新しい出会いは、未来へつながる創出の場
エンファクトリーが提供する「越境サーキット」は他社のメンバーとチームアップし、スタートアップ企業のリアルな課題に対して、ヒアリング・仮説・提案を3ヶ月を1タームにして行う越境・対話型オンライン研修です。
特定非営利活動法人SETの小林様に越境サーキットで課題提示していただいた内容についてインタビューいたしました。
特定非営利活動法人SETは岩手県の陸前高田市を中心に、人づくりまちづくり を行っている団体です。
人づくりという点では、大学生、企業、行政職員向けの研修を行ったり、民泊への修学旅行の受け入れや、地元の中高生のキャリア教育授業も行ったりしています。地域外から来る若者たちと、地域住民の方が交流することで人づくりとまちづくりを行っています。
また、まちづくりという点では、地域内経済循環を高める取り組みとして古民家カフェの運営や地産地消のランチ提供などを通して、地域のものを地域内で消費できるポイントを作ろうとしています。
これからの時代、地域が生き残っていくためにはどうするべきか考えた時、地域外から人が来るだけでなく、「地元のものを使って地元の経済をまわす」仕組み作りが必要だと考えています。この町にしかないものを作り、町の価値を創出していくことを取り組んでいます。
-越境サーキットの課題提示を決めた理由を教えてください
田舎に住んでいると、都内の方や地域外の方と知り合うきっかけが少ないのと、ファーストキャリアで移住してきているので、ビジネスマン同士のつながりも少ないです。その中で越境サーキットという異業種の方と知り合うきっかけがあるのは非常に魅力的だと思いました。ここでの出会いが、今後また新しいことにつながるきっかけになる可能性を感じています。
-課題について教えてください。
NPOの財務的な持続可能性をどのように強化していくか、また、どのように資金を調達していくのかについて課題提示しました。
この課題を選んだ理由としましては、
・NPOという業界を知ってもらいたい
・世界的にみても議論され続けている、NPO法人の財務の健全性はどのように示せるのか
・非営利組織として自分たちのミッションを達成するために、どのよう事業を作っていくべきか
このような点で、新しいアイデアが出たら 嬉しいと思い、こちらの課題をお願いしました。
-実際に課題提示してみていかがでしたか
自分たちが無意識のうちに制限してしまっている思考の幅を取り払ってくれたと感じています。今回、様々な提案がある中で特にドローンやeスポーツのことを提案してくださったのがとても印象的で、私たちの分野外のことを提案してくれるのが新鮮でした。
また、実際に訪問し、宿泊して頂き、宿泊施設に関してもフィードバックをもらえたので、今後に活かしていきたいと思います。
-課題を検討いただく際、工夫された点について教えてください
正解がわかりにくいものにしようと思いました。答えがないものを皆で考えてほしいと思ったからです。これからの時代は、自分なりの正解を導く力が必要になってくると私は思っています。
-「越境サーキット」参加者の変化について気づいたことを教えてください
頂いたプレゼンの内容はそれぞれのチームで個性があり、自分が今できるベストの提案をしてくれる、その姿勢がとても良いと思いました。数値化して理論的に行動したいと考える人たちや、理屈で物事を判断する人が多い中で、今回のように良いと思ったことを素直に提案してくださったのが嬉しかったです。
根拠のない熱量というのは中々評価の対象になりにくいですが、これからの時代に「自分たちはこうしたい!」という思いや信念というのはとても大切だと私は思います。そういったことが少しでも伝わればと思います。
-最後に、越境サーキットで課題提示を検討している企業へのメッセージをお願いします
新規事業が生まれる可能性もありますが、それよりも今まで出会えなかった人たちに出会えることや、その方たちと今後何か新しいことをすすめていける可能性といった長期的にみたメリットを重視した方がいいと思います。
目に見える成果はなかったとしても、新しい芽の創出の場であり、予想外のものが生まれるかもしれないといった可能性があります。
とても良い方々がたくさんいらっしゃるので、是非課題提示をしてみてください。