複業留学体験レポート「変化する現場で学んだ“軸を持って動く柔軟性と免疫力”」

複業留学 越境経験者

エンファクトリーが提供する越境型研修サービス「複業留学」は、大手企業の従業員がベンチャー企業で実務を行う「越境研修」です。
今回は実際に研修に取り組んでいただいた大日本印刷株式会社 O.R様に、複業留学についてインタビューいたしました。

受入企業

株式会社OVER20&Company. 
https://www.over20-company.com/

──本業での仕事内容を教えてください。
現在、得意先の業務フロー整理や、業務改善のサポートを担当しています。具体的には、お客様が本来達成すべきミッションに集中できるよう、現在の業務を一度整理し、本当に必要なプロセスがどこにあるのかを洗い出す仕事です。そうすることで、現場の方々が本来時間を割くべきところにリソースを向けられるよう、業務改革のサポートをしています。
これまでのキャリアで培ってきた営業や企画の経験をベースに、現場の課題をヒアリングし、それを解決するための仕組みを整えるのが私の役割です。長年同じような領域に携わってきたため、社内での動き方や業務の進め方には慣れていますが、自分のスキルが他社や異なる環境でどのように役立つのか、改めて見つめ直したいという想いで日々の業務に取り組んでいました。

──複業留学に手を挙げた理由を教えてください。
新卒の頃から「働くこと」そのものや、若手のキャリア支援に対して漠然とした興味を持っていました。若手の皆さんが力を発揮できるような手助けをしたいという想いが、社会人として経験を積む中でより強まっていた時期に、この制度を知りました。転職を考えることもありましたが、イメージだけで動くのではなく、まずは似たような領域に携わる他社の環境を実体験してみたいと思ったのが大きなきっかけです。
また、今の会社で異動を希望するにしても、自分の経験がどれほど汎用的に通用するのか、あるいは自分が本当にやりたいことは何なのかを確かめる機会が必要だと感じていました。今の環境で年数を重ねてしまうよりは、一度全く違う組織の中に飛び込んで、そこで自分が何を感じ、どのような成果を出せるのかを試してみたい。そうした自分自身のキャリアに対するモヤモヤを解消し、新しい一歩を踏み出すためのスパイスを得るために、手を挙げました。

──複業留学先での活動内容を教えてください。また、どんなスキル、能力、ノウハウが活かせたと思いますか?
留学先では主に二つの業務に携わりました。
一つ目は、営業担当者が提案時に使用する「事例集」の作成です。既存の資料や不足していた情報を整理し、誰が見ても分かりやすく、説得力のある事例集としてまとめ上げました。二つ目は、学生主体のイベント運営に向けた土台作りです。学生たちが運営の指示を待つのではなく、自分事化して主体的に動けるように、WBSの設計やマニュアルの作成を担当しました。
これらの活動の中で活かせたのは、本業で日常的に行っている「業務整理」や「ヒアリングによる課題抽出」のスキルです。留学先でも、まずは学生や運営スタッフの状況を丁寧にヒアリングし、どこにギャップや進めにくさがあるのかを特定することから始めました。本業で培った「仕組みを整理する力」は、業界や対象が異なっても十分に通用することを実感できました。プロジェクトの工程管理や資料作成のノウハウも、留学先のスピード感に合わせながら活用できたと感じています。

──複業留学で困ったことは何ですか? またどのように乗り越えましたか?
一番困ったのは、学生の皆さんの熱量の差でした。私のような社会人は仕事を最優先に考えますが、学生の皆さんは学業やバイト、プライベートも大切にしており、留学先の活動はあくまで「サブ」という位置づけの方も多かったのです。日程調整の返信がなかなか来なかったり、途中で離脱してしまったりする場面もあり、当初は戸惑いました。私自身が勝手にこういった取り組みに参加する学生は「意識が高いはずだ」と高いハードルを設定していた部分もあったかもしれません。
この課題を乗り越えるために、コミュニケーションの取り方を工夫しました。最初はがっちりとした依頼を送っていましたが、相手の負担を考え、「数分で終わる内容です」と事前に伝えたり、ヒアリングの意図を明確にしたりして、参加の心理的ハードルを下げるようにしました。相手の状況を尊重しつつ、こちらから歩み寄ることで、スムーズに連携できる関係性を築いていきました。初めて関わる層とのコミュニケーションは苦労しましたが、非常に良い学びになりました

──留学先で一番驚いたこと、違いを感じたことは何ですか?
留学先の方々の、コミュニケーションにおける「距離の近さ」に非常に驚きました。本業のような大企業では、得意先との打ち合わせといえばスーツを着た男性同士が堅苦しく議論するのが当たり前です。しかし留学先では、運営の方も学生もラフな私服で、非常にフラットな雰囲気で議論が行われていました。一見するとカジュアルすぎると感じるかもしれませんが、その距離の近さがあるからこそ成り立つ信頼関係や、意思決定の速さがあるのだと気づかされました。
服装だけでなく、普通の会話の端々からも、お互いの壁を作らないやり取りの仕方が感じられ、本業の環境とは全く異なる文化に衝撃を受けました。こうしたフランクなコミュニケーションの取り方は、今の私の会社でも学ぶべき点が多く、組織の風通しを良くするために非常に重要な要素だと思いました。自分たちが普段「当たり前」だと思っているビジネスの作法が、必ずしも唯一の正解ではないことを実感した体験でした。

