先日、第8回目となるen learningを開催しました。
このen learningが始まってから、もうすぐ1年になります。
ここでen learningについてあらためておさらいします。
■en learningとは……
会社や自分のステージに合わせて、社員それぞれが学びたいこと・必要なことを、
外部からその道のプロをお招きして、開催しています。
この勉強会には、エンファクトリーに在籍したことのある人、これから入社予定の人、パートナー企業の方々、社員の友人、知人などをお招きしています。
メインとなる勉強会以外にも「ゆるく」いろいろな方とつかず離れずで繋がりを保っておく、という目的もあります。
さて、今回の様子も、エンファクトリーのエディター 志賀がレポートします。
過去のレポート
- enでつながる勉強会「en learning」第1回レポート
- en learning vol.2「オウンドメディア運営の極意」
- en learning vol.3 「ユーザーを掴むサービスの作り方」ビジネス構築請負人セッション
- en learning.vol.4「マネーリテラシーを高めよ」
- en learning 外伝 「AIの実際」
- en learning.vol.5「メディア編集がかかわる法律超入門 ~著作と薬事と景表法〜」
- en learning vol.6 オモシロガリストに聞く「面白がる極意」 そして未来の働き方を面白がろう!
- en learning vol.7 外科医が語る、医療のリアル
プレスリリースとは何か。基本的なノウハウを学ぼう
第8回のテーマは「en learning vol.8 売れっ子PRプランナーに学ぶ、メディア取材が殺到するプレスリリース入門」。
気になる講師は、松矢英恵さん。
松矢さんは、電通パブリックリレーションズやジュエリー業界での営業企画・広報をされた後に独立、食・美容・健康・エンタメなどのジャンルを得意とするフリーランスのPRプランナーとしてご活躍されています。
そんな松矢さんに教えていただくプレスリリースのノウハウは、新サービスのローンチ時はもちろん、既存サービスのキャンペーン・新機能追加や、イベント開催、ユニークな人事制度やCSRに取り組むときなど、さまざまなシーンで活用することができます。
企業のブランド力向上のために、広報担当・新規事業担当の方はもちろん、多くの職種の方が身につけたいスキルですよね。
そこでプレスリリースの基本について、お話いただきました!
はじめに、PRっていったい何?
まず、PRとはいったい何でしょうか。
PRとは「Public Relations」の略。
社会と良好な関係を築き、人々に、
「貴方の会社・商品・サービス・人は良い」と思ってもらうことです。
かつ、そのなかでもメディアやインフルエンサーなどの影響力のあるものからの紹介である、ということが重要で、
「信頼度の高い第三者から良いと言われる」状態を作ることでお客様からの信頼を得る手法、とのこと。
これをうかがうだけでも、漠然と「あーPRする必要あるよなー」と思っていた、その先の方向性がクリアになりますね。
ここでみなさんが抱くのが、
「PRって広告と何が違うの!?」という疑問だと思います。
■PRと広告の違い
PRと広告の違いは、一言で言えば、「買えない施策であるか」「買える施策であるか」の違いです。
広告は広告欄や広告スペースに掲載するためにその枠を「購入」する行為であり、一方、PRは、メディアの方に取材していただき記事として取り上げてもらうことが目的なので、
知識や経験などをもってメディアの方に「提案」するという行為になります。
すなわち、広告では掲載してもらうためには「お金」が必要となり、一方PRでは取材してもらうために「アイデア」が必要となります。※
※概念を分かりやすく説明するため、やや極端な表現となっていますが、広告でもアイデアは重要ですし、PR活動をするにも予算が必要です。
どちらが良い悪いということではなく、それぞれメリット、デメリットがありますので、状況に応じて使い分けたり組み合わせたりするのが良さそうです。
プレスリリースとは「ニュースを作ること」
PRとは何か、が理解できたところで、そこから先に必要となってくるのが、
PRに重要な要素は一体何か、ということ。
PRには以下のような種類があると松矢さんにご説明いただきましたが、
■PR活動の種類
①ニュースリリース(プレスリリース)
②プレス発表会、会見、内覧、カンファレンスなど
