エンファクトリーが提供する越境型研修サービス「複業留学」は、大手企業の従業員がベンチャー企業で実務を行う「越境研修」です。今回は実際に研修に取り組んでいただいた大鵬薬品工業株式会社 菅江様に、複業留学についてインタビューいたしました。
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──参加が決まった際の率直なお気持ちを教えてください。
一番大きかったのは、やはり「不安」でした。事前の説明で「失敗できる環境だ」と言っていただいてはいたものの、やはり越境留学する以上、何かしらの成果を出さなければいけないというプレッシャーがありました。新しいことに取り組むことに対してはワクワクする気持ちはありましたが、全く知らない環境で自分がどのような結果を残せるのかが見えず、不安の方が勝っていました。会社の外という見知らぬ場所で自分の実力が通用するのかという懸念があり、期待と不安が入り混じりつつも、不安に傾いた状態でスタートラインに立ったのを覚えています。
──参加するにあたり、複業留学にどんなことを期待されていましたか?また、それらは得られましたか?
新卒で入社して以来、ずっと同じ会社に勤めているため、「自分の考えが偏っていたり、凝り固まっているのではないか」という漠然とした危機感がありました。そのため、社内で培った経験や勘が全く通用しない環境で仕事をした時にどうなるのかを試し、自社の常識や枠にとらわれない広い視野を持ちたいと期待していました。実際に複業留学に行ってみるとこれまでとは全く環境が異なり、新鮮な毎日を過ごすことができ、期待以上の経験をすることができました。
また、留学先のチームの雰囲気がとても素晴らしく、「本業に戻ったらこんな素敵なチームを作りたい」という具体的な目標ができたことも大きな収穫でした。
──複業留学先での活動内容を教えてください。また、どんなスキル、能力、ノウハウが活かせたと思いますか?
留学先では、アスリートのキャリア支援事業に携わりました。当時10名ほどだった支援アスリートを、翌年末までに200人に増やすという大きな目標に向けた事業構築がミッションでした。具体的には、アスリートが活躍できる場を広げるため、世の中の企業がどのような人材を求めているのかをインタビューで調査し、今後の支援活動の提案に繋げる業務を行いました。活かせた能力としては、チャットのやり取りやミーティングでの発言から、代表やメンバーの「熱い想い」や課題感を汲み取り、それに合わせて自分の提案や方向性を柔軟に調整していく力だったと思います。熱意ある組織だからこそ、単なる情報の羅列ではなく、想いに寄り添う姿勢が役立ちました。
──留学先で一番驚いたこと、違いを感じたことは何ですか?
圧倒的なスピード感とフットワークの軽さに一番驚きました。週ごとのミーティングで状況がどんどん変わり、話しながらその場で決定し、裏ではすでに連絡を取り合って動き出しているという状態でした。留学した初日に、「大企業という象が一歩歩く間に、ベンチャーという蟻は何千歩も進まないと置いていかれてしまう」と言われたのですが、まさにその言葉を体感する日々でした。私が見えていたのは担当事業の一部だけでしたが、背景ではさらに多くのことが同時進行しており、完璧な計画を立ててから動くのではなく、とにかく動きながら考えるというスピード感には、大きなカルチャーショックを受けました。
──複業留学で困ったことは何ですか? またどのように乗り越えましたか?
活動の初期に、事業の立ち位置や状況が掴みきれず、ミッションも曖昧だったため、何をしたらいいかイメージが湧かずに動けなかったことです。最初は調べ物ばかりで「これで大丈夫なのだろうか」と焦りを感じていました。これを乗り越えるために、調べた業界や競合の知識をもとに、週次のミーティングで代表やメンバーに積極的に質問を投げかけ、意見交換を行いました。ミーティングに参加し、対話を繰り返すうちに自分の中でやるべきことの解像度が上がり、イメージが組み上がっていきました。やることが明確になってからは不安も消え、あとは前を向いてひたすら進めるだけだという状態に持っていくことができました。
──本業でのサポート(上司・チームメンバー等)は十分でしたか?
