エンファクトリーが提供する越境型研修サービス「複業留学」は、大手企業の従業員がベンチャー企業で実務を行う「越境研修」です。今回は実際に研修に取り組んでいただいた株式会社オリエントコーポレーション 澤田様に、複業留学についてインタビューいたしました。
Kumano Berry
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──本業での仕事内容を教えてください。
現在は、クレジットの審査を行う部署に所属し、お取引先様からの様々なお問い合わせを直接お受けする受電業務を主に担当しています。現場の最前線でスピーディーかつ正確な対応を求められる仕事です。
また、こうした現場での電話対応業務と並行して、チームリーダーとしての役割も担っています。チーム全体が円滑に業務を遂行できるよう、人員配置の調整や人材育成、業務の標準化を図るためのマニュアル作成等を行っております。
──複業留学に手を挙げた理由を教えてください。
これまでチームリーダーとして業務にあたる中で、自分自身を肯定することができず、日々自信が持てずに悩んでばかりいる時期がありました。リーダーとして自分の行動や言動がチームのメンバーにどのような影響を与えてしまうのか、そして決められた目標に向けてチームを牽引していくためには、自分はどうあるべきなのかが分からなくなっていたのです。
以前から複業留学という制度があることは知っており、ずっと興味は持っていたのですが、なかなか一歩を踏み出すことができずにいました。しかし、今の状況をただ「仕方ない」と諦めるのではなく、前を向いて取り組む姿勢を身につけたいと強く思うようになりました。このまま立ち止まるのではなく、社外での新しい挑戦を通じて自分自身を変えるきっかけを掴みたいという想いから、思い切って参加を決意しました。
──複業留学先での活動内容を教えてください。また、どんなスキル、能力、ノウハウが活かせたと思いますか?
主に二つのミッションに取り組みました。一つ目は、ECサイトの受注マニュアルの作成です。留学先では多数のECサイトで自社商品を販売しており、受注から発送、請求に至るまでの一連の業務フローについて、点在していたマニュアルの一元管理と人員減少に伴う作業効率化を目的として作成しました。関連箇所にリンクを貼るなどして「マニュアルを開けば全て解決する」、かつ「新入社員でもすぐに分かる」内容に仕上げることを意識しました。
二つ目は、備品などの収納マップの作成です。キャビネットや倉庫のどこに何が保管されているかを一目で把握できるよう、視覚的に整理したマップを作りました。遠方だったため、訪問時に写真を撮影してノートに配置をメモし、後日分からない部分はオンラインで現地のスタッフに確認しながら進めるという工夫も行いました。マップ作成は初めてでしたが、マニュアル作成については本業でも日常的に行っていたため、進め方のイメージを持ちやすく、これまでのノウハウを存分に活かすことができたと感じています。
──複業留学で困ったことは何ですか? またどのように乗り越えましたか?
困ったことは大きく二つありました。一つ目は、開始当初、十分なコミュニケーションが取れなかったことです。遠方のためオンラインでの活動でしたが、開始当初はチャットでの一方的な業務依頼のみで、こちらからの連絡にも返答がなく、一時は受け入れ態勢に強い不安を感じて悩みました。しかし、複業留学というこの機会を絶対に無駄にしたくないという想いから、自ら主体的に動くことを決意しました。先方の出勤者が多い日を見計らい、留学先の都合の良い時間での打ち合わせを提案しました。本業の上司にも事前に状況を説明して承諾を得ておき、運営側にも相談しながらサポートをいただいたことや訪問し対面の機会もあったことで、コミュニケーション状況は大きく改善されました。
二つ目は、質問に対する回答期限が守られなかったことです。マニュアル作成で生じた不明点をメールで質問しても、なかなか見てもらえない状況が続きました。そこで、先方の業務負荷を考慮し、「はい・いいえ」で直感的に答えられる簡潔な質問形式に変更しました。それでもメールを見てもらうのは難しかったため、断片的に送られてくる資料を自力で読み解きつつ、週一回のオンライン打ち合わせで必要な回答を全て得られるよう、徹底的に事前準備を行ってから臨むように工夫して乗り越えました。
実は留学先もオンラインでのコミュニケーションに慣れていないメンバーが多かったことや普段は店舗で業務を行っているため、メールを見る習慣のない方も多いことを徐々に知り、会社によって働き方や文化が違うということを実感することが出来ました。
──留学先で一番驚いたこと、違いを感じたことは何ですか?
