エンファクトリーが提供する「越境サーキット」は他社のメンバーとチームアップし、スタートアップ企業のリアルな課題に対して、ヒアリング・仮説・提案を3ヶ月を1タームにして行う越境・対話型オンライン研修です。
株式会社明治 人財開発部 馬路雄太様に、越境サーキットを導入していただいた背景についてインタビューいたしました。
■導入企業
株式会社明治
人財開発部 人財開発G
馬路 雄太 様
──「越境サーキット」の導入に至った経緯(目的・狙い)を教えてください。
私たちの会社では、2022年度からキャリア自律をテーマにした取り組みを始めています。自分自身のキャリアを考えることが重要だと感じており、その意識を社内で広めていこうとしています。しかし、急に行動を起こすことは難しく、3年が経過した今でも課題が残っていると感じています。その中で、他社とのコラボレーションが非常に重要だと考えるようになりました。
私たちの会社は中途入社の社員もまだ少なく、「新卒入社から弊社」という社員がほとんどであることもあり、弊社の社員はどちらかというと内向きな傾向があります。
そこで、 少しでも社員が外向きの視点を持つことが必要だと感じており、越境サーキットの導入を決めました。
-越境サーキットを選んだ理由について教えてください。
他社の比較検討を行った結果、越境サーキットを選んだ理由はいくつかあります。
まず、スタートアップ企業など多様な会社がテーマを提示している点とそのテーマの内容が非常に魅力的でした。私たちの会社は比較的大きな組織ですが、異なる文化や働き方を持つ企業と接することで、新たな視点を得られると考えました。
また、チームアップする他社のメンバーも異業種の企業が多く、参加企業との交流から得られる気づきも多いと感じたため、越境サーキットを選ぶことにしました。
──導入後、どのような成果や変化を実感または期待していますか?
実際に導入してからまだ一年ほどなので、目に見える成果はまだ明確にはわかりませんが、期待していることは多くあります。
まず、参加者には越境サーキットで得た知識や経験をしっかりと自分の中に落とし込み、それを行動に移してもらいたいと考えています。具体的には、新しいことに挑戦したり、自分から積極的に動いたりと、挑戦や自律の姿勢を持ってもらいたいと思っています。
その結果、職場の周りの人たちにもその影響が伝わり、「社外の人と交流することでこんなに良いことがあるんだ」と気づいてもらえれば嬉しいです。
また、社員全体が目の前の仕事だけにとらわれず、社外に目を向けて交流やつながりを重視するような傾向が生まれることを期待しています。今後は、越境経験者をさらに広げていきたいと思っています。
また、実際に参加した人たちにも協力してもらいながら、この取組みを社内に広めていくことができれば、より良い結果につながると考えています。
──導入にあたっての課題や困難はありましたか?それをどのように克服しましたか?
現時点ではまだ大規模に実施しているわけではないため、特に大きな困難はなかったと感じています。トライアル的な形で進めているため、その部分に関してはスムーズに進んでいると思います。
ただ、具体的な成果を示すことが難しいという点は課題として残っています。研修などの取り組みは数値化しにくい部分が多いため、成果をどう評価するかが難しいと感じています。
そのため、参加者のエンゲージメントサーベイの結果を参考にしながら、何らかの傾向をつかんでいくことができないかなど、試行錯誤しながら、定量的に評価できる方法を模索しています。
──越境サーキットを利用した社員の成長やキャリア開発について、どのように感じていますか?
具体的な成果についてはまだ明確にはわかりませんが、今回の取り組みには前向きな姿勢を持った社員が参加してくれているという前提はあるものの、越境サーキット実施後のアンケートの結果としてはポジティブな内容が多かった印象です。ただ、社員全員が同じように前向きなわけではないため、どのようにその意識を社内で広げていくかが課題でもあります。
今回手を挙げて参加した人たちは、自分の成長を考え、社外とのつながりを意識している社員でしたし、周囲への影響力を持った人でもあったため、結果として、こういった取り組みが重要であるという認識が参加者の周囲に広まったのではないかと思います。
昨年の越境サーキットの社内公募の際は、説明会を開催し、その内容の動画も公開したことが功を奏したのか、 想定の2倍ほどの参加者が手を挙げてくれ、本当に感謝しています。
越境サーキット参加者からは、会社のスピード感の違いや、 他社の考え方や進め方に触れることで大きな気づきを得ることができたといった内容のコメントが多く寄せられました。また、他の会社のメンバーが非常に優秀だったという意見もありました。
実際に課題に取り組む中で、 他社のメンバーから気づきを得て、自分自身の成長のヒントに繋がったという声が印象に残っています。
今後、参加者同士のつながりとして、同じような思いを持った人たちを集めてコミュニティを作ることができれば、新たな価値が生まれるのではないかと期待しています。私たちの会社では、コミュニティが生まれにくい傾向があるため、そうした場をこちらが提供することで、メンバー同士が繋がっていけるようにサポートできればと思っています。
──今後、越境サーキットをどのように活用していきたいと考えていますか?
私は越境サーキットをキャリア自律に結びつけて活用していきたいと考えています。参加者が自分のキャリアの可能性を広げられるような取り組みを進めていきたいですね。そのためには、もっと多くの社員に参加してもらうことが重要だと考えていますが、どうやってその参加者を増やしていくかが大きな課題です。
今のところ、私たちの大きな目的はキャリア自律を促進することです。自社では現在展開しているキャリア自律プログラムとして、まず「キャリアデザインシート」というものがあります。これは年に1回、自分のキャリアについて記入するシートで、移動先や今後の目標、自分の強みや価値観について考える機会を提供しています。
また、このシートを基に上司との面談を設けており、今後のキャリアについて一緒に考える機会を設定しています。
さらに、キャリアデザイン研修も行っており、30歳、40歳、50歳の節目に全員が受講することになっています。これに加えて、手を挙げて参加できる選択型の研修も実施しており、自分が学びたいものをいつでも受けられる環境を整えています。
最近では、一部の社員が自分の希望する部署に異動するために手を挙げることができるような動きも出てきています。
──越境サーキットの導入を検討している企業に対して、アドバイスやメッセージはありますか?
社内での研修も重要ですが、社外の人と触れ合う機会から得られるものは非常に多いと感じています。社外の方との交流を通じて、視野を広げることにもつながると思いますので、是非、最初はトライアルとして少人数で始めてみられると、良いのではないかと思います。最初は少人数であっても、一度、社員に体験してもらうことから見えてくるものもあるかと思います。是非、ご検討ください。
【越境サーキットとは?】
越境サーキットは、3か月間(合計20時間)、異業種混合チームでスタートアップの課題解決にチャレンジするプログラムです。越境学習のプロセスを通じて、「人と組織が変わるきっかけ」を生み出します。
詳しくはこちら:https://life-design.enfactory.co.jp/ekkyo-circuit
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