社外留職体験レポート「社外留職で掴んだ真髄。自己理解の深化、そして個の力とスピード感」

複業留学 越境経験者

エンファクトリーが提供する越境型研修サービス「社外留職体験」は、大手企業の従業員がベンチャー企業で実務を行う「社外留職体験」です。
今回は実際に研修に取り組んでいただいたピジョン株式会社 瀬島様に、社外留職体験についてインタビューいたしました。

留職先企業

株式会社ビジョナリーエンジン
https://visionary-engine.com/

──本業での仕事内容を教えてください。
現在はマーケティング部門に所属し、主に商品企画の業務を担当しています。市場のトレンドやお客様のニーズを汲み取りながら、次に世に出すべき商品をゼロから考え、形にしていく役割です。 今年の初めに現在の部署     異動しましたが、以前もマーケティング戦略の立案に携わっていたため、トータルで4年ほどこの領域を経験してきました。日々の業務では、様々な情報を集約し、社内外の相手に分かりやすく伝えるためのプレゼンテーション資料の作成などにも力を入れており、そうした情報伝達のスキルも日常的に磨いているところです。

──社外留職の目的・目標を教えてください。
一番の目的は、自社以外の環境で自分の能力がどれだけ通用するのかを客観的に測ってみたかったことです。私は新卒で現在の会社に入社して以来、10年以上ずっと同じ会社一筋で働いてきました。今後のさらなるキャリアアップを考えたとき、他社で働く経験が自分にとって必ずプラスの刺激になると考えました。 一つの会社に長くいると、どうしてもその会社のやり方が当たり前になり、自分の本当の実力や市場価値が見えづらくなってしまいます。そのため、全く異なる外の世界に飛び込んでみることで、これまで培ってきたスキルのうち、何が他社でも通用する強みであり、逆に何が通用しない弱みなのかを明確に確かめたいという思いが強くありました。

──社外留職先での活動内容を教えてください。また、どんなスキル、能力、ノウハウが活かせたと思いますか?
留職先では主に3つのミッションを担当しました。
1つ目は新しい協会の立ち上げに関する支援、2つ目は外部に向けた提案用資料の作成サポート、そして3つ目は、今後留職してくる他のメンバーに向けたナレッジの共有化・仕組みづくりです。 
これらの活動の中で活かせたスキルは、本業のマーケティング業務で培った資料作成のノウハウです。情報をただ並べるのではなく、グラフ化したり定量的なデータを用いたりして、パッと見て伝わりやすい構成にする力が役に立ちました。また、目標に対して自分から働きかけていく行動力や熱意、周囲を巻き込んでいくコミュニケーション力といった自分の持ち味も、新しい環境の中でしっかりと発揮できたと感じています。

──社外留職で困ったことは何ですか? またどのように乗り越えましたか?
一番苦労したのは、本業とは全く異なるコミュニケーション環境や仕事の進め方です。自社は対面でのコミュニケーションを重視していますが、留職先は完全なオンラインベースでした。使い慣れないチャットツールやプロジェクト管理ツールを使いこなす必要があり、テキストだけではニュアンスが伝わりにくいこともあり認識のズレが生じるなど、最初は戸惑いました。 これを乗り越えるため、受け身にならず自分から積極的に働きかけました。短い時間でもオンラインミーティングを設定してもらい、顔を合わせた対話の機会を自ら創出しました。また、テキストのやり取りの質を高めるため、生成AIを活用して自分の文章を客観的に齟齬がないか確認し、新しいツールを駆使しながら効率的に業務を進める工夫を重ねて乗り越えることができました。

──留職先で一番驚いたこと、違いを感じたことは何ですか?
留職先で一番驚いたのは、働くメンバーの「個人の力(専門性の高さ)」の強さと、それに伴う圧倒的なスピード感です。それぞれが特定の分野に秀でたプロフェッショナルであり、自律的に自身のタスクを高速でこなしていく姿が非常に印象的でした。自社では、大きな目標に対して組織全体で方針を共有し、プロセスを踏みながら集団の知恵を活かして進めていくスタイルが基本です。しかし留職先では、あらかじめ役割が明確に決まっていなくても、個人の裁量で判断し、走りながら修正していく柔軟性が求められました。抽象的なイメージ(ニュアンス)ですが、個人の能力でお金を生み出している感覚が強く、その点も自社と大きくことなった点となります。

──社外留職の前後で何が変わりましたか? もし、周りの人への影響があれば教えてください。
私自身の変化としては、業務効率化や生成AIなどの新しいツールに対する興味関心が非常に高まり、本業でも積極的に活用するようになったことが挙げられます。また、外の世界を経験したことで、自社の恵まれている点や改善すべき課題を客観的な視点で捉えられるようになりました。今後のキャリアプランについても、まずはマーケティングの専門性を高めるという方向性がより明確になりました。 
周囲への影響としては、学んだ生成AIの活用方法を同僚に共有したり、新しい環境に飛び込むことの価値を伝えたりするようになりました。「一歩踏み出すのは勇気がいるけれど、そこで得られる経験はとても大きい」ということを、自身の体験を通じて社内にも積極的に発信しています。

──第三者からの評価を受けて、どう感じましたか?
留職先の方から、私の行動力やコミュニケーション能力を高く評価していただき、大きな自信に繋がりました。本業の枠組みを外れた利害関係のない第三者から「それがあなたの確かな強みだ」と言ってもらえたことで、自分がこれまで認識していた強みは間違っていなかったのだと再確認できました。同時に、細かい部分の確認が漏れがちになるといった自身の弱みも、客観的な指摘を通じて改めて認識することができました。自分がどのような環境であれば強みを発揮しやすいのか、どの部分を周囲に頼るべきなのかが明確になったことは、今回の社外留職で得られた非常に価値のある気づきだと感じています。

──社外留職での経験を今後どのように活かしていきたいですか?
今回の社外留職で得た貴重な経験を、日々の業務や組織全体の成長にしっかりと還元していきたいと考えています。具体的には、留職先で学んだ新しいツールの活用スキルをさらに磨き、自部門の業務効率化や生産性の向上に繋げていくことです。 また、自分自身が将来的に管理職などさらに上の立場になった際には、組織の中で「個人の専門性を磨くことの重要性」を伝え、メンバーの育成方針に活かしていきたいです。そして何より、外の世界を知り、失敗を恐れずに新しいことにチャレンジする大切さを、自社のメンバーに伝え、行動で示し続ける存在でありたいと強く思っています。

──ほかのメンバーに社外留職をおすすめするとしたら、どんな言葉をかけますか?
自社でしか働いたことがない人にこそ、絶対に挑戦してほしい」と伝えたいです。一つの会社しか知らないと、その会社の常識が基準となり、自社の本当の良さや課題を客観的に判断することが難しくなってしまいます。 外の世界で経験することは、自分の現在地を正しく理解し、今後のキャリアの道標を見つけるための極めて有意義な機会です。特に20代から30代の世代にとっては、この経験が必ず将来の糧となり、絶対に損はないと断言できます。もし少しでも迷っていたり、不安を感じていたりするなら、ぜひ勇気を出してそのチャンスを掴み取ってほしいと強く勧めます。

タイトルとURLをコピーしました