スタッフの皆様が、大きな目標に向けて主体的に取り組む姿勢に一番驚き、大きな刺激を受けました。自社は大企業であるため、トップの執行方針が各支店やチームごとの目標へと細分化されるため、どうしても目の前の数字や自分たちの課の目標達成ばかりに意識が向きがちになっていました。
しかし留学先では、「子供たちが未来を思い描ける地域の創造」といった、社会貢献に直結する非常に明確で大きなビジョンが掲げられていました。そして驚くべきことに、スタッフの一人ひとりがその大きな最終目標をしっかりと理解し、日々の業務の中で常に意識して行動していたのです。自ら考えた新しい取り組みを全員に共有して議論したり、必要だと判断した業務を誰かの指示を待たずに自発的に進めていく姿は本当に印象的でした。本業では目標を同じ温度感で浸透させることの難しさを感じていましたが、目指すべき明確な大目標を全員が共有しているからこそ、こうした自発的な行動や圧倒的な当事者意識が生まれるのだと、現地を訪問した際に肌で感じて深く納得しました。
──複業留学の前後で何が変わりましたか? もし、周りの人への影響があれば教えてください。
一番大きく変わったのは、非常に前向きな気持ちを持てるようになったことです。留学前は自信が持てず、社外の環境で自分が本当に役に立てるのかが分からずなかなか応募に踏み出せない時期が長く続いていました。しかし、実際に留学先で相手の要望を丁寧に汲み取ったマニュアルを完成させ、それを高く評価していただけたことで、少しずつ確かな自信を持てるようになっていきました。
また、留学先の代表の方がおっしゃっていた「人生はなると思ったようになる」「思いついたら尻込みせずまずやってみる」という言葉が胸に強く響いています。自分が理想とする姿や実現したい状態を具体的に思い描き、失敗を恐れて尻込みすることなく、まずは行動してみることの大切さを深く学びました。友人にも「私は前向きに変わったよ」と自分から口に出して伝えています。今後は、これまでの後ろ向きだった自分から一歩を踏み出し、明確な目標を描きながら、本業のチームや周囲のメンバーにも前向きな良い影響を与えられる存在になっていきたいと強く思っています。
──同時期に複業留学に取組んでいた同期との関わりや互いの活動・レポートから学びや気づきはありましたか?
同期の皆さんとの関わりは、非常に大きな支えとなりました。活動中は毎週、皆さんが提出するレポートを欠かさずに読み込み、お互いにコメントを入力し合っていました。また、中間報告の場ではお互いの悩みを打ち明けたり、丁寧に話を聞いていただいたりして活発な情報交換を行うことができました。離れた場所でそれぞれが壁にぶつかりながらも頑張っている姿を知ることで、常に切磋琢磨しながらモチベーションを高く保つことができたと感じています。
また、同期の方々が取り組んでいる業務は、私自身が全く経験したことのない分野やミッションばかりでした。世の中にはこれほど多種多様な仕事や課題が存在するのだと視野が広がりました。自分とは異なる業界や職種であっても、レポートを通じて相手の立場に立って状況を読み解くことで、自分が実際に経験しなくても、間接的に多くの新たな学びやビジネスの気づきを得ることができたのは、このプログラムならではの大きな収穫だったと思います。
──第三者からの評価を受けて、どう感じましたか?
留学先から「期待以上のマニュアルでした」という非常に高い評価をいただくことができ、正直なところホッと胸をなでおろすとともに、心の底から嬉しく思いました。活動期間中は、とにかく相手の力になりたいという一心で取り組んでいました。そのため、相手が本当に求めている要望をヒアリングで丁寧に引き出し、今後も長く継続して活用していただけるよう、必要な情報を徹底的に網羅した内容に仕上げることに注力しました。
その結果、「新人でも使いやすく、とても分かりやすい」という評価をいただき、自分が意図した通りの価値をしっかりと提供できたのだと実感できました。本業でもマニュアル作成は行っていますが、会社の看板を外した社外の環境で、しかも他社の業務の根幹に関わる重要なツールを任せていただいたことは、私にとって非常に大きな学びとなりました。自分のスキルが外の世界でどこまで通用するのか不安でいっぱいでしたが、最終的にご満足いただけたことで、「勇気を出して挑戦して本当に良かった」と強く感じています。
──複業留学での経験を今後どのように活かしていきたいですか?
今後の実務においては、マニュアル等を作成する際、決して自分本位にならず、常に「それを読む相手の立場」に立つことを徹底していきたいです。前提知識のない人が読んでも迷わないよう、誰にでも分かりやすい言葉遣いと構成を意識した資料作りを本業の組織にも還元していきます。
また、今回の経験を通じて学んだ「仕事に対する根本的な考え方」と「前向きな姿勢」を、これからのキャリアの軸にしていきたいと考えています。自分とは異なる意見であっても、まずは相手を否定せずに受け入れてしっかりと話を聞く受容の姿勢。そして、自分たちが目指すべき目標をより具体的に思い描き、その実現に向けて自ら進んで主体的に行動を起こしていく姿勢。これら社外で得た貴重な気づきを存分に活かし、チームのリーダーとして常に前向きなエネルギーを発信しながら、周囲のメンバーを巻き込んで目標達成へと力強く進んでいきたいと思います。
──ほかのメンバーに複業留学をおすすめするとしたら、どんな言葉をかけますか?
「今の自分を少しでも変えたい、自分自身をアップデートしたいと悩んでいるなら、ぜひ一歩を踏み出して手を挙げてみてください」と声を大にして伝えたいです。今の会社を辞めることなく、働きながら全く別の会社の環境や、異なる価値観・考え方に深く触れられる機会というのは、社会人生活において本当に貴重で滅多にないことです。
もちろん、未知の環境に飛び込むことへの不安や、本業との両立への懸念はあると思います。私自身も最初は自信がありませんでした。しかし、この環境を「自分が変わるためのチャンス」と捉え、自ら主体的に行動して活用しようと努力すれば、それは必ず自分自身の確かな成長やプラスの力になって返ってきます。迷っている時間がもったいないくらい素晴らしい経験ができるので、どうか失敗を恐れず、自分の可能性を信じて臆せずに手を挙げてほしいと強く背中を押したいです。
【複業留学とは?】
ベンチャー企業の課題解決を通じた越境学習の実施により、「行動変容を促す研修プログラム」です。
3~6か月間×週1日の実践で、通常業務と並行して実施が可能です。
詳しくはこちら:https://teamlancer.jp/lp/fukugyo_ryugaku
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