エンファクトリーが提供する「越境サーキット」は他社のメンバーとチームアップし、スタートアップ企業のリアルな課題に対して、ヒアリング・仮説・提案を3ヶ月を1タームにして行う越境・対話型オンライン研修です。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメント古堅 基史様に、越境サーキットにご参加いただいた内容についてインタビューいたしました。
課題提示企業:株式会社Spomee 代表取締役 松尾 嘉比古 様
参加企業:コニカミノルタジャパン株式会社、株式会社アイシン、株式会社アドバンテッジリスクマネジメント、株式会社オリエントコーポレーション、他
年齢層:20代~50代、16名
プロジェクト:第7タームA(12/3〜2/24)
──「越境サーキット」に参加した動機や目的は何でしたか?
一番の目的は「コミュニケーションを学ぶこと」でした。私はエンジニアとして、普段はパソコンと向き合う時間が長く、人と接する機会が限られています。その中で、改めてコミュニケーション能力の重要性を感じていました。
先輩から越境サーキットを紹介され、「人との関わり方」や「チーム内でのコミュニケーション」を実践的に学べると感じ、参加を決意しました。また、「自分の所属を超えて挑戦する」というコンセプトにも強く惹かれ、普段と異なる環境で自分がどこまで通用するのか試してみたいという思いもありました。
──プログラムを通じて得た最も価値のある学びや経験は何でしたか?
最も大きな学びは、「視野が格段に広がったこと」です。異なる価値観や背景を持つ人たちとの対話を通して、自分の中の「当たり前」が実は当たり前ではなかったと気づかされました。この気づきが、新たな視点で物事の価値を捉えるきっかけとなりました。
参加前は「まだ社会人2年目で、まわりの経験豊富な方々についていけるだろうか」と不安な気持ちもありましが、思い切って参加して本当に良かったと思っています。越境サーキットでの経験は日々の業務や他の研修ではなかなか得られないもので、短期間でこれほど深い学びを得られたことに、大きな価値を感じています。
──チームでの課題解決活動の中で、特に印象に残ったエピソードはありますか?
特に印象的だったのは、中間発表から最終プレゼンにかけて提案内容を大きく方向転換したことです。変更には勇気が必要でしたが、結果的には良い方向に進んだと思います。
今回のテーマは「コミュニケーション施策を考える」でしたが、議論の範囲が広く、課題の絞り込みやターゲットの明確化に苦戦しました。中間発表の時点では、提案がまだまとまりきっていない状態でした。
そんな中、チームメンバーの一人が「このままじゃダメなんじゃないか」と声を上げたことで、議論が再び活性化。結果として、提案内容は大きく変わり、納得のいくプレゼンができました。
私たちは「意見バンバン!みんなで最高の提案を作ろう!」というスローガンを掲げており、妥協せずに最高の提案を追求する姿勢を最後まで貫いたことが良かったと思います。
──プログラムを通じて自己理解を深めることができたと思いますか?具体的にどのような自己理解が得られましたか?
「変身資産アセスメント」は、自己理解を深める大きなきっかけになりました。「心のアクセル」や「心のブレーキ」という概念を通して、自分の特性に納得感を持って向き合うことができました。
就職活動のときの自己分析結果と比べて、他者と協力する姿勢がポジティブになっていたり、恐怖心が薄れていたりと、変化にも気づくことができました。
また、アセスメント結果をチーム内で共有したことで、自分の特性がより明確になりました。私は他の人と比べて「心のアクセル」が大きく、「心のブレーキ」が小さいという結果でした。初対面のメンバーと結果を共有することに不安もありましたが、3ヶ月という限られた時間がかえって距離を縮め、良い関係の構築につながったと感じています。
──活動中の学びを実務に応用したり、行動変容につながった経験はありますか?
2つの変化を実感しています。
1つ目は「他者への接し方の変化」です。振り返りの際、チームメンバーから「意見を肯定的に受け止めてくれて話しやすかった」と言われたことが印象に残っています。以前は人の意見を素直に受け入れるのが苦手でしたが、越境サーキットではそれを課題とし、意識して取り組みました。今では業務でも、相手の意見をフラットに受け止める姿勢を意識しています。
2つ目は、「役割分担によりチームの力を最大化できた実感」です。私はこれまで「ゼロから何かを生み出すこと」が得意だと思っていたのですが、実際には「既存のアイディアをブラッシュアップして形にしていくこと」の方が得意だと気づけました。チームでの役割分担のなかで自分の特性に気づき、メンバーそれぞれが得意分野に集中することで、効率よくチームの課題を進めることができた実感があります。1+1が単なる2ではなく、3にも4にもなるようなイメージです。この経験を本業にも活かし、自分の強みを活かせる場面を積極的に選ぶようにしています。
──このプログラムを経験したことで、自分のキャリア観や価値観に何か変化はありましたか?
大きく変わったというよりも、「異なる価値観に触れることの重要性」を改めて強く実感しました。多様な価値観に対する抵抗感が減り、他部署や他チームと連携する際の心理的ハードルも下がりました。今後も、積極的に異なる視点に触れる機会をつくっていきたいと思います。
── 異業種(違う会社の方)と交流するメリットを教えてください。
やはり最大のメリットは「視野が広がること」だと思います。
異業種の方々と接することで、自分の立場や環境を客観的に見ることができました。例えば私はフルリモート勤務ですが、他の人と比べて上司との1on1が非常に密であることに気づき、それが当たり前でないと知ったときには感謝の気持ちも芽生えました。
また、ビジネス視点では自分の視野の狭さに気づき、今後の課題として前向きに捉えられるようになりました。
-あえて実践しておけばよかったことや後悔している部分があれば教えていただけますか?
いくつか心残りはあります。
チームは4人構成でしたが、1人のメンバーが業務多忙で参加が難しい時期がありました。その際、もっと柔軟にフォローできる方法を模索すべきだったと感じています。「ここだけは意見を聞きたい」といったポイントを共有しておくなど、工夫できたはずです。
また、ミーティングは10回ほど行いましたが、準備不足で進行がうまくいかない場面もありました。もっと主体的にアジェンダを設定したり、時間配分に配慮すべきだったと反省しています。
さらに、生成AIなどを活用して作業を補助するなど、リソースを効率化する工夫もできたと思います。限られた3ヶ月だからこそ、効率的な進め方をもっと意識しても良かったなというのが、今の正直な感想です。
【越境サーキットとは?】
越境サーキットは、3か月間(合計20時間)、異業種混合チームでスタートアップの課題解決にチャレンジするプログラムです。越境学習のプロセスを通じて、「人と組織が変わるきっかけ」を生み出します。
詳しくはこちら:https://life-design.enfactory.co.jp/ekkyo-circuit
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