③個別パブリシティアプローチ
④インフルエンサーアプローチ
⑤ホームページ、SNS、ブログなどでの情報発信
はたして良いプレスリリースに必要なことは何でしょうか。
メディアに取り上げられるPRで重要なことは、発信する企業側が「ニュースを作る」(提案する)ということです。
記事になるということは、すなわちニュースになるということなので、
「新規性の高さ」が重要です。
(実際の新聞の見出しを見てみると、やはりどの見出しにも、最新情報や重要情報が盛り込まれていました)
「ニュース」を作るポイントとしては、
新情報であること
……新規開店、新発売、発明、発見、着任、参入、導入など
に加えて、
- 最上級(世界初、日本初、都内唯一など)
- 社会性(社会を変える力、動き)
- 人物(その人自体のニュース性が高い)
- キーワード(キャッチ―な言葉や数字)
- トレンド(流行を取り入れる)
といった内容を盛り込むことで、メディアが取り上げたくなる内容になるとのこと。
メディアの方が、どんなニュースなら取り上げたいと思うか、
それを考えながら、ニュースを作ること、
そして、こちらの伝えたいことをきちんと理解していただき、
メディアの方と企業の間で、発信した情報の認識にずれが出ないように工夫することも大切です。
そういった情報発信のおおもととなるのがプレスリリースなんです。
プレスリリースは世間的にたくさん出ているので、そのニュースの付加価値を上げることも重要です。
ポイントは、企業が「●▲■しました」ということよりも、
それによって社会がどう変わっていくのかをメディアは知りたいということ。
その他は、ニュースに対して納得できるエビデンスや裏付けがあるかなども重要で、
ニュースをいつ、どこで、誰が話すかで広がり方が変わってくることもあるそうです。
記者発表会で発表するのか、それともプレスリリースを配布するのか、個別にメディアの方に伝えるのか、
同じ情報でも、注目度が変わってきて、取材や掲載も変わってくるそうです。
プレスリリースは、企業とメディアのコミュニケーションが大切
あらためてまとめると、
メディア取材が殺到するプレスリリースに必要なこととは……!
- 新規性があること
- +αの付加価値があるか
- それによって社会がどう変わるかを盛り込む
- 分かりやすく正確な文章を心がけ、メディアの方にプレスリリースの意図をきちんと理解してもらう。ということです!!
最後に、プレスリリースその他のライティングをする上で、参考にするとよい書籍を教えていただきました。
◆『新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング』(インプレス、2015年刊)
……最近読まれた文章の書き方系の書籍の中でも一番良かったと大絶賛されていました。文章の書き方に悩まれている方はぜひご一読あれ。
◆『記者ハンドブック 第13版 新聞用字用語集』(共同通信社、第13版、2016年刊)
……こちらは新聞記者などが採用している、日本語の用字用語集。どう表記したら読みやすいか、の観点から、この字は漢字、ひらがなどちらがいい、送り仮名はこれが適切、この意味のときにはこちらの漢字が適切、など辞典のように収録されています。
私も出版社にいた頃から愛用していて、今では自宅とオフィスに1冊ずつ置いています。
さて、講義の後は懇親会タイムです。
懇親会の前には、初の試みとしてアンケートも実施しました。
みなさまご回答いただきありがとうございました!
今回は講義から懇親会まで、弊社オフィスも入っているTENOHA代官山にある、& STYLE RESTAURANTのキッチンスタジオにて行いました!
さまざまなご職業の方にご参加いただき、
たくさんの良い出会いが生まれていたようです。
参加いただいた方同士のつながりができると、開催した側としてもとても嬉しいです。
松矢さん、お越しいただいたみなさん、ありがとうございました。
今回も数人のフリーランスの方にお越しいただきましたが、
フリーランスでお仕事をする際、パートナー探しに困ったら、ぜひ「チームランサー」というサービスを使ってみてください!
チームランサーは、企業などの組織に関係ない仕事仲間(フリーランス・パラレルワーカー・副業者・経営者・会社員)を、チームとして可視化することができます。
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