にそこで得た経験を自社に持ち帰ってメンバーに共有することで、事業や組織の成長を促進することを目標としました。
──複業留学先での活動内容を教えてください。また、どんなスキル、能力、ノウハウが活かせたと思いますか?
留学先での活動は、若手人材向けの育成プログラムの検討と、企業スポンサー獲得のための資料作りを担当しました。わからないことに対して積極的に質問して理解を深め、アウトプットにつなげることを意識的に行い、自身のパフォーマンスを高めることができました。また、コミュニケーション能力を評価していただけたことも嬉しかったです。
──複業留学で困ったことは何ですか? またどのように乗り越えましたか?
私が取り組んだ内容は、以前の本作りやコンテンツに関わる業務とは全く異なる分野へのチャレンジでした。そのため、自分の強みを発揮できるのか不安でした。3ヶ月の留学期間においては、自社の営業企画部門で培った強みを発揮しきれなかったように感じていますが、興味のある分野に挑戦し、新しい経験ができたことは自身の成長につながりました。
もう一つは、自身のデジタルスキル不足により、情報収集やアウトプットにも時間がかかり、資料作成が思うように進まなかったことです。留学先にご迷惑をかけてしまったのではないかと心配していますが、それでも、その過程を評価していただけたことには感謝しています。適切な情報や見せ方について考えることが難しく、とても苦労しました。一方で、意識的に自己学習をしたり時間をかけて取り組むことで、少しずつ成長を感じることができました。今の部署でもその経験が生かされていると実感しています。
──留学先で一番驚いたこと、違いを感じたことは何ですか?
とにかく、留学先のメンバーの意識が非常に高かったことに驚きました。それに伴って、朝8時からオンラインミーティングが行われます。留学先メンバーとのミーティングは本当に濃密で、朝8時からのミーティングは1時間ですが、脳が疲弊してしまい、終わったときには「今日の仕事はもう終わったのでは?」と思うほどでした。会議でこんなに脳が疲れることがあるのかと正直驚きました。このような高い視座を持つことは、今後も意識していきたいと思います。
皆さんが複業で限られた時間を有効に使おうとしているからこそ、その1時間をしっかりと取り組む姿勢が印象的でした。事前準備も入念にされて、何を話すかをしっかり決めてあり、ミーティングの終了時間が伸びることは絶対にありませんし、決まらなければ翌週に持ち越すというスタイルでした。このように、時間を無駄にしない意識、意欲の高さを留学先メンバーから強く感じられました。
──複業留学の前後で何が変わりましたか? もし、周りの人への影響があれば教えてください。
ミーティングに集まる人数が多いほど、事前準備が重要だということを実感しました。以前、「ミーティングに集まる人数×30分の事前準備が必要だ」と聞いたことがありますが、自分で実践できていなかった部分がありました。しかし、今回の経験を通じて、集まるタイミングを大切にし、その時間を充実させようという意識が芽生えたと思います。
異動したばかりのため、今の部署のメンバーからの評価はまだ得られていませんが、オンラインミーティングでも今まで以上に入室時間を意識し、事前準備の徹底を心がけその大切さを感じています。
──同時期に複業留学に取組んでいた同期との関わりや互いの活動・レポートから学びや気づきはありましたか?
ランチをしたり、情報交換をしたり、他の複業留学の同期の留学先の展示会に行ったりしました。異なる留学先であっても、悩みは共通していて、企業に馴染めているのか、自分は活躍できているのかという不安があることがわかり、少し安心しました。自社においてもオンラインでの交流でもいいので、交流を大切にしていきたいと思います。
──第三者からの評価を受けて、どう感じましたか?
評価シートをいただき、自分のことをよく見てくださっていると感じました。厳しい言葉もありましたが、愛のあるフィードバックが伝わってきました。自分でも資料作成が至らないと感じていたので、その点を指摘していただいたことには感謝しています。
──複業留学での経験を今後どのように活かしていきたいですか?
今回の複業留学で学んだことは多く、特に留学先メンバーからの言葉が印象に残っています。本業の異動と重なり多忙でしたが、「本業の忙しさで複業留学を圧迫するのは違う、他責のように聞こえる」という指摘と、「副業<サブ>と考えない方がうまくいく、自分の取り組んでいることのアウトプット先が複業なだけ」というアドバイスです。本業、複業に関わらず、自分の取り組んでいることを明確にしたうえで、それに集中することが大切だということを学びました。アドバイスをくれた方は、実際に本業はほかの会社員で複業や起業経験もあるなど多方面で活躍されている方でした。決して忙しいと言わない姿勢を見ていたので、アドバイスが心に入ってきたのだと思います。この考え方はどの仕事においても重要だと思うので、今後も意識して取り組んでいきたいです。
──ほかのメンバーに複業留学をおすすめするとしたら、どんな言葉をかけますか?
特に自社では、同じ部署に長くいる方が多いですが、新しいことにチャレンジすることで見える景色が変わることは間違いありません。この不確実性の高い時代、いろいろなスキルを持っていることは非常に重要です。経験を積めるうちに、ぜひ自分から手を上げて挑戦してほしいと思います。
エンファクトリーでは、複業留学をはじめとする様々な越境学習サービスを提供しております。詳細については、ぜひサービス一覧ページをご覧ください。
越境型研修サービス一覧:https://enfactory.co.jp/ekkyo-gakushu
複業留学:https://teamlancer.jp/lp/fukugyo_ryugaku
複業留学 留学生インタビュー一覧:https://enfactory.co.jp/blog/tag/%e8%a4%87%e6%a5%ad%e7%95%99%e5%ad%a6%e7%94%9f%e3%81%ae%e5%a3%b0