エンファクトリーが提供する越境型研修サービス「複業留学」は、大手企業の従業員がベンチャー企業で実務を行う「越境研修」です。今回は実際に研修に取り組んでいただいた株式会社オリエントコーポレーション 竹中様に、複業留学についてインタビューいたしました。
株式会社とぶひ
https://www.tobuhi.co.jp/
──本業での仕事内容を教えてください。
現在は、オペレーション企画部のデータ戦略チームに所属しています。主な業務は、全国にあるオフィスやセンターで行われている、お客様からの申し込み処理といった事務作業の効率化と、生産性を向上させるための企画立案です。具体的には、データを用いて事務処理を効率化する施策の土台や基盤を作ったり、現場の施策をさらに良くするためにどのようなアプローチが必要か、情報を収集して分析したりしています。
また、これらの業務に加えて、営業店が主体となって進めている効率化に向けた活動を全社的に取りまとめる、事務局としての役割も並行して担っています。
──複業留学に手を挙げた理由を教えてください。
現在の部署に配属されてから約4年半が経過し、その間、担当する業務内容に大きな変化がありませんでした。そのため、何か新しいことに挑戦してみたいという気持ちが徐々に強くなってきたことがきっかけです。
また、長年同じ業務に携わっていると、今ある業務をさらに良くしていくためのアイデアがなかなか浮かばなくなってくることに危機感を覚えていました。これから先、担当業務をより発展させていくためには、自社の中だけにとどまらず、新しい情報や知識、そして異なる視点からの考え方を意図的に身につけなければならないと強く感じたのです。自分自身の中に新しい思考の枠組みを取り入れ、成長するきっかけを掴みたいという思いから、今回の複業留学に思い切って手を挙げました。
──複業留学先での活動内容を教えてください。また、どんなスキル、能力、ノウハウが活かせたと思いますか?
留学先は伝統工芸品業界の企業で、主なミッションは新サービスや新事業の企画立案でした。3ヶ月という限られた期間だったため、最初の1ヶ月間は業界を取り巻く環境や、現在抱えている課題について徹底的に調査を行いました。その後、調査を通じて得られた気づきや考察をもとに、「どのような新サービスや新事業が展開できるのか」を具体化し、最終的なご提案として考えをまとめるという、企画に特化した業務に取り組ませていただきました。
この活動の中で活かせたのは、本業のデータ分析業務で培ってきた「調査のスキル」です。私自身、ゼロから企画を立ち上げた経験はほとんどありませんでしたが、まずはしっかりと調査を行って確固たる土台を作り、そこから論理的に企画へと結びつけていくというアプローチを意識したことで、これまでの経験をしっかりと発揮できたと感じています。
──複業留学で困ったことは何ですか? またどのように乗り越えましたか?
最も苦労したのは、何もないゼロの状態から新しい企画を作り上げることです。本業では既存の業務を改善することが中心で、一から新しいものを生み出す「企画」の経験がほとんどありませんでした。「自分ならどんなことができるだろう」と考え、それを具体的な形にしていく作業は想像以上に難しく、活動の中盤ではアイデアが全く思い浮かばず、ずっとパソコンの画面とにらめっこをしているような苦しい時期もありました。
この壁を乗り越えるために、改めて「最初に調査した情報」を徹底的に基盤にしようと決めました。最初の1ヶ月半で調べた内容を何度も見直し、さらにAIを活用して情報を客観的に整理し直しました。そこから自分が新しく感じたことや気づきを一つひとつ書き出し、「知識を丁寧に積み上げていく」ことを強く意識して取り組みました。この地道な作業の繰り返しが、最終的なゴールとなる企画案の完成へと繋がったのだと思います。
──留学先で一番驚いたこと、違いを感じたことは何ですか?