とても恵まれた環境でサポートしていただきました。実は同僚には事前には伝えておらず、スケジュールを聞かれた時に答える程度でしたが、上司からは「留学先の活動を優先していいよ」と言われていたため、気兼ねなく取り組むことができました。また、留学先がフルリモートで、日によって柔軟に活動時間を調整できたため、本業とのバランスも自分のペースで取りやすかったです。さらに、社内のピアサポーターの方にも助けられました。スポーツ関連の事業だったため、学生時代にサッカーを真剣にやっていた方にサポーターをお願いし、業界の空気感を教えてもらったり励ましてもらったりと、精神面でも大きな支えになりました。
──同時期に複業留学に取組んでいた同期との関わりや互いの活動・レポートから学びや気づきはありましたか?
同期のレポートやミートアップでの交流は、非常に大きな刺激であり、励みになりました。得意分野を存分に活かしてバリバリと活躍している方のレポートを見て「すごいな」と感心する一方で、右も左もわからない環境に飛び込んで悩んでいる方の様子を見ると、「苦労しているのは自分だけじゃないんだ」と思うこともできました。様々な企業で、それぞれが異なる課題に直面し、もがきながらも前に進んでいく姿を垣間見ることができたのは刺激になりましたし、成果を出している同期の姿に触れるたびに、「自分ももっと頑張らなければ」と奮い立たされる原動力になっていました。
──第三者からの評価を受けて、どう感じましたか?
最初に評価シートを見た時は、思っていたよりもよい評価をいただいたので「本当にそう思ってくれているのかな」と少し疑ってしまいましたが、とても嬉しかったです。特に印象的だったのは、「経験がないことに対峙する時に、ポジティブに捉えて楽しもうとする姿勢がある」というコメントをいただいたことです。自分自身、ルーティンワークよりも新しいことを始めるのが好きだという漠然とした自己認識はありましたが、それを言葉にして客観的に評価されたのは初めてでした。自分が楽しんで取り組んでいる様子が相手にも伝わっていたことに安堵しましたし、それが自分の「強み」なのだと再発見できたことは、今回の留学で得られた非常に新鮮で大きな喜びでした。
──複業留学の前後で何が変わりましたか? もし、周りの人への影響があれば教えてください。
「トライアンドエラーで進め、違ったら軌道修正すればいい」という考え方は以前から持っていたつもりでしたが、留学を経験して、自分のその認識がまだまだ甘かったことに気づかされました。留学先では、想像以上のスピード感でそれが自然に実践されており、気づいたらもう次のアクションが始まっていました。最終報告会での私の提案も、後から見るとその場ですぐにチャットで「今後必須にしよう」「誰々に考えてもらおう」と議論が進んでいて、最後までそのスピード感に圧倒されました。この経験から、本業でも意識を変え、考えるばかりではなく仕事を前に進めていくことを強く意識するようになりました。
──複業留学での経験を今後どのように活かしていきたいですか?
留学先で体感したスピード感を忘れることなく、日々の業務に落とし込んでいきたいです。また、留学先の素晴らしいチーム作りを参考にしたいと考えています。メンバー一人ひとりのモチベーションの高さはもちろんですが、代表がまずは相手の意見を認め、前向きな声がけをしつつ、異なる意見の時はきちんと理由を説明して納得してもらうということを一貫して徹底されていました。こうした姿勢が大切であることは頭では分かっていましたが、留学先での経験を通じて、対話を軸とした組織づくりの重要性を改めて実感しました。今後は、そのようなチームづくりをさらに意識していきたいです。
そして、正解がない不確実な中でも進まなければならない状況に対して、視座を高く持ち、立ち止まるのではなく前へ進んでみるというマインドを大切にしていきたいと思います。
──ほかのメンバーに複業留学をおすすめするとしたら、どんな言葉をかけますか?
「最終的にはどうにかできると信じて進んでいけば大丈夫」と背中を押したいです。新しい環境に飛び込む時は誰でも不安ですし、先が見えずに怖くなることもあると思います。私自身、人に恵まれたという幸運もありましたが、4ヶ月という期間があれば必ず前に進むことができます。暗闇の中手探りで進んでみるという経験は、社内にいるだけでは決して味わえない貴重なものです。ポジティブにやってみようとする姿勢さえあれば、必ず得られるものがあります。自分の枠を広げ、新しい可能性に出会うチャンスとして、ぜひ挑戦してみてほしいと伝えます。
【複業留学とは?】
ベンチャー企業の課題解決を通じた越境学習の実施により、「行動変容を促す研修プログラム」です。
3~6か月間×週1日の実践で、通常業務と並行して実施が可能です。
詳しくはこちら:https://teamlancer.jp/lp/fukugyo_ryugaku
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