エンファクトリーが提供する越境型研修サービス「複業留学」は、大手企業の従業員がベンチャー企業で実務を行う「越境研修」です。 今回は実際に研修に取り組んでいただいた株式会社NTTコノキュー 中野様に、複業留学についてインタビューいたしました。
──本業での仕事内容を教えてください。
私の主な仕事は、XR技術(現実世界とデジタルな仮想世界を融合させる革新的な技術)を活用したコンテンツを提供するアプリケーションの企画とマーケティングです。具体的には、アプリケーションで提供するコンテンツの企画、ディレクション、そしてプロジェクトの推進を担当しています。
──複業留学に手を挙げた理由を教えてください。
複業留学に手を挙げた理由は、社会人3年目という節目の年に、これまでの仕事内容であるXRのコンテンツに関する業務だけでなく、XRに限らず自分が提供したいと思う意義のあるサービスやプロダクトを用いた新たな取り組みの企画や、それをターゲットに届けるマーケティング業務に挑戦したいと考えたからです。その実現のためには、現在の業務や環境から一歩踏み出し、異なる世界を経験することが必要だと感じました。
また、スタートアップ企業のスピード感や意思決定の速さを経験したいという思いもありました。大企業では、体制や承認フローの長さなどにより、意思決定のスピードが遅いと感じており、これは変化の激しい現代において一つの大きな課題だと感じていました。そのため、スタートアップのスピード感を体感することで、自分自身の今後の業務に活かしたいと考えました。
──複業留学先での活動内容を教えてください。また、どんなスキル、能力、ノウハウが活かせたと思いますか?
私が複業留学先で行った活動は大きく二つあります。
一つ目は、留学先のサービスの認知拡大に向けた取り組みです。具体的には、展示会出展の企画運営とSNS運用を実施しました。
二つ目は、留学先のプロダクトを用いた新たな取り組みの企画提案です。留学先のプロダクトを活用した新たな取り組みを企画し、ビジネスとして広げていくためのサービス設計を行い、今後プロダクトの活用の幅を広げるための取り組みとして提案しました。
展示会出展の企画運営では、過去に何度かXRの展示会に出展した経験が役立ちました。展示会の準備から実施、そして振り返りまでの経験を活かし、今回の展示会出展にあたり、出展での取り組み内容の企画や出展後の今後の出展に向けた提案を含めて実施できたと思います。
また、私自身、普段から自分の意思を持って仕事をすることを大切にしており、今回実施した新たな取り組みの企画提案にも活かせたと思います。自分の意思を強く持ち、留学先のプロダクトを活用することで誰かにとって意義のあるサービスが提供できないか真剣に考え、提案することができました。
──複業留学で困ったことは何ですか? またどのように乗り越えましたか?
複業留学で困ったことは、期間が短い中で自分の力を発揮し、先方に貢献することができるかどうかという点でした。これまで三年間、同じ業界でしか業務をしたことがなかったので、自分が貢献できる部分があるのか、成果を出せるかという不安もありました。
その不安や期間の短さを乗り越えるためには、限られた時間の中で、留学先が現在どこに課題を感じているのか、どのようにサービスを改善したいのかといった点を 毎回のミーティングでしっかりとコミュニケーションを取ることが重要でした。それにより、自分がどのような取り組みを行っていけばいいのかが明確になり、自分の貢献できる部分を見つけることができました。
──留学先で一番驚いたこと、違いを感じたことは何ですか?
留学先で一番驚いたことは、 一人一人の業務の責任感が大きいということでした。もちろん、本業でも責任感を持って取り組んでいますが、自分が考えたことがそのまま取り組みに反映されたり、世の中に発信されたりすることを実感し、そこに驚きと責任感を感じました。
例えば、留学先で担当していたSNS運用も、自分が考えた方針をもとにそのまま発信するという経験は、新鮮でした。本業では承認フローや確認フローがあるのに対して、留学先では「じゃあこれで行こう」といったスピード感があり、それには驚きました。しかし、そのことが本当に意義のある取り組みにしようというやりがいにつながるところもありました。
──複業留学の前後で何が変わりましたか? もし、周りの人への影響があれば教えてください。
複業留学の前後で変わったことは、業務の責任感の大きさをより強く感じるようになったことです。その結果、 より良い取り組みをするためにどうするか、その取り組みが本当に価値のあるものか、意義を最大化できるものなのかということをよく考えて実施するようになりました。現在、本業でも一つのプロジェクトを推進しているのですが、その部分と重なっていると感じています。改善意識が強くなったことで、自分がプロジェクトを引っ張っていく力がアップしていると感じています。また、これまで若手社員として、何かを進めるにあたって都度上司に確認したり相談をして意見を求めたりすることが多かったのですが、複業留学を経験してからは、自分の強い意思で積極的に取り組みを進めていく力がついたと感じています。
──同時期に複業留学に取組んでいた同期との関わりや互いの活動・レポートから学びや気づきはありましたか?
