エンファクトリーが提供する越境型研修サービス「複業留学」は、大手企業の従業員がベンチャー企業で実務を行う「越境研修」です。 今回は実際に研修に取り組んでいただいた株式会社オリエントコーポレーション 池田 明依美様に、複業留学についてインタビューいたしました。
──本業での仕事内容を教えてください。
支店内での教育活動を担当しています。主に新入社員や中途入社の社員、さらには二年目や三年目の若手社員に対して、業務知識の向上を図るための支援を行っています。
また、既存社員に対しても、電話応対の向上など全体的なスキル向上を目指した教育プログラムを実施しています。
──複業留学に手を挙げた理由を教えてください。
私は、これまでの経験やスキルを異なる環境で試してみたいと考えました。この「複業留学」を通じて、自分の能力が他の業界でも通用するのかを客観的に見つめ直す機会を得られるのではないかと思い、参加を決意しました。
また、新しいことを積極的に取り入れ、自分自身のレベルやスキルを向上させたいと考えていました。最近、二人目の子供が生まれたり、家を建てたりと、私の人生には大きな変化がありました。このような状況の中で、同じことを続けるのではなく、新たな挑戦を通じて自分を成長させたいという気持ちが強くなりました。生活の安定を図ることはもちろんですが、家族全員が共にステップアップし、レベルアップできるようにするためには、まず自分自身が成長する必要があると感じています。
そのため、複業留学にチャレンジすることを決意しました。
新たな挑戦に対する期待と同時に、不安も感じていますが、それを乗り越えることで成長できると信じています。
──複業留学先での活動内容を教えてください。また、どんなスキル、能力、ノウハウが活かせたと思いますか?
留学先は、京都にある塾、飲食店、不動産を経営している会社です。
主に塾の経営に関わる業務を担当し、アルバイトとして雇われている学生向けにビジネスマナー研修を企画しました。
この研修は、社会人になった際に役立つビジネスマナーを身につけることを目的としており、マニュアルを作成したり、オンラインで実施したりしました。
また、私の複業留学期間終了後も他の講師が行えるように、マニュアルやミニテストを提供しました。
さらに、塾の新規顧客獲得に向けたマーケティング活動にも取り組みました。
具体的には、どのようにして塾の生徒を増やすかという提案や、ホームページやパンフレットのリニューアルを行い、新しい人材の確保をサポートしました。
私の本業は教育業務であり、ビジネスマナー研修に関しては、新入社員向けに行っている内容を学生向けにアレンジしたため、持っていたスキルを活かすことができました。
また、塾に通うのは子供ですが、通わせるのは親であるという視点から、親目線での提案を行うことができました。私自身が子供を持つ親であるため、その視点を活かした内容を提供できたと思います。
──複業留学で困ったことは何ですか? またどのように乗り越えましたか?
困ったこととしては、リモートワークに慣れていなかったことが挙げられます。
初めての会社での初めてのリモートワークということで、最初はどのように進めていくのか不安でした。
週に一回、リモートでの挨拶から始まりましたが、操作に関しては代表の方が慣れているため、私もすぐに理解できるだろうと思われていたようです。
しかし、実際には「どうやって画面共有するのか」「チャットはどうするのか」といった基本的なことに戸惑う場面がありました。
このような状況を乗り越えるために、まずはリモートワークの進め方を探りながらやっていきました。
また、Zoom会議が終わった後に、Zoomの使い方を調べて次回に備えるようにしました。
さらに、操作をスムーズに行うために、カンペを作成しておくことで、必要な情報をすぐに確認できるようにしました。
リモートワークに不安があったため、事前にしっかりと準備をすることを心掛けました。
特に、インターネット回線が問題なくつながるかどうかも気になったので、早めに待機して確認するようにしました。こうした準備を通じて、自信を持って業務に臨むことができました。
──留学先で一番驚いたこと、違いを感じたことは何ですか?
