エンファクトリーが提供する越境型研修サービス「複業留学」は、大手企業の従業員がベンチャー企業で実務を行う「越境研修」です。 今回は実際に研修に取り組んでいただいた株式会社オリエントコーポレーション 増田様に、複業留学についてインタビューいたしました。
──本業での仕事内容を改めて教えてください。
デジタル企画部に所属し、全社のDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略の企画立案や実行に携わっています。具体的には、新たなデジタル技術を用いたビジネスの調査・研究や新たなビジネスモデルの構築、全社員を対象としたDX人材の育成などに取り組んでいます。また、社員からDXに関するビジネスアイデアを募集して、その中から実現に向けてサポートするという取り組みも行っています。
──改めて複業留学に手を挙げた理由を教えてください。
自社には以前からトレーニー制度や提携企業への出向など「社外」に目を向ける制度はあるものの、なかなか参加する機会がありませんでした。
私は新卒で入社以来、当社以外でのビジネス経験がなく、かねてから外部の環境に触れ外側から自社を見てみたいという思いもあり、今回の複業留学は非常に良い機会であると手を挙げました。
また、本業においてデジタルを活用して新たなビジネス構築することが求められていますが、私自身がアイデアを具現化するための経験やノウハウをあまり持ち合わせていないと感じていたので、ベンチャー企業の事業立ち上げのノウハウや、意思決定のプロセス、スピード感を実際に目で見て、肌で感じ、自社へ還元したいと思い応募しました。
──複業留学先での活動内容を教えてください。また、どんなスキル、能力、ノウハウが活かせたと思いますか?
複業先での活動内容は、「CafeSnap」アプリ運営の補佐やSNSの記事作成、イベント運営のサポート、マーケティング戦略や業務改善の提案などです。
本業における企画書や提案書作りのノウハウや経験、パワーポイントのスキルが、今回非常に役に立ったと思います。この点は高く評価をして頂きました。
また、非常に貴重な経験だったのは、自分自身のふとした思いつきから提案した「職場内にカフェコーナーを設置する」という案を、すぐに自社の総務部へ連絡しプレゼンの場を設けたことで、複業留学期間中に「オフィスカフェ」として実施まで漕ぎ着けることができたことです。本業での人脈をうまく活用し、留学先に貢献できたのではないかと思います。
──複業留学で困ったことは何ですか? またどのように乗り越えましたか?
複業留学の終盤は、本業の繁忙期とも重なり大変でしたが、部内メンバーの複業留学への理解とサポートもあり、うまく乗り越えることができました。
──同時期に複業留学に取組んでいた同期との関わりや互いの活動・レポートから学びや気づきはありましたか?
他の留学生のレポートを拝見する中で、本業の人脈や優位性をうまく活用しながら話を進めていくやり方が、 自分たちにとっては何気ないことであっても、相手にとっては非常に役に立つスキルになるということを改めて実感しました。
私自身、もともと特別なスキルや特筆すべき資格があるわけではないので、果たして留学先の何に役に立つことができるのかと当初は不安でしたが、自分が持っている能力を出し惜しみせず、手を抜かずにフルスロットルでやりきれば、必ず何かしら役立つことはあると実感しました。
──第三者からの評価を受けて、どう感じましたか?
留学先からは大変評価していただき非常に励みになりました。
学びがたくさんありましたが、中でも、 自分自身の何気ないアイデアから実現に至った「オフィスカフェ」が留学先に喜んでいただけたことは本当に嬉しかったですし、自信に繋がりました。
「オフィスカフェ」を実行するにあたっては、正直言って躊躇、葛藤することも多々ありましが、行動することで何かひとつでもプラスになることがあると思い、自分自身の心の壁を乗り越えてみようと思い、実施に至りました。
この企画については実際に様々な意見を頂く機会があり、やってみなければ分からなかったことや、実行したことで生まれたコミュニケーション等もあり、今ではやってみて本当に良かったと思っています。
──複業留学での経験を今後どのように活かしていきたいですか?
ベンチャー企業の意思決定までのプロセスやスピード感は圧倒的に早く、この経験を本業の業務にも活かし、 スピーディーに、かつ確実に仕事を前に進めることを実践していけるよう心がけたいと思っています。
──ほかのメンバーに複業留学をおすすめするとしたら、どんな言葉をかけますか?
複業留学での経験は、何事にも代えがたいものがあります。
本業が忙しいからという理由で踏み込めない人もいると思いますが、週1回で3ケ月間と期間が区切られている制度ですので、多少の負荷はかかるかもしれませんが、ぜひ積極的にチャレンジして欲しいと思います。
また、上司の立場の方は、部下がチャレンジしたいと申し出た際には、寛容に受け入れてあげて欲しいです。メンバー同士でサポートし合える環境を整えることで、会社にとっても留学生にとってもより有意義な3カ月となると思います。