同期の方々も同じように本業と複業留学を両立していたので、毎回のミートアップで、留学先でどのような取り組みを行っているか、本業との両立をどのように進めているかを聞くことができました。
特に印象的だったのは、同期の皆さんも同様に責任感を持って留学先でも業務を進めており、裁量の大きいことを任されていたことです。その経験を聞くことで、自分も知識を活かし、最大限貢献できるよう取り組みを進めていくべきだという意識が芽生えました。
──第三者からの評価を受けて、どう感じましたか?
第三者からの評価を受けて、 客観的に見た自分自身を理解するきっかけになり、とてもありがたいと感じました。特に、「意思を持って仕事をする」という部分は、これまで意識的に取り組んでいたことだったため、それが留学先に伝わっていたと感じたことはとても嬉しかったです。また、毎回ミーティングでディスカッションや壁打ちを行い、常に自分の考えを共有しながら取り組みを進められたことも評価に繋がったと思います。
毎回のミーティング内でも、自分の良い部分を伝えていただいたり、検討を進めていた企画の深堀が足りない部分を教えていただいたりすることで、 自分自身の強みやこれから伸ばしていきたい部分を改めて理解することができ、自分の成長につながるきっかけになりました。
──複業留学での経験を今後どのように活かしていきたいですか?
今回の複業留学を経て、今後大きく 「挑戦」「コミュニケーション」「まず実践」の3つを活かしていきたいと考えています。
まず、複業留学に参加するという決断自体が、私にとって大きな一歩でした。本業がある中で、新たな取り組みに手を挙げるのは勇気が必要でした。しかし、その勇気を出して今回複業留学に参加したことで、自分にとってこれまでは経験できなかった新鮮で貴重な経験を得ることができました。この経験から、勇気を持って新たな挑戦をすることの大切さを感じ、今後も様々なことに挑戦していきたいと思いました。
また、留学先では新しい取り組みの検討の際に、壁打ちを通じて、検討が足りていない部分や深掘りすべき部分を見つけることができました。この経験から、自分一人で検討を進めるだけではなく、周りとコミュニケーションを取り壁打ちしながら課題を見つけ、ブラッシュアップしながら形にしていくことの重要性を学び、今後の業務にも活かしていきたいと感じています。
さらに、今回留学先では、SNS運用などこれまで経験したことのなかった業務も実施させていただきましたが、分からないなりに色々考え、調べたりしながら、まずはやってみることで、課題やその後の方向性が明確に見えてきて、より良い取り組みを進めていくことができました。これまで、業務でなかなか上手くいかない取り組みがあると、どうしても立ち止まってしまったり進め方が分からなくなってしまったりすることがありましたが、少し考えてみたことをまずはやってみることで、課題やその後の方向性を明確にしてスピード感を持って取り組みを進めていきたいと感じています。
──ほかのメンバーに複業留学をおすすめするとしたら、どんな言葉をかけますか?
現在の業務に全力で取り組むことはもちろん大切だと思います。しかし、自分が所属している業界やチーム、会社という環境の中での考え方や価値観、仕事のやり方は、どうしても一定の視点に偏りがちです。そこで、複業留学のように、今の環境とは異なる環境での業務を経験することで、新たな視点や価値観、考え方を身につけることができると思います。そのため、他のメンバーに対して、「複業留学は自分自身の視野を広げる経験になる」という言葉をかけて、参加することをおすすめしたいと思います。
複業留学 留学生インタビュー一覧:https://enfactory.co.jp/blog/tag/%e8%a4%87%e6%a5%ad%e7%95%99%e5%ad%a6%e7%94%9f%e3%81%ae%e5%a3%b0
複業留学 受入企業インタビュー一覧:https://enfactory.co.jp/blog/tag/%E5%8F%97%E5%85%A5%E4%BC%81%E6%A5%AD%E3%81%AE%E5%A3%B0?_gl=1%2A1c5r7oq%2A_gcl_au%2AMTkwODU2ODc0MC4xNjkyMzIwNzM3
エンファクトリーでは、複業留学をはじめとする様々な越境学習サービスを提供しております。詳細については、ぜひサービス一覧ページをご覧ください。
複業留学:https://teamlancer.jp/lp/fukugyo_ryugaku
越境型研修サービス一覧:https://enfactory.co.jp/ekkyo-gakushu