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複業留学体験レポート「小さな夢が叶った三ヶ月間 ―意識の変化とチームビルディングへの新たな視点」

エンファクトリーが提供する越境型研修サービス「複業留学」は、大手企業の従業員がベンチャー企業で実務を行う「越境研修」です。 今回は実際に研修に取り組んでいただいた大鵬薬品工業株式会社 佐藤様に、複業留学についてインタビューいたしました。

受入企業
ORTHOREBIRTH株式会社
https://orthorebirth.com/

──複業留学に参加が決まった際の率直なお気持ちを教えてください。

はい、小さな夢が叶ったと感じました。以前から留学先であるORTHOREBIRTH株式会社で働いてみたいという想いがあり、その経験をすることができるということが非常に嬉しかったです。

──複業留学参加するにあたってどんなことを期待していましたか?それは実際得ることができましたか?

ベンチャー企業ならではの「前向きさ」や「一体感」、そして「即断即決の精神」を期待していました。それらを外から見るのではなく、実際に中から体験し、どのように実施しているのかを知りたいと思っていました。トップからのメッセージがどのように伝わり、それが下の方にどう捉えられているかを認識することができました。

──本業での仕事内容を改めて教えてください。

現在、品質保証部門に所属しており、医薬品を作るサイトでの行動規範、GMPというものの責任者を務めています。

──複業留学先での活動内容を教えてください。また、どんなスキル、能力、ノウハウが活かせたと思いますか?

主に二つありました。一つは留学先が新しい事業領域に参入するための調整、特に規制対応や業界の調査に関わる部分について活動しました。
もう一つは既に販売している製品の品質管理の改善について、マンパワー的な課題を解決するために協力させていただきました。具体的には品質保証の提案を行いました。
これまでの私の経験とマッチしていたため、スキルを活かし適切な提案ができたと思います。

──複業留学で困ったことは何ですか? またどのように乗り越えましたか?

本業との兼業ということで 時間管理が難しいと感じました。時間は決まっているので、 優先順位をつけることで乗り越えました
また、意見交換をする際には、できるだけ柔らかく、かつ建設的な内容となるように意識し、短時間化を図りました。優先順位が低いものについては、チームのメンバーにお任せすることもありました。
また、すぐに取り掛かるのではなく、順位付けした上で「これは今日やらなくてもいいかな」と判断し、タスクを残すこともありました。

──留学先で一番驚いたこと、違いを感じたことは何ですか?

全社員がワンフロアにいることで、情報共有が非常に早いことに驚きました。また心理的安全性が保たれた環境であったため、聞きたい内容がすぐに共有されるという点が印象的でした。
また、複業留学をするにあたって、必ず出社してくださいという縛りがあったことも印象的でした。物理的距離や対面を意識されてのことだと思いますが、それが大切なのだと感じました。

──複業留学の前後で何が変わりましたか? もし、周りの人への影響があれば教えてください。

心理的安全性や、なんでも言いやすい職場環境作りを意識するようになりました。また、リーダー的な立場になった時に、後押ししてあげるということも意識するようになりました。そうすることで、チームがまとまり、建設的な思考につながると感じています。
これから自分の意識が周りに広まっていくといいなと思います。

──同時期に複業留学に取組んでいた同期との関わりや互いの活動・レポートから学びや気づきはありましたか?

同期の皆さんがそれぞれ全く違う分野に挑戦されていたので、その苦労はよく理解できました。そして、留学期間中でも皆さんが本業を疎かにせず、一生懸命に取り組んでいる様子が見えました。それを見て、私も同じように頑張ろうと思うことができました。
特に、忙しい時に孤独に感じると、メンタルヘルスに影響を及ぼす可能性があるので、皆さんと一緒に頑張ることの大切さを改めて感じました。

──第三者からの評価を受けて、どう感じましたか?

評価が数値化されていること、そして私の活動が役に立ったというコメントをいただいたことが非常に嬉しかったです。三ヶ月間、週一日の稼働だったのですが、その期間で貢献できたと感じることができました。
また、私自身、真面目すぎる面があるということを改めて認識しました。その真面目さが時には弱みになることもあるので、少し考えすぎないように、肩の力を抜いていきたいと思いました。
学生時代は全然真面目ではなかったのですが(笑)、社会人としての経験が長くなるにつれて、仕事に対する真面目さが増してきました。それには良い面もありますが、同時にしんどさも感じることがあります。そのため、若い頃の気持ちを思い出しながら、全力で取り組むのではなく、適度に力を抜いて長く続けていきたいと思っています。
私自身が若手の頃は、学生のままの思考で仕事をしていたので、今考えるとあまり良いやり方ではなかったと思います。しかし、それがあったからこそ、今の私がいるので、若手に対しても自分の真面目さを押し付けるのではなく、彼らが自分自身を見つけられるようにサポートしていきたいと思っています。

──複業留学での経験を今後どのように活かしていきたいですか?

私が複業留学に参加した当初の目標は、チームビルディングのスキルを学びたいというものでした。現在、本業ではリーダーとしての業務が増えてきており、チームビルディングが必要だと感じています。留学先でも、心理的安全性を重視した意見の言いやすさや挑戦しやすい風土づくりが行われていました。これらを踏まえ、前向きな思考を持つチームを作り上げていきたいと思います。

──ほかのメンバーに複業留学をおすすめするとしたら、どんな言葉をかけますか?

私の周りには、自分のスキルに疑問を持っている人がいます。もしそのような人が複業留学に参加できるのであれば、自分のスキルが本当に汎用的なものなのか、それとも特定の環境でしか通用しないものなのか、そういったことを感じ取ってもらいたいです。そして、より広い視野を持つことができるようになってほしいと思います。私は、様々な経験をすることは良いことだと思っていますので、その想いを伝えたいと思います。

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