一番驚いたのは、お客様との「距離の近さ」と、そこから生まれる関係性の構築の仕方です。本業では、社内のメンバーがやり取りの相手であり、直接エンドユーザーであるお客様と接する機会はほぼありませんでした。しかし留学先では、実際に店舗を訪問させていただく機会があり、現場でどのようにお客様とコミュニケーションを取り、商品を販売しているのかを間近で見ることができました。
特に印象的だったのは、その場ですぐに商品を売り込もうとするのではなく、「今は買わなくてもいいので、また次に来た時に本当に欲しいと感じたら買ってください」というスタンスで接客されていたことです。目先の利益を追うのではなく、長く付き合っていけるお客様との深い関係性を作り上げていくという方針は、私にとって非常に新鮮な驚きであり、ビジネスにおける新しい視点として深く感銘を受けました。
──複業留学の前後で何が変わりましたか? もし、周りの人への影響があれば教えてください。
一番の変化は、日々の業務に対する視点と姿勢が大きく変わったことです。これまでは、長く担当している業務ということもあり、日々のタスクを間違いなくこなし、現状を維持することだけで手一杯になっていました。しかし留学を経て、社外の全く異なる考え方やアプローチに触れたことで、「今の業務でも、もっと新しいやり方や企画ができるのではないか」と前向きに捉えられるようになりました。業務をただこなすのではなく、さらに発展させるためにはどうすればよいかを、常に自問自答できるようになりました。
また、こうした意識の変化に伴い、職場でも「この業務をもっとこう改善したい」と自分の意見を積極的に発信するように変わりました。すると、周囲のメンバーも「それなら一度やってみようか」と前向きに後押ししてくれるようになり、私自身の変化がきっかけとなって、チーム全体にも少しずつ挑戦を歓迎するような良い影響が広がってきていると感じています。
──同時期に複業留学に取組んでいた同期との関わりや互いの活動・レポートから学びや気づきはありましたか?
同期の皆さんが毎週提出される活動レポートを読むことは、私にとってとても楽しみな時間でした。それぞれが全く異なる業界やミッションに挑戦している中で、「今どんな課題に直面し、次にどう行動すべきか」を真剣に考え、試行錯誤している様子が文面から痛いほど伝わってきました。
そうした皆さんの前向きな姿勢に触れることで、「私も負けていられないな」と強く刺激を受けましたし、他の方のレポートから「こういう視点やアプローチの仕方もあるのか」と気づかされることも多くありました。まるで同期の皆さんから直接活動のアドバイスをいただいているような感覚で、自分が壁にぶつかった時にもそれをヒントにして乗り越えることができました。離れた場所で活動していても、同期の存在は非常に力強く、最後までやり抜くための大きな精神的サポートになっていました。
──第三者からの評価を受けて、どう感じましたか?
評価結果をいただいた時は、率直にとても驚き、そして嬉しかったです。自分自身では、「初めての企画業務でなかなか思うように進められなかった」と厳しめに自己評価をしていたのですが、留学先からは予想以上に高い評価と温かい言葉をいただくことができ、大きな自信に繋がりました。
また、評価のフィードバックの場では、第三者の客観的な視点から「私のどういう部分が強みとして活きているのか」、そして「今後さらに成長するためには何が足りないのか」を非常に的確に言語化してアドバイスをいただきました。社外のプロフェッショナルな方から、自分の現在地を率直に評価していただけたことは、これからのキャリアを歩んでいく上で非常に価値のある経験となりました。いただいた言葉をしっかりと受け止め、今後の自己研鑽に活かしていきたいと強く思っています。
──複業留学での経験を今後どのように活かしていきたいですか?
現在担当している業務はもちろん、新しく任されるようになったミッションに対しても、「現状がどうなっていて、これからどう良くしていくべきか」を常に考え続ける姿勢を貫きたいです。これはまさに、今回の留学先でゼロから企画を作り上げるプロセスを通じて鍛えられた「発想力」や「思考の粘り強さ」がそのまま活かせる部分だと考えています。
これまでは現状維持で満足してしまっていた部分がありましたが、今後は「今行っている業務の目的は何か」「さらに良くするためにはどんなアプローチが可能か」という視点を持ち、自分から積極的にアイデアを出していきたいです。社外で得た、物事を俯瞰して新しい価値を生み出そうとする姿勢を日々の業務に落とし込み、チームや組織全体の業務改善と発展に力強く貢献していきたいと決意しています。
──ほかのメンバーに複業留学をおすすめするとしたら、どんな言葉をかけますか?
「少しでも興味があるなら、まずは思い切って挑戦してみてほしい」と声をかけます。未知の環境に飛び込むことへの不安はあるかもしれませんが、一歩踏み出してみることで、これまでの自分にはなかった新しい視点や確かな自信を必ず得ることができます。
また、応募する際には「自分が本当に興味を持てる分野や企業を選ぶこと」を強くおすすめしたいです。私自身も、もともと関心があった伝統工芸の世界に挑戦できたからこそ、壁にぶつかっても諦めずに最後まで高いモチベーションを保つことができましたし、大きなやりがいを感じることができました。せっかく会社の外で学べる貴重な機会ですので、自分の「やってみたい」という純粋な興味や直感を大切にして、思い切り飛び込んでみてほしいと背中を押したいです。
【複業留学とは?】
ベンチャー企業の課題解決を通じた越境学習の実施により、「行動変容を促す研修プログラム」です。
3~6か月間×週1日の実践で、通常業務と並行して実施が可能です。
詳しくはこちら:https://teamlancer.jp/lp/fukugyo_ryugaku
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