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CFOが見る、エンファクトリーの良さ

エンファクトリーの良さについて、この1年色んな方に色んな角度から答えていただきました。最後は取締役 執行役員 CFOの鈴木 誠さんに聞いてみたいと思います。

まずは入社についてのエピソードを教えてください

2019年6月末にエンファクトリーに入社しました。エンファクトリーは、2011年初頭に私自身が設立にかかわった会社であり、最初の監査役も務めました。そういう経緯もあって、8年の歳月を経て、また、エンファクトリーに関わることに感慨深いものがありました。

設立のころから在籍している社員もいましたが、入社時点では少数派であり、大半は知らない顔ばかり。中途社員の割合が多かったですが、新卒入社組も何名かいました。当時も人数的には現在とそれほど変わらない、40名ぐらいの組織でした。

最初の数か月間は大変でした。私は、管理系業務全般を所管・担当していますが、訳あって(たいてい人が入ってくるときは訳があるもの)、入社時管理系メンバーは0.5名(兼務ですね)しかいませんでした。エンファクトリーは6月決算なので、入社して最初の月次決算が年度決算でした。いろいろ過去のデータを確認しながらなんとか締めました。個人的には、久しぶりの混沌とした決算作業でしたが、当然ながら、こういうことはそんなにはない方がいいものです。

そんな状況が数か月続く中で、少しずつ環境にも慣れ、社員の名前と顔が一致するようになり(数か月間、間違って覚えていた人もいましたが)、メンバーの採用も経て、担当する業務も安定してきました。特に、この頃、業務フローの見直し、ペーパーレス化の推進や業務効率化等を実行しましたが、この時期にこうした取組みを行っておいたのは良かったと後々実感しました。

当時のエンファクトリーは、新しく入社した社員も割合多く、そんなに若くはないのですが、メンバー同士の関係性の新鮮さもあり、日々新たな気づきを得て、オフィスには活気(音・色)がありました。毎月リアルで開催するZoomenという全社定例(事業進捗共有会)も、そんなに広くないオフィスの中、寿司詰め状態で開催され、リアルな笑いであふれていました。

コロナ禍はどうやって対応されたのでしょうか?

歳が明けた2020年、エンファクトリーだけでなく、世界を一変させる出来事が起こりました。コロナ禍の始まりです。このときからの3年間は、ご存じのとおり、新型コロナウイルス感染症の影響により社会活動に様々な制限が設けられ、管理的には、こうした制限と格闘する日々でした。

ただ、コロナへの対応に関しては、エンファクトリーは、総じてうまくできたのではないかと思います。もともと、エンジニアを中心に、一部在宅勤務を認めていたこともあり、緊急事態宣言発出後、全社員がフルリモートワークに移行するのもスムーズでした。規程や制度の見直しから運用までほとんど混乱はなかったと思います。

これは、コロナへの対応に限らず、エンファクトリーの特徴の一つだと思いますが、エンファクトリーには、事業ユニットが3つあり、それぞれ異なるサービスを提供しています。そのため、業務の進め方もユニットごとに差があるため、小所帯ではあるものの、現場レベルまで一律で運用を決めることは会社の有り様に合っておらず、制度の見直しや運用に際しては、全社で共通ルールは定めつつ、細かい運用はユニットに任せることにしています。ユニットの独立性・独自性の強さは、エンファクトリーの事業運営上の大きな特性になっています。

前述の業務改善の結果、ペーパーレス化が進み、社内手続きはオンラインで大半が済み、また、電話応答も代行サービスを導入していたため、外部とのやりとりも一部を除き、オンラインで完結しました。そして、コロナを契機にさらに業務の在り方を見直し、改善を進めました。リモートワークはあっという間に浸透し、それまでずっとそうであったかのように、日々画面越しで業務を進めるようになりました。ただ、その結果、オフィスからは、音と色が失われました。

エンファクトリーの魅力は何でしょうか?

どの会社の役員も大概そういうと思いますが、エンファクトリーの魅力・強みは、一人ひとりの社員です。経営の主たる課題は、その社員にどう活躍してもらうか、活躍の機会、仕事のやり易さを提供するかだと考えています。エンファクトリーは、社員一人ひとりが価値を生み出してくれているので、成立・存続できています。

エンファクトリーは、会社設立時から社員が活き活きと働けるように、環境や制度を整備するよう努めてきました。創業時の2011年当時、複業(副業)を推奨している会社は、私の知る限りありませんでした。「専業禁止」は、設立時に発せられた社員に対する既成概念を打ち破ってほしいというメッセージでした。組織の壁を越えて経験を積み、自らのキャリアを自らの行動により作り上げる。現在のエンファクトリーのミッション「生きるを、デザイン。」につながる想いは、会社設立時より組織に内包されていたのだと思います。

また、労働時間についても、定時という制限を設定せず、裁量をもって柔軟に働ける制度を採用しています。そして、コロナ禍において、リモートワークを採用し、仕事場所の制限も取っ払いました。もちろん、細かい運用ルールはあります。ただ、そうしたものは極力少なくする、事業ユニットの裁量で個々の判断は現場でしてもらう、そういう発想で制度設計をしています。働く上での組織・時間・場所の制限を柔軟なものにし、社員にとっても、働きやすさはエンファクトリーの魅力として感じてもらえていると思います。

今後の課題を教えてください

こういう風に述べているとすごくいい会社のように思われるかもしれませんが、そんなことはありません。そもそも会社なんて課題だらけですし、エンファクトリーも変わりません。課題しかありません。

エンファクトリーの社員は、みんな善良(いい人)です。真面目で、一生懸命仕事に向き合っています。組織って、いろいろ揉め事とか、スキャンダルとか、時々ざわついたりとかあったりするものですが、そういうことも今はほぼないです。これはこれで大変よいことなのですが、その分大人しいと感じることがあります。エンファクトリーは、まだまだ成長が足りません。事業成長を加速させ、新たな事業を生み出し、より多くの価値を提供していく必要があります。既成概念にとらわれず、新しいことに挑戦しようという衝動が必要です。

また、事業ユニットの独立性・独自性の強さがエンファクトリーの特性の一つであると言いましたが、このことも事業推進上は強みではありますが、全社としては課題の原因ともなっています。実際に、事業ユニット間相互の交流はかなり限られていると思います。エンファクトリーは、専業禁止のポリシーの下、複業を行っている社員は一定数います。組織の壁を越えて仕事はできているのに、ユニットの壁を越えようとしないのは皮肉なことです。コロナ禍のフルリモートワークにより、この傾向は強まったと思います。もちろん、その必要性がないと感じているからそうしていないのかもしれませんが、それぞれが独自性の強いユニットであるからこそ、交流の機会を有することで、互いに新たな刺激を得られる可能性もあると思います。社内において相互にオープンになること、リアルに音と色を混ぜ合わせること、ユニット間の越境が必要です。

こうした課題一つひとつに取り組み、エンファクトリーをより一層魅力的な存在にしていきたいですね。

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