エンファクトリーが提供する越境型研修サービス「複業留学」は、大手企業の従業員がベンチャー企業で実務を行う「越境研修」です。
今回は実際に研修に取り組んでいただいた株式会社三五 藁谷様に、複業留学についてインタビューいたしました。
株式会社ノバルス
https://novars.jp/
──本業での仕事内容を教えてください。
現在は自動車排気管の新製品開発に携わっており、排気管のガス流れ解析を担当しています。
所属しているチームは8名ほどの構成ですが、その中で解析担当は私一人という体制です。日々、シミュレーションやデータを用いて、製品が最適な性能を発揮できるかどうかの検証を行っており、数字や理論に基づいた判断が求められる仕事をしています。一人で担当していることもあり、自分の裁量で進められる部分も多いですが、その分、責任も大きなポジションだと感じています。
──複業留学の目的・目標を教えてください。
将来のリーダー候補として部門長から推薦を受けたことを機に、「組織を牽引するために必要な俯瞰的視野の獲得」を目標に据えました。 推薦された際の期待値としては、他社との交流を深めることはもちろん、物事を俯瞰的に捉える「問題解決の手法」を学んできてほしいと言われました。一つの会社に長くいると、どうしても視野が固定されがちですので、外の世界に出て揉まれることで、視座を高め、自身のキャリアアップに繋げてほしいという会社の意図があったと理解しています。
──複業留学先での活動内容を教えてください。また、どんなスキル、能力、ノウハウが活かせたと思いますか?
留学先では、見守り電池を活用した「警備会社向け見守りサービス」の事業検討というミッションに取り組みました。具体的には、競合他社のリサーチや市場調査を行い、事業としての実現可能性を探る業務です。 この活動の中で活かせたのは、本業でも行っている「事実に基づいて良し悪しを判断する」という分析的なアプローチです。解析業務では膨大なデータから傾向を掴み、判断を下すことが日常ですので、リサーチにおいても「事実」と「主観」を切り分け、情報を整理して提示するという点では、これまでの経験が活きたと感じています。ただ、今回は未知の領域だったこともあり、情報をどうビジネスの提案に結びつけるかという点では苦労もしました。
──複業留学で困ったことは何ですか? またどのように乗り越えましたか?
一番困ったことは、やはり本業との両立、特に「時間の管理」と「コミュニケーション」の難しさです。 本業が繁忙期と重なっていたこともあり、物理的な時間の確保が大変でした。また、リモートでのやり取りも多く、相手の背景を深く知らない状態でのスタートだったため、自分の考えを具体的に言語化して伝えることに壁を感じました。 これを乗り越えるために、コミュニケーションの頻度と質を意識的に変えました。「今こういう状態で、次はこうします」という進捗共有をこまめに行うようにし、一人で抱え込まずに周囲を巻き込むことを心がけました。自分だけで解決しようとせず、留学先と 合意形成を図りながら進めるというスタンスに切り替えたことで、なんとか最後まで走り切ることができたと感じています。
──留学先で一番驚いたこと、違いを感じたことは何ですか?
意思決定のスピード感の違いには本当に驚かされました。 留学先はスタートアップ企業ということもあり、代表とメンバーの距離が非常に近く、コミュニケーションの中で「これで行こう」と決まれば即座に動き出す速さがありました。私の会社では、部長決裁に加えて役員や社長の承認を得るなど多くのステップと時間を要します。 また、業界の常識が変わるサイクルも早く、走りながら修正していく柔軟性も印象的でした。組織の規模や構造が違うとはいえ、このスピード感と決断の速さは、大手企業に身を置く自分にとって非常に新鮮で、大きな刺激を受けました。
──複業留学の前後で何が変わりましたか? もし、周りの人への影響があれば教えてください。
以前は、仕事上の課題に対して自問自答し、自分と上司の「1対1」の関係性の中で解決しようとする傾向がありました。しかし、留学を経て、より多くの人を巻き込んでチームで動く重要性に気づき、行動が変わりました。 自分の考えだけではどうしても偏りや不足が生じます。そこで、意識的に間にメンバーを入れたり、他者と話す機会を増やしたりするようになりました。「自分一人でなんとかする」のではなく、「誰かと繋がって解決策を広げる」というスタンスに変化したことは大きな成長です。 周りへの影響としては、私自身が積極的にコミュニケーションを取るようになったことで、業務における合意形成がスムーズになり、組織として動きやすい雰囲気が少しずつ作れているのではないかと感じています。
──第三者からの評価を受けて、どう感じましたか?
社外の方から評価を受けること自体が初めての経験でしたが、「記憶に残る評価」をいただけたと感謝しています。 特に、「事実と主観をしっかり切り分けること」「論理的な判断における飛躍をなくすこと」など、自分の弱点を的確に言語化して指摘していただきました。社内では、コンプライアンスを気にしてなのかオブラートに包んだ表現をされることが多く、具体的な改善点が見えにくいことがありましたが、今回はストレートかつ建設的なフィードバックをいただけたことで、自分の課題が明確になりました。 自分の現状を客観視できたことは、今後のキャリアを考える上で非常に大きな収穫だったと感じています。
──複業留学での経験を今後どのように活かしていきたいですか?
今回学んだ「俯瞰的に物事を考える力」と「事実に基づいた論理的思考」を、自社の業務改善に活かしていきたいと考えています。 また、コミュニケーションの量と質を向上させることにも注力したいです。社外はもちろんですが、実は社内でもまだまだコミュニケーションが不足していると感じる場面があります。留学先で学んだ「言語化」や「見える化」のスキルを活用し、周囲との連携を深めていきたいです。 技術者としての専門性を深めるだけでなく、組織としての課題解決や、チームでの成果最大化に向けて、今回の経験で得た視座を取り入れていきたいと思います。
──ほかのメンバーに複業留学をおすすめするとしたら、どんな言葉をかけますか?
「自分のスキルや現状を『見える化・言語化』できる絶好の機会だよ」と伝えたいです。 長く同じ組織にいると、社内特有の力学や暗黙の了解の中で仕事が進んでしまい、自分の本当の実力や市場価値が見えにくくなってしまいます。しかし、外の世界に出て他者と協働することで、自分にできていること、できていないことが驚くほど明確になります。 自分の強みと弱みを客観的に知ることは、今後のキャリアを考える上で非常に重要です。社内の評価だけでは気づけない自分自身の現在地を知ることができるので、迷っているならぜひ挑戦してみてほしいと思います。
【複業留学とは?】
ベンチャー企業の課題解決を通じた越境学習の実施により、「行動変容を促す研修プログラム」です。
3~6か月間×週1日の実践で、通常業務と並行して実施が可能です。
詳しくはこちら:https://teamlancer.jp/lp/fukugyo_ryugaku
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