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越境サーキット課題提示企業インタビュー「外部の知見で広がるビジネスの可能性」

エンファクトリーが提供する「越境サーキット」は他社のメンバーとチームアップし、スタートアップ企業のリアルな課題に対して、ヒアリング・仮説・提案を3ヶ月を1タームにして行う越境・対話型オンライン研修です。
株式会社datais 最高執行責任者光延 幸紘様に、越境サーキットで課題提示していただいた内容についてインタビューいたしました。

課題提示企業:株式会社datais最高執行責任者 光延 幸紘 様
参加企業:コニカミノルタ株式会社、株式会社アイシン、みずほビジネスパートナー株式会社、株式会社TJMデザイン、株式会社LIXIL、NOK株式会社、J.フロントリテイリング株式会社、三井住友海上火災保険株式会社、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社、K4Digital株式会社、株式会社オリエントコーポレーション
年齢層:20代~50代以上、31名
プロジェクト:2023年度第7ターム(1/9〜3/29)

株式会社dataisは、データによって機会を可視化し、世界の可能性を最大化する」をミッションに掲げるSalesTechスタートアップ企業です。BtoB営業向けMarketDiscoveryPlatform「datais」シリーズを開発・運営しています。

──越境サーキットの課題提示を決めた理由を教えてください。


理由は大きく分けて二つあります。まず一つ目は、我々は少数精鋭で活動しているため、どうしても同じ話題や視点に偏りがちです。そのため、社外の方々の知見をお借りすることで、新しい視点や意見を取り入れたいと考えました。外部の視点を得ることは非常に重要だと感じています。
二つ目の理由は、過去の越境サーキット参加企業のリストを見た際に、普段我々が付き合うことのない企業や業種が多く含まれていたことです。これにより、さらに多様な知見を得ることができると考えました。今回の越境サーキット参加企業に対して、弊社が何かサービスを提供するイメージはほとんど湧いていなかったのですが、そういった普段接点のないような企業の知見や意見は非常に参考になると感じました。これらの理由から、越境サーキットの課題提示を決めました。

──課題について教えてください。

セールステックに必要なデータの掛け合わせについてです。どのデータをどのように組み合わせるかという点が課題としました。行政のデータやその他のデータをどのように活用するかについて検討して頂きました。

──課題を検討いただく際、工夫された点について教えてください。


課題を解く際に重要なのは、良い問いを立てることだと思っています。万人にとってわかりやすい問いを設定することが大事だと思い、その問いの解き方については、企業の社風や業種によって異なると思います。IT企業であれば技術的なアプローチが主流かもしれませんし、歴史のあるメーカーであれば伝統的な方法が好まれるかもしれません。そのため、参加者の皆さんが自分たちの色を出せるように、解釈の幅が広いプレーンな課題を設定しました。答えが一つしかないような問題ではなく、いろいろな解き方がある課題にすることで、どれも正解となり得るように工夫しました。
今回、セールス部門のBtoB営業だけでなく、一般コンシューマー向けの情報も含めた提案ができるような課題にしました。これにより、参加者が自由にアイデアを出せる環境を整えたことが工夫点だと思います。

──実際に課題提示してみていかがでしたか?


我々の会社はセールステックに分類されるため、営業の方やデータをマネジメントされている方には非常に馴染み深い課題だと思います。しかし、そうでない方も多く参加されていました。そのため、データに深く関わってこなかった方が乗り気になるまでが難しかったと感じました。
特に、初めてのキャリアや経験とは異なる分野でどう対応すれば良いのか、そもそも課題が何なのかを理解するまでに時間がかかったように思います。中間ヒアリングまでの間、我々が直接関与しない場面でも、参加者同士の調整が難航したのではないかと見受けられました。もう少しスムーズに立ち上がれるように、課題の出し方やワークショップの形式を工夫する必要があると感じています。

──実際に課題提示を受けた際の社内の反応について教えてください。


中間ヒアリングの時点では、社内からは「これで大丈夫なのか?」という声も上がりましたが、最終プレゼンでは「これはすごく良かった」という声が多く上がりました。
実際の議論の中で、既存ユーザーに対して新しい視点を持つことができたのは非常に良かったと思います。
特にエンジニアの社員にとっては大きな刺激となり、ビジネスサイドだけでなく技術サイドにも良い影響を与えました。
また、キックオフから中間ヒアリング、最終プレゼンまでの間に多くのディスカッションが行われたことが見受けられ、これらのディスカッションの中で生まれたアイデアや、ボツになった案も含めて、もっと共有できる機会があればさらに良かったと思います。

──最終プレゼンテーションを受けて、特に印象に残ったものや、実際に取り入れたいと思ったものはありますか


そうですね、特に印象に残ったのはチーム5のCO2削減に関連するカーボンクレジットの提案です。
営業活動においてデータの利活用は古くから行われてきましたが、カーボンクレジットやCO2削減といった概念はここ十年ほどの話です。企業データを活用してターゲティングやマーケティングを行う際に、カーボンクレジットの視点を取り入れることは新しい挑戦だと感じました。
また、チーム4のDX化の進捗具合についての提案も興味深かったです。企業をデータでカテゴライズすること自体がまだまだ進んでいない現状に対して、これからの課題に対する初期の回答として非常に価値がある提案だと思いました。
すぐに売れる、すぐに儲かるというわけではありませんが、今から取り組むことで将来的に良いポジションを取れるのではないかと感じました。

──最後に、越境サーキットで課題提示を検討している企業へのメッセージをお願いします。


参加者は会社の業務委託でもなく、雇用関係もない、いわば善意の第三者です。彼らに課題を解いてもらう際には、部下や業界に詳しいコンサルに出すのとは違うアプローチが必要です。自分たちの事業を見直すきっかけとなるような問いを設定することが重要です。
例えば、不動産金融系のクレジットカード会社がいるから金融にまつわる課題を出すというのではなく、もっと広い視点で考えることが求められます。善意の第三者がしっかりと考えてくれることで、新しい視点やアイデアが生まれる可能性があります。
また、参加者とのディスカッションを通じて、課題の解決策を見つけるプロセスも非常に価値があります。ディスカッションやアイデアの共有を通じて、より深い理解や新しい発見が得られると思います。


エンファクトリーでは、越境サーキットをはじめとする越境学習サービスを提供しております。詳細については、ぜひサービス一覧ページをご覧ください。
越境サーキット:https://life-design.enfactory.co.jp/ekkyo-circuit
越境型研修サービス一覧:https://enfactory.co.jp/ekkyo-gakushu
エンファクトリーの主催するイベント:https://peatix.com/group/66906/events

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