──複業留学の前後で何が変わりましたか? もし、周りの人への影響があれば教えてください。
仕事に対する「改善への積極性」が戻ってきました。これまでは今の業務が整っていることに安心してしまい、プラスアルファの工夫を忘れていた部分がありましたが、留学先で学んだ新しいツールや管理手法を本業にも積極的に取り入れ、より効率的に進める工夫を始めています。また、状況が変化することに対する「免疫力」がついたことも大きな変化です。留学先ではアウトプットの目標や予定が刻々と変わることが多々ありました。
本業ではこれまで「一度決まったことは変わらない」という前提で動いていましたが、今は「万が一変わっても、ここさえ抑えておけば大丈夫」という柔軟な構え方ができるようになりました。まだ周りからの明確なフィードバックはありませんが、自分自身のメモの取り方や、変化を先回りして意識する動き方は確実に進化していると感じています。この小さな変化を積み重ねて、いずれは周囲からも「動きが変わったね」と気づいてもらえるような成果に繋げていきたいです。

──同時期に複業留学に取組んでいた同期との関わりや互いの活動・レポートから学びや気づきはありましたか?
同期のメンバーとの交流やレポートは、大きな支えになりました。特に印象的だったのは、皆さんが自分の「モヤモヤ」や「失敗談」といったネガティブな情報も率直に共有してくれたことです。「自分だけが悩んでいるのではない」と安心できましたし、同じような壁にぶつかりながらも、それぞれが工夫して乗り越えようとしている姿に勇気づけられました。
レポートを通じて、業界も職種も違う同期がどのように留学先で価値を発揮しているのかを知ることができたのも、良い刺激になりました。先週は「曇りマーク」のアイコンでレポートを書いていた人が、今週は「晴れマーク」に変わっているのを見ると、「自分も頑張ろう」とモチベーションが湧いてきました。社内ではなかなか話す機会がない部署のメンバーと、複業留学という共通の挑戦を通じて、価値観の深い部分で繋がれたことは、非常に貴重な経験だったと感じています。

──第三者からの評価を受けて、どう感じましたか?
留学先の方から、予想以上に高い評価や褒め言葉をいただけたことは素直に嬉しかったです。一方で、「もっと積極的に自分の意見を言ってもいいんだ」という気づきを得られたことも収穫でした。プロジェクトが進む中で、状況がまだ整理できていない段階で意見を言うのは申し訳ないという遠慮が自分の中にありましたが、留学先からは「間違っていてもいいから、前のめりに提案してほしい」というフィードバックをいただきました。
これは自分でも薄々感じていた課題でしたが、社外という第三者の視点から明確に指摘されたことで、改めて重要性に気づかされました。本業の上司とはまた異なる観点でのアドバイスは、自分の現在の立ち振る舞いを客観的に見つめ直す良い機会になりました。整理を待つのではなく、自らガツガツと飛び込んでいく姿勢。これを今後の自分の課題として、本業の現場でも意識的に取り組んでいきたいと考えています。

──複業留学での経験を今後どのように活かしていきたいですか?
留学先で得た「臨機応変に動く力」を本業でも発揮していきたいです。前提条件が急に変わるような場面でも、慌てることなく「絶対に抑えるべき軸」を見極め、柔軟に立ち回る姿勢を大切にします。また、今回の活動を通じて、若手や学生の視点を直接肌で感じることができました。世代や立場の違いによって、将来への不安や組織への期待がこれほどまでに異なるのだという実体験は、非常に有益でした。
今後は、そうした異なる視点を集約し、社内の環境改善や制度設計に活かせるような働きかけができればと考えています。一つの会社の中にいるだけでは見えてこなかった「他社の常識」や「若い世代の本音」を、自社の組織活性化に繋げていく。そんな、社内外の架け橋となるような役割を担っていきたいです。今回の留学で得た視野の広がりを、今の会社での新しいミッションへの挑戦に変えていくことが私の目標です。

──ほかのメンバーに複業留学をおすすめするとしたら、どんな言葉をかけますか?
自分の当たり前を壊してくれる刺激的な体験ですよ」と伝えたいです。長く同じ組織にいると、仕事の進め方や使うツール、考え方までが凝り固まってしまいがちです。しかし、留学という形で外の世界に飛び込めば、自分が当たり前だと思っていたことが通用しなかったり、逆に当たり前だと思っていたスキルが他社で非常に感謝されたりすることに気づかされます。
「受入先に放置されたらどうしよう」と不安に思う必要はありません。相手の方はしっかりと気にかけてくれますし、自分から積極的に関わろうとすれば必ず応えてくれます。本業との両立は確かに大変な部分もありますが、それを差し引いても、違う文化の中で自分を試すことで得られる自信や刺激は、何物にも代えがたい財産になります。キャリアに迷っている人や、今の環境に停滞感を感じている人にこそ、ぜひこのチャンスを掴んでほしいです。

【複業留学とは?】
ベンチャー企業の課題解決を通じた越境学習の実施により、「行動変容を促す研修プログラム」です。
3~6か月間×週1日の実践で、通常業務と並行して実施が可能です。
詳しくはこちら:https://teamlancer.jp/lp/fukugyo_ryugaku


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