エンファクトリーが提供する越境型研修サービス「複業留学」は、大手企業の従業員がベンチャー企業で実務を行う「越境研修」です。
今回は実際に研修に取り組んでいただいた株式会社オリエントコーポレーション半沢様に、複業留学についてインタビューいたしました。
株式会社but art
https://butart.jp/
──本業での仕事内容を教えてください。
オリコグループの成長戦略の一環としてのデジタル戦略の企画・推進を行っています。具体的には、各部門Gの新規事業開発・DX支援や、DX人材の育成等様々な活動を進めています。
──複業留学に手を挙げた理由を教えてください。
入社以来、今年の4月までは7年半ずっと営業部門で仕事をしてきました。しかし、今年の4月に本社へ異動となり、担当する業務内容が180度変わりました。正直なところ、今までの営業経験で培ったことがそのまま活かせないと感じる部分が多く、本当にゼロから学び直しが必要だという危機感を抱いていました。 そんな中で、社内の情報発信を通じて複業留学の存在を知りました。これは自分自身をレベルアップさせるための非常に良い機会だと考えました。また、過去参加された方からも、複業留学の参加は意義があると言われ、この機会を通じて自分のレベルを上げなければならないという強い危機感と、成長したいという思いから、今回志望しました。
──複業留学先での活動内容を教えてください。また、どんなスキル、能力、ノウハウが活かせたと思いますか?
留学先の社内ウェブマーケティングに関する企画を担当しました。具体的には、留学先が運営しているYouTubeチャンネルにおける動画コンテンツの企画提案を行うことが最終的な目標でした。 そのために、まずは現在のチャンネルの強みや弱みを分析し、目指すべきポジションなどを検討しました。また、いかにして最終的な成果獲得、すなわちコンバージョン獲得に繋げるかという視点で、様々な施策を立案しました。
活かせたスキルとしては、まず第一にコミュニケーション能力が挙げられます。留学先の代表者と密に話し合う中で、相手が今何に困っているのか、何を期待しているのかを正確に聞き出す能力は、営業経験で培ってきたものが活きたと感じています。
また、マーケティングという全く馴染みのない分野への挑戦でしたが、そこに柔軟に対応し、考え方を切り替えながら業務を進めることができたのも、営業経験を通じて得た対応力が活きた結果だと思います。
──複業留学で困ったことは何ですか? またどのように乗り越えましたか?
一番困ったのは、やはり「マーケティング」という、これまで全く知識のない分野に飛び込んだことでした。本当に右も左も分からない状態からのスタートだったので、大変苦労しました。 この点は、留学先の代表者が、私のレベル感に合わせて一から丁寧に教えてくださったことで、少しずつですが、専門的な思考方法を身につけることができたと感じています。 もう一点は、留学先の代表者がお一人で会社を運営されていたため、頼れる人が他にいないという状況でした。代表者が忙しい時には、全て自分自身で解決するしかありませんでした。 これを乗り越えるために、AIを活用したり、インターネットで徹底的に調べたりして、自分なりの解釈や考えをまとめてから代表者にぶつけました。その内容が正しければそのまま進め、間違っていればすぐに修正するというプロセスを繰り返すことで、業務を進めることができました。未経験の業務でありながら、AIなども活用しながら手探りで調べて進める姿勢が重要だと気づかされました。
──留学先で一番驚いたこと、違いを感じたことは何ですか?
一番驚いたことは、留学先の代表者がお一人で、ほぼ全ての業務、をやってらっしゃるという点です。 私が所属する会社では、営業部門で個人として活動はしていても、最終的にはチームや会社全体として動いていますし、現在の本社業務も大きな組織の中で進んでいます。 しかし、留学先では、代表者ご自身がイコール会社であり、その方の動き一つ一つが会社の動きに直結しているという状況でした。 これは、営業時代に「担当者があなただから仕事を依頼する」という関係性があったことに、似ている部分もあります。しかし決定的に違うのは「仕事の重み」です。大企業にいれば、もし自分が成果を出せなくてもすぐに生活に困ることはありませんが、代表者の場合は、それが仕事や生活に直結している点です。この仕事の重みには大きな違いを感じました。
また、代表は社内で頼れる人がいない状況でしたが、社外のクライアントや業務委託の方などとの情報交換を通じたつながりがあり、会社内のつながりとは異なる形で協力し合っている関係値があることに気づきました。このような社外でのつながりを自分で取りに行くことの重要性を感じました。
──複業留学の前後で何が変わりましたか?
