株式会社3rdcompass「複業留学」受け入れ企業インタビュー

2023.03.03

外からの視点を取り入れて気づきを得る

エンファクトリーが提供する越境型研修サービス「複業留学」は、大手企業の従業員がベンチャー企業で実務を行う「越境研修」です。

株式会社3rdcompassの山舘様に、複業留学で取り組んでいただいた内容についてインタビューいたしました。株式会社3rdcompassは、産地直送サイト「エドノイチ」を通した地方創生のビジネスや、国内、海外で利用可能なSIMカードの販売事業などを展開しています。

－複業留学の受け入れを決めた理由を教えてください。

複業留学について初めて聞いた時、単純に面白いと感じました。私は新卒から約10年間同じ会社にいましたが、違う企業文化に触れ、新しいことを吸収したいと思う時期もありました。この制度であれば会社を辞めることなく新しい企業文化に触れることができ、それを自らの仕事にも生かすことが出来るので、留学生にとってメリットのあるサービスだと思いました。

受け入れを決めた理由は、猫の手も借りたいというのもありましたが、自分たちとは異なる知見やスキルを持った方と一緒に働くことにより、色々な相乗効果も得られるのではないかと思ったからでした。

－留学生は、複業留学中どのような稼働をしていましたか？

留学生が考えた3つの企画を、実行・検証まで行うことをミッションにして取り組んでいました。その中には、複業留学を終えた今も継続している取り組みもあります。

－具体的にはどのようなものですか？

弊社が行っている「エドノイチ」という産直サイトの運営で、お客様に対してメルマガを配信しています。今までは登録者全員に向けてメルマガを送ることが多かったですが、留学生の提案で、お客様の属性や過去の購入商品などに合わせたメルマガを送るという、狭いダイレクトマーケティングを本格的に取り入れました。

「お客様が何を求めているか」という点に真摯に向き合い、情報を届けることによって、より高い効果を生んだメルマガもあり、現在も継続しています。

－実際に複業留学を受け入れてみていかがでしたか？

外からの知見を入れることによって、今まで当たり前にやっていたことが本当に正しいかどうか、考えるきっかけを与えてもらいました。

弊社はベンチャー企業で変化が大きく、どうしても日々の業務に追われてしまう側面があります。時には振り返りが十分にできていないこともあり、留学生と会話をする中で、そうした課題をどう仕組化して解決すれば良いのかを話し合えて良かったです。

－逆に、苦労された点があれば教えてください。

情報共有の難しさです。弊社社員はほぼリモート勤務で、オフィスに出社している者は全体の20%もおらず、留学生にも基本的にはリモート環境で出社してもらいました。しかしながら、短時間勤務であったこともあり、会社やサービスを理解するまでに時間がかかってしまったため、実際にオフィスに来てもらい、情報共有を図ることにしました。また、課題を提出してもらうなかで留学生の理解度を計り、それに合わせて共有方法を工夫することで、知識の差を埋めていきました。

－留学生の変化について気づいたことはありますか？

3か月の期間中、はじめの1か月は弊社の現状や情報の把握を行うのみでしたが、後半の2か月では実際に企画を考えていただき、こちらが求めるスピード感で取り組んでもらいました。

普段は大きな会社にいる留学生にとって、弊社での仕事の進め方はギャップが大きかったと思います。企画立案、実行まで、多くの時間と承認が必要な大手企業に対し、ベンチャーである弊社は「小さくスタートさせ、行動しながら変化させて結果を出す」という考え方で進めることが多くあります。

今回も3つの企画を同時並行で進めていき、実行しながらＰＤＣＡを回していきました。初めは同時並行で行うことに戸惑っていましたが、徐々にこちらが求めるアウトプットに変わっていき、とても頼もしかったです。

－最後に、複業留学で受け入れを検討されている企業へのメッセージをお願いします。

複業留学は、双方にとってとても良いきっかけを与えてくれる取り組みだと思います。

今まで当たり前だと思って進めていた業務であっても、複業留学で外からの視点を取り入れることで、新しい気づきを与えて頂きました。

今後も会社や事業が目指していることを留学生が共感してくれるのであれば、スキルにかかわらず一緒に働いてみたいと思います。