大学を卒業して新卒で入社して以来、ずっと同じ会社に勤めているため、今の会社の規模感が当たり前だと思っていました。しかし、留学先の企業は中小企業であり、私の会社とは全く異なる環境でした。
具体的には、私の会社には人事や総務などの専門部署があり、それぞれの部署が連携して業務を進めています。
一方、留学先では社長がすべての業務を見ており、直属の社員やマネージャーも多岐にわたる業務を担当しているため、分業があまり行われておらず、全員がさまざまな役割をこなしているという印象を受けました。このような働き方には驚きましたし、企業の規模による業務の進め方の違いを実感しました。
──複業留学の前後で何が変わりましたか? もし、周りの人への影響があれば教えてください。
大きな変化ではないかもしれませんが、気持ちの面で少し変化がありました。
初めて新しいことに挑戦したいと思ったのが、この複業留学でした。実際に複業留学を経験して、一番の感想は「良かった」ということです。 新しいことを経験することで、自分の経験値が増え、それが自信につながりました。
また、留学期間中に学んだことを本業に活かせると実感することができました。
このように、一歩踏み出して新しいことに挑戦することは、どんな些細なことでも無駄にはならず、自分の経験として生きていくと感じています。新しいことをやったことで、 自分が得意なことややりたいことに気づくことができました。
周りの人に対しても、私のこの経験が影響を与えていると感じています。新しいことに挑戦する姿勢を見せることで、周囲の人たちも刺激を受けているのではないかと思います。これからも新しい挑戦を続けていきたいと思っています。
──同時期に複業留学に取組んでいた同期との関わりや互いの活動・レポートから学びや気づきはありましたか?
はい、同期との関わりを通じて多くの学びや気づきがありました。
特に、レポートのクオリティが非常に高い方が多く、「まるで新聞を読んでいるかのようだ」と感じることがありました。
私は画像の挿入が得意ではなく、文字だけで構成していたのですが、同期はわかりやすく画像を差し込んでいたりして、こうした工夫があるのだと感心しました。
また、各自の活動スタイルについても学びがありました。
私は「今日は複業留学だけに集中する」と決めて取り組んでいましたが、同期は本業と留学先の仕事を同じ日に少しずつ進めるスタイルの方もいました。気持ちの切り替えが非常に上手で、私にとっては新たな刺激となりました。私の場合、会社にいると本業のことが頭に浮かんでしまい、留学先に集中できないことが多かったため、家で一人で作業することに決めました。しかし、同期がうまく両立させている様子を見て、同期の柔軟な働き方に感心しました。
──第三者からの評価を受けて、どう感じましたか?
留学先の代表からの評価については、率直に嬉しいと感じました。同時に「そんなにやってないよ」と思う気持ちもありました。留学先の代表が私の取り組みを高く評価してくださっているのは、私が留学先の代表の指示をうまく捉えて形にしたからだと思いますが、私自身にはその自信があまりありませんでした。
実際には、迷いながら進めていた部分もあり、時には質問をしながら進行していました。
他者からの評価が自分の成長にどのように寄与するのかを考える機会になりました。
──複業留学での経験を今後どのように活かしていきたいですか?
留学先で学んだことは、 スキル面だけでなく、考え方や他社の取り組み方についても多くの気づきを得ました。特に、中小企業の実情を知ることで、 自分の会社で行っていることが必ずしも当たり前ではないということを実感しました。
このような基本的な認識の変化は、今後の業務に大いに役立つと考えています。
また、私自身がさらにステップアップするための新たな挑戦を続け、自分の成長を促進していくつもりです。この経験を基に、より広い視野で物事を考え、柔軟に対応できる人材になりたいと考えています。
──ほかのメンバーに複業留学をおすすめするとしたら、どんな言葉をかけますか?
周りにも「複業留学はいいよ、やってみなよ」と勧めています。多くの人が「複業留学は意識の高い人がやるものだ」と思っているかもしれませんが、実際にはそうではありません。
私自身もそう思っていた時期がありましたが、実際は「意識を高めるために挑戦するもの」であり、とても楽しい経験です。このプログラムを通じて、今までの自分の経験やスキルをどのように活かせるのか、他者と比較して自分の立ち位置を知ることができるのも魅力の一つです。
また、自分でも気づいていなかったことを発見する機会にもなります。新しい環境で学ぶことは、自己成長につながる素晴らしい経験です。だからこそ、意識を高めるために挑戦することを楽しんでほしいと思います。これからも、そういった魅力を伝えていきたいと思っています。
エンファクトリーでは、複業留学をはじめとする様々な越境学習サービスを提供しております。
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