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越境サーキット参加者インタビュー「新たな視野を開く:越境サーキットでの自己探求と市場価値の確認」

参加企業:あいおいニッセイ同和損害保険株式会社、三井住友海上火災保険株式会社、株式会社アイシン、株式会社TJMデザイン
プロジェクト:2023年度 第2タームB(7/1〜9/24)
課題提示企業:株式会社フリップザミント 久川 誠太朗 様

エンファクトリーが提供する「越境サーキット」は他社のメンバーとチームアップし、スタートアップ企業のリアルな課題に対して、ヒアリング・仮説・提案を3ヶ月を1タームにして行う越境・対話型オンライン研修です。株式会社アイシン斎藤様に、越境サーキットにご参加いただいた内容についてインタビューいたしました。

──「越境サーキット」に参加した動機や目的は何でしたか?

私が「越境サーキット」に参加した動機は、自分のキャリアを見つめ直し、自分の市場価値を知りたいという想いからでした。新卒から同じ会社に勤めて10年以上が経過し、自分が他の会社でも活躍できる人材なのかを確認したいという思いが強くなりました。その想いは、前年度に参加したキャリアに関する研修プログラムを通じてさらに強まり、自分自身と向き合う時間を設けたいと考えました。

今回の参加の目的は、自分のキャリアだけでなく、新たな領域について学ぶことでもありました。私は事務職をしていますが、営業職の経験がなく、今回はマーケティングという全く異なる領域について学ぶ機会として参加しました。

──プログラムを通じて得た最も価値のある学びや経験は何でしたか?

最も価値のある学びは、課題提示企業代表の久川さんとのセッションで得たものです。私たちのチームが「売上目標はいくらですか?」や「どれぐらいのお客さんをつけたいですか?」といった質問をした際、久川さんからの回答が印象的でした。彼は 「目標値はもう作らない」と述べ、社会課題である「耕作放棄地」の解決に力を注いでいると語りました。これは私たちチームにとって、そして私自身にとってもカルチャーショックでした。
私たちが働く企業では、数字を追うことが重視され、目標達成が価値とされています。しかし、久川さんはそれ以外の部分にも目を向けていて、社会貢献という大きな視点でそれを一番に目指していることだと感じました。この経験から、経営においても、 数字だけでなく社会貢献という視点が重要であることを学びました。

──チームでの課題解決活動の中で、特に印象に残ったエピソードはありますか?

特に印象に残ったエピソードは、現役の 営業マンであるチームメンバーの主体性と行動力に驚かされたことです。ある打ち合わせの後、ターゲットになりそうな企業に実際にヒアリングを行うことになりました。その打ち合わせが終わった数時間後、メンバーから「ヒアリングを行いましたが、あまり聞けなかった」というメールが届きました。しかし、その内容を確認すると、彼はしっかりと必要な情報を聞き出していました。これは、営業マンならではの行動力と主体性を感じる瞬間でした。

自社のビジネスは主にBtoBが中心で、このような行動力を発揮する機会があまりありません。そのため、このエピソードは私にとって大きな学びとなりました。

──プログラムを通じて自己理解を深めることができたと思いますか?具体的にどのような自己理解が得られましたか?

「越境サーキット」を通じて、 自己理解を深めることができたと思います。具体的には、まず一つ目は、私の所属する大企業のアドバンテージを十分に活かし切れていないことに気づきました。課題提示企業さんが一人で全てを行っているのに対し、私たちは12万人もの人材がいる大企業で、多種多様なことをやっている人が集まっています。この条件を活かし切れていないと感じ、自分自身がその環境をより理解し、活用する必要があると感じました。

二つ目は、自分自身のスキルについての理解です。私は事前にマーケティングについて学び、知識をつけることはできましたが、プログラムが進行する中で、それが十分に活かし切れていなかったと感じました。私は現状分析や予測に重きを置いていましたが、プログラムでは未来から逆算する思考が求められていました。そのため、自分の考え方を見直し、未来から逆算する思考を強化する必要があると感じました。これらの自己理解を得ることができたのは、越境サーキットの大きな収穫でした。

──このプログラムを経験したことで、自分のキャリア観や価値観に何か変化はありましたか?

はい、大きな変化がありました。特に、「ウェルビーイング」という言葉が世の中に浸透してきたことが影響しています。これは、 個人の幸せとは何かという問いに対して、私自身が深く考えるようになったことを示しています。自分の仕事は他の誰かでも代替できるものだと考えるようになり、果たして自分が何を貢献できるのか、自分が仕事に何を求めているのかという問いについて、より具体的に考えるようになりました。

また、自分の置かれている環境や立場についても再評価するようになりました。自分自身をリデザインすることができるようになったと思います。そして、自分がどうありたいのか、将来の自分の姿をどう描くかということを考えるようになりました。仕事だけでなく、プライベートの部分も含めて、それが結局ウェルビーイングにつながると考えています。
また、越境サーキットを通じて、 自分の視野が広がり、視座が高くなったと感じています。自分だけでなく、他の人たちの幸せも考えるようになりました。自分の興味ややりたいことを仕事に結びつけることの重要性を感じました。私の場合、人事領域に興味があり、デジタルトランスフォーメーションやデジタル人事といった新たな視点に興味を持つようになりました。これらの興味を仕事に結びつけることで、自分のキャリア観が広がり、強くなったと感じています。

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