エンファクトリーが提供する越境型研修サービス「複業留学」は、大手企業の従業員がベンチャー企業で実務を行う「越境研修」です。
株式会社シンカゼ 代表取締役 三牧航 様に複業留学で取り組んでいただいた内容についてインタビューいたしました。
受入企業:株式会社シンカゼ
https://shinkaze.jp/
──まず、企業の概要について教えていただけますか?
当社は人材支援を行っている会社です。
大きく二つの事業に分かれておりまして、一つは地方創生事業です。これは地域の自治体や関係機関と連携し、地域特化型の人材支援を行うものです。
もう一つは、採用に特化した事業で、地域を問わず企業の採用支援を行っています。
──複業留学の受け入れを決めた理由を教えてください。
複業留学を活用し始めたのは約一年ほど前のことです。当時、当社も設立から一年目の立ち上げ期。中でも地方創生事業は、投資事業です。社員を雇用して新たな挑戦をすることには慎重さが必要で、どのようにリスクを抑えつつ挑戦できるかを模索していました。その中で、越境学習に興味を持ち、受入を実施することにしました。
──複業留学期間中、留学生はどのような稼働をされていましたか?
当社は地方に特化した副業人材の活用を推進するマッチングサイトOtanomiを運営しており、地方の労働力を増やすためのさまざまな取り組みを行っています。
この事業を強化し、地域活性化に繋げるべく、当サービスの推進に対して留学生の皆さんにご支援いただいていました。
──実際に受け入れてみて、いかがでしたか?
受入をきっかけに、 今までになかった人や企業との繋がりをいただき良かったなと感じています。
当社は受け入れのスタンスとして、何か成果を出してもらう、というより「新たな出会い」に重きを置くようにしています。 自分たちの分野の専門ではない方が、短期間で成果を上げるということは非常に難しいかと思いますが、きっかけを作っていただくという点では、様々な出会いや学気づきの機会をいただき、感謝しています。
受入人材の中には、終了後1年以上たっても継続的に連絡を取り合っている方もいて、中長期的な関係性の構築にも繋がっています。
──苦労した点について教えてください。
留学生が能動的に活動できるように配慮していますが、その意志が弱い方の場合、目標に対する進捗が大きく遅れることもあります。研修という性質上、あまり強制することは避けていますが、そのために進行がうまくいかないこともあるのが難しいところです。
時には「もう少し踏み込んで欲しい」と思うこともありますが、その気持ちを伝えないようにしています。その理由としては、当社も同じスキルシェア領域の事業を進める中で、しっかりとした成果を期待するのであれば業務委託で副業人材に報酬を支払って雇用した方が良いと思っているからです。
──工夫した点について教えてください。
こちらの期待と留学生の皆さんが持っている期待をどうマッチさせるかを意識して進めていました。
留学生の皆さんは研修の一環として参加されているため、
単に「これをやってください」という依頼だけではなく、せっかく関わっていただく三ヶ月の間にどんなインプットや学びを得られるかを考えています。
もちろん、成果に繋げて欲しいという期待はありますが、留学生側も何かしらの気づきやキャリア形成につながる学びを期待していると思います。そのため、留学生の方に学んでいただけるものが何か、提供する内容のバランスを毎回考えながら進めていました。
──留学生の変化について気づいたことを教えてください。
スキルの変化よりは、価値観の変化や気づきが越境学習の大きなポイントだと思います。
私たちは地域に特化した人材支援事業を行っている中で、地域で困っていることや実態について、ニュースでは伝わらない部分が多いと感じており、実際に現場を体験することで、「本当はこういうことに困っていたんですね」「こういうことで解決に繋げられるんですね」といった気づきを得た方が多いです。
──どのような人に来てほしいとお考えですか?
スキルよりも、意欲やチャレンジ精神を重視しています。
特に、大企業で長く働いている方々は、自分の市場価値に対する不安を感じることが多いのではないかと思いますが、実際には留学先で活躍できるポイントがたくさんあると思います。
重要なのは、危機感を持ってチャレンジしたいという意志です。自分の経験に関係なく、「やってみたい」という気持ちを持っている方であれば、きっと活躍できると思います。
──受入れを検討している企業へのメッセージをお願いします。
ぜひ、まず受け入れてみることをお勧めいたします。
ただし、誰が受け入れるのかという点が非常に重要だと考えています。どのような学びや気づきを与えられるかが大切です。「この業務をやってください」という指示だけではなく、何かを提供できることもセットで考えると、より良い取り組みになると思います。
──送出し企業へのメッセージをお願いします。
留学生本人の意思が非常に重要だと考えています。
送り出し企業が複業留学という研修を社内でアピールいただくことも大切ですが、学びを持ち帰る意識の高い能動的な留学生を受け入れることを、受入企業は求めていると思います。
複業留学は、人事担当者が関与することで、報告やフィードバックが求められる仕組みになっており、留学生もより一層責任感を持って取り組むことができる点が非常に心強いと思います。複業留学期間中は、責任感を持ちながらも、本人の意欲がどれだけ高く保たれるかが大切です。
そのために我々受入企業側も意欲を高められる工夫をすると同時に、留学生が高いモチベーションを維持しながら三ヶ月間を過ごせるよう、社内でのワクワク感や期待感を高める工夫をしていただければ嬉しいです。
【複業留学とは?】
ベンチャー企業の課題解決を通じた越境学習の実施により、「行動変容を促す研修プログラム」です。
3~6か月間×週1日の実践で、通常業務と並行して実施が可能です。
詳しくはこちら:https://teamlancer.jp/lp/fukugyo_ryugaku
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