正直、劇的に何かが変わった、という実感はあまりありません。 しかし、マーケティングという分野を学べたこと、そして実際に企画を立てて提案するところまで経験できたことが、非常に大きな経験値になったと感じています。特に現在進行形で、自分自身で企画を立て、実行に移すことができているという事実は大きな違いです。 提案までは、もちろん留学先の代表者のサポートを受けながら進めたため、完全に自信を持って「全て自分でできた」とまでは言えませんが、期間中に企画から提案までやり遂げられたことは大きな収穫でした。この経験によって、新しいことに挑戦することへの抵抗感は間違いなく減ったと感じています。この経験によって引き出しが増え、次に何かをするときにゼロからのスタートではなくなったというのも大きな変化です。
──同時期に複業留学に取組んでいた同期との関わりや互いの活動・レポートから学びや気づきはありましたか?
今回、本当の同期や同じ職場から参加している先輩もいらっしゃいました。私は毎回、同期のレポートが上がるタイミングで進捗度合いを気にしながら見ていました。 留学先によって取り組んでいる内容や貢献の仕方は本当に様々で、クライアントに提案している人もいれば、社内で施策を実行している人、実際に業務をやってみている人もいました。こうした活動を通じて、多様な貢献の仕方や考え方があることを知り、大変参考になりました。 特に同じ職場の先輩からは、長年の企画経験に基づいた企画の立て方や、そこからさらに別の企画につなげる方法などについて、詳細に参考にさせていただきました。近くに心強い同期や先輩がいたことは、大きな支えとなりました。
──第三者からの評価を受けて、どう感じましたか?
社外の方から評価を受けるという機会が今までほとんどなかったので、非常に貴重な体験でした。これまでの営業経験では取引先から感謝の言葉をもらうことはありましたが、今回は利害関係のない第三者(留学先の代表)から、まるで「同じ社員」のような視点でフィードバックをいただけたのは、大変良い機会でした。 特に、私が所属する会社の中で育まれた視点ではない、外部の視点からの意見は、非常に参考になりました。どうしても考え方は偏りがちになる中で、マーケティング会社の方から専門的な評価をもらうという経験は、今後もなかなか得られないだろうと思います。客観的な意見を得ることで自己認識を深めることができ、非常に有意義でした。
──複業留学での経験を今後どのように活かしていきたいですか?
まずは、今回学んだマーケティングの考え方や現場での実践、提案の経験を、現在取り組んでいる「マーケティング思考」を社員に浸透させるための取り組みに活かしていきたいと考えています。
また、今回のフィードバックでいただいた強みを伸ばしつつ、改善点を直していき、将来マネージャーや管理職になった際には、部下となる人たちに今回の経験をうまく伝えられるように活かしていきたいと考えています。
──ほかのメンバーに複業留学をおすすめするとしたら、どんな言葉をかけますか?
「迷っているなら、やった方がいい」と勧めます。 行く気がない人や全く興味がない人は、正直やっても、成果に繋がらないと思っています。しかい、少しでも興味がある人にとっては、絶対的に価値がある機会です。
複業留学は週1回、3ヶ月間という期間設定が、むしろ挑戦しやすい点だと感じています。本業と並行して取り組めるため、ハードルが低いです。
「自分自身でこれをしたい」という明確な目標がないと何も得られずに終わってしまうかもしれませんが、「どうしようかな」と悩んでいる人には、ぜひ挑戦してみてほしいです。 忙しいからと諦めている人こそ、挑戦することで、自身のマネジメント能力が向上したり、業務の進め方を深く考える必要に迫られたりするため、得るものが大きいと思います。
【複業留学とは?】
ベンチャー企業の課題解決を通じた越境学習の実施により、「行動変容を促す研修プログラム」です。
3~6か月間×週1日の実践で、通常業務と並行して実施が可能です。
詳しくはこちら:https://teamlancer.jp/lp/fukugyo_ryugaku
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