外部人材活用であえてバランスを崩し、当たり前の価値に気づくきっかけを
エンファクトリーが提供する越境型研修サービス「複業留学」は、大手企業の従業員がベンチャー企業で実務を行う「越境研修」です。
今回は研修生を受け入れていただいた株式会社 Kitamura Japan(http://www.kabu-kitamura.com/)の北村さまに、複業留学で取り組んでいただいた内容についてインタビューいたしました。
株式会社 Kitamura Japanさんは、創業1923年・100周年を迎える枕の企画、製造、販売を行っているメーカーです。
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― 複業留学の受け入れを決めた理由はなんですか?
初めて聞いた時に「面白そう」と二つ返事でお答えしました。改めて考えてみても、企業で働かれている方と出会えるのは、社内にない違った視点や刺激を得られるのではないかと思いました。
あと、受入段階でエンファクトリーの進行担当の方に、いろいろヒアリングをしていただいて、マッチングをしてもらったのがよかったです。
― 留学生は複業留学でどのような活動をされていましたか?
最初はものづくりというか、何か成果物みたいなものができるといいかなという風には思っていましたが、3ヶ月という期間で物を作って販売まで持っていくっていうのは難しいと感じました。
実際に活動開始してからは情報共有からはじめました。お互い情報を出し合い、経験値も伝えながら、興味のあることなどもシェアしていましたね。
例えば「雑誌でこんな記事があったよ」とか、「ウェブでこんな記事を見かけたんだけど、どう思う?」とか、そんなようなところからはじめました。
先方も仕事がある中での取り組みで、あまり多くを求めすぎても難しいんだろうなっていう気はしてはいたので、我々の仕事の流れをできる限り体感してもらうのがいいかなと考えました。
サプライヤーとの打ち合わせに同席してもらったり、新しい販路のお客さんがいらっしゃった時に都合を合わせて来てもらったり。また、我々がPRでやっているようなことの現場に来てもらったりなど、あらゆる視点で現場に来ていただいて感じてもらうっていうことですね。
お互いに何か作りあげるっていうことよりも、仕事の実態を知ってもらうことを主眼として取り組みました。
―留学生とは、どういう関係性でしたか?
仲間みたいな感じになっていましたね。
枕や睡眠に特化しているメーカーなので、枕や睡眠に一緒に向き合ってくれる仲間みたいな意識でいました。
一方で、私たちの企業文化や風土で、驚いた点を留学生の方に共有してもらい、私たちが「当たり前だと思ってやってきたこと」が、大事なのだと気づきにもなりましたね。
―実際に受け入れてみていかがでしたか?
新たな視点、見過ごしていた部分や慣れてしまっていた点に大きな気づきを得られました。
例えば彼が自社のメンバーにヒアリングをして意見を集めてくれました。自分達にとっては「そうか、そういう考えもあるよね」と改めて気付かせてもらったっていうところは取り組みの中での大きな成果だったかなという風に思います。
また、留学生がすごく積極的に吸収しようしてくれて、質問をたくさんしてくれました。留学生の素直に受け入れる姿勢がすごく美しいと感じました。
留学生が「一生懸命何か吸収しよう」「自社に持って帰って伝えよう」「北村さんにフィードバックしよう」といった姿勢は見習いたいなと思いました。
―受入企業内への影響はいかがでしたか?
もっと社員とも交わる時間があったらいいかなと、取り組みが終わってから思いました。
できれば我々の幹部だったり現場の人達と話をしてもらいながら、「どうしてこういう風に作ってるんですか?」などをコミュニケーションを取ると、もっと社内も活性化したんじゃないかなと思っていますね。
―複業留学で苦労した点についておしえてください
仕方がないですが、サプライヤーや新規のお客さんとの打ち合わせに同席してもらう際に、日程を調整するのは、むずかしいところではありました。
―留学生の変化や成長したところ、気付いたことなどありましたら教えてください。
私たちは一環して商品をゼロから企画をしているので、いろいろな視点を持つことの大事さを伝えられたのではと思います。
例えば、サプライヤーさん、卸先さん、クリエイティブの人たちへの話し方の違いなどを体感して理解してくれたのではないかと思います。
単純にものをつくることが全てではなく、どういう思いでものをつくっていくか、世の中にどう貢献していくか等の視点、環境負荷の視点などを考えるきっかけづくりができたのではないでしょうか。
―最後に、複業留学で受け入れを検討している企業へのメッセージをお願いします
受け入れることに不安は当然あると思います。私も「受け入れて何を伝えられるのかな」と不安はありました。
しかし、留学生は意欲をもって参加していますし、お互いの環境が違うので、刺激や学びを与え合うことができると思います。
複業留学の事務局から、フォローもしてもらえているので、「日常の中のちょっとした変化」として、気軽に取り入れる感覚で全然よいと思うのです。
留学生は、いろんなものをそれぞれの目線で吸収していってくれます。迷われている方は、ぜひ受け入れて欲しいと思いますね。
大手企業さんの仕事の進め方とかコミュニケーションの取り方とか上司・部下との関係性とか福利厚生とか、いろんなものは学べる機会があるかなという風に思っていて。
私が大手企業さんのオフィスに行って仕事してみたいなとも思いました。「どういう風に仕事されてるのかな」とか、そのぐらい楽しんで活性化するのがいいと思います。
「なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか?」という話がありましたが、一つのところにいると、立場も含めどうしても「こうあるべき」という固定概念ができたり、冒険もなかなかしにくくなります。我々のような小さなメーカーは、ちょっとバランスを崩しながら上手に保っていかないと、それ以上のものにはなかなかなりません。そういう意味では今回の受け入れも、バランスを崩す方法の一つだと思いますね。
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