エンファクトリーが提供する「越境サーキット」は他社のメンバーとチームアップし、スタートアップ企業のリアルな課題に対して、ヒアリング・仮説・提案を3ヶ月を1タームにして行う越境・対話型オンライン研修です。
株式会社Spomee 代表取締役 松尾様に、越境サーキットで課題提示していただいた内容についてインタビューいたしました。
課題提示企業:株式会社Spomee 代表取締役 松尾嘉比古 様(https://spomee.jp/)
参加企業: コニカミノルタジャパン株式会社、株式会社アイシン、株式会社アドバンテッジリスクマネジメント、株式会社オリエントコーポレーション 他
年齢層: 20代から50代
プロジェクト: 第7タームA(12/3〜2/24)
-越境サーキットの課題提示を決めた理由を教えてください。
これまで私たちの顧客は中小企業が中心でしたが、今後は大手企業との関係を築いていきたいと考えていました。しかし、私自身を含め、大手企業での実務経験者が少ないことが当社の課題でした。
また、大手企業が抱える問題に対して、私たちのサービスがどのように貢献できるのかを理解する必要があると感じていました。
課題の発掘からサービス開発までを一貫して行い、実際に大手企業のニーズに応える取り組みを進めたいという思いから、越境サーキットを通じて異業種の方々と協力し、新たな価値を創出できることを期待して課題提示を決めました。
-課題について教えてください。
提示した課題は、新しいチームビルディングの企画に関するものでした。
私たちの会社はチームビルディングを専門としているため、このテーマは非常に重要です。
さらに、大手企業に対してサービスを提案していくことも視野に入れており、両方の要素を組み合わせた課題設定をお願いしました。
-実際に課題提示してみていかがでしたか?
越境サーキットの課題提示の際、参加者の反応を見ていると、最初はあまりピンと来ていない印象があり、少し難しいテーマだったかなと感じていました。しかし、その後出てきた質問は的を得たものが多く、参加者の中には初めて触れる分野の方もいれば、近しい分野に興味を持っている方もいらっしゃいました。こうした多様な視点が、課題解決に向けての新たなアイデアを生むきっかけになると期待していました。
-課題を検討いただく際、工夫された点について教えてください。
課題を提示する際には、あまり細かいディテールに落とし込まないよう心掛けました。
具体的な領域やサービスについての詳細はあまり入れず、課題提示にはハッシュタグを使ったり、現在の市場課題をピックアップして抽出することで、参加者が興味を持ちやすい形にし、自由にイメージを膨らませられるように意識しました。
また、こちらからのリクエストに関しては、サービスの骨格を提示し、参加者がそれを基に発表できるようにしたり、類似のビジネスモデルのリストやポジショニングマップを用いて、この領域を狙いたいという意図を明確にしました。
課題提示は、私たちがつくってほしいものを考えるのではなく、課題から参加者の視点で解決策を見つけ出すプロセスを重視しました。
このように、参加者が主体的に取り組める環境を整えることが、私たちの工夫の一つだと考えています。

-最終プレゼンテーションを受けて、特に印象に残ったものや、実際に取り入れたいと思ったものはありますか?
早速ですが、チーム2に提案していただいたサービスアイデアをもとに、新しいサービスを作っています。
具体的には、「チームブリッジ」というサービスを考えており、これは部門間の連携を強化することを目的としています。トレーニングイベントを通じて、参加者のスキルを強化し、アイデアを投稿したり課題を共有する場を設けたいと思っています。このプラットフォームはオンラインツールを活用し、共感を得たり、プロダクトアイデアを形にしたりするための参加者を募ることを目指しています。
-実際に課題提示してみてどのような感想を持ちましたか?(参加者の反応や質問を聞いて)
参加者の皆さんは、交流会や個別ミーティングを重ねるうちに、チーム感が増していくのを感じました。私たちのプロジェクトに興味を持っている方々が集まっているため、チームとして動く意識が高まったのだと思います。
また、当社がチームビルディングのワークやコンサルティングを行う上で、小さいチームをたくさん作りましょうと伝えています。
今回の越境サーキットでは、4人1組のチームが4つあり、人数のバランスや取り組む期間がチーム感を発揮しやすい環境を作ったのではないかと気づきました。
社内の反応については、今回越境サーキットの課題提示に同席した担当者が「このサービスをぜひ実現したい」と強く言っており、越境サーキット参加者の思いをしっかり受け継いでサービス化が進んでいると感じています。
最終プレゼンで優勝チームを決めるフィードバックスコアの部分では、私ともう一人の担当者で意見が分かれました。担当者が支持していたアイデアとは異なるアイデアに私は可能性を感じました。
このように、同じテーマでも異なる視点からの意見が出ることは、良い発見だったと思っています。課題提示の際に細かいディテールに落とし込まないよう心掛けたことで、多少枠から外れたアイデアが出ました。私たちは既存のサービスを拡張するアイデアに加え、枠に捕らわれないまったく異なるアイデアを得ることができたことは、大きな発見となりました。
-最後に、越境サーキットで課題提示を検討している企業へのメッセージをお願いします。
はい、二つのアドバイスがあります。まず一つ目は、経営層が越境サーキットの課題提示に参加することを強くお勧めします。その理由は、新しい事業アイデアを得るためには、異なる視点からの意見が非常に重要だからです。経営層が関与することで、より多角的な視点からのアイデアが生まれる可能性が高まります。
二つ目は、大手企業とのつながりを築くことができる点です。これにより、営業や事業開発、人脈の構築に役立つ貴重なパイプができると考えています。経営層が参加することで、企業にとっての価値が大いに増すと思います。
越境サーキットの課題提示を通じて自社の認知度や理解が広まり、ファンを増やすことにもつながります。これが企業ブランディングにも良い影響を与えるのではないかと考えています。ぜひ、経営層の方々が参画されることで、その効果が倍増することを期待しています。
【越境サーキットとは?】
越境サーキットは、3か月間(合計20時間)、異業種混合チームでスタートアップの課題解決にチャレンジするプログラムです。越境学習のプロセスを通じて、「人と組織が変わるきっかけ」を生み出します。
詳しくはこちら:https://life-design.enfactory.co.jp/ekkyo-circuit
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