ユニロボット株式会社「複業留学」受け入れ企業インタビュー

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ユニロボット株式会社「複業留学」受け入れ企業インタビュー

2023.01.31

双方の人材育成と、Win-Winの関係を構築できる

エンファクトリーが提供する越境型研修サービス「複業留学」は、大手企業の従業員がベンチャー企業で実務を行う「越境研修」です。

ユニロボット株式会社の酒井様に複業留学で取り組んでいただいた内容についてインタビューいたしました。

ユニロボット株式会社はコミュニケーションテクノロジーを開発しているベンチャー企業です。現在は、対話型AIプラットフォームの事業を手掛けています。「音声AIソリューション」「ロボットソリューション」など、AIを活用して、人と対話することができるサービス・ソリューションなどを提供しています。

－複業留学の受け入れを決めた理由を教えてください。

外部人材の受け入れ自体は、2018年から他社のサービスを介して利用を開始し、現在まで、10社以上の大手企業から受け入れをしてきました。ベンチャーの中でも、これだけの数の受け入れは稀だと思っています。複業留学のサービスは、送手企業と受入企業、双方の人材が育成でき、お互いにとってWin-Winの関係になり得るところが、大きな魅力だと思っています。私自身、米国法人に勤めていた経験もあり、他社での経験は、かけがいのない財産になると感じてきました。そういったお金に代えることのできない、言葉で語りつくすことのできない『無形資産』を生み出すことができる、付加価値の高いサービスと感じ、複業留学の仕組みを耳にしたとき、すぐさま導入してみたいと感じました。

－留学生は複業留学で、どのような稼働をされていましたか。研修内容を簡単に教えてください。

当社では、創業来からのロボットサービスに加えて、電話業務のDXソリューションとして、「AI電話サービス」を2021年から提供開始しています。AI電話サービスとは、AIがまるで人と話をしているかのような自然な会話で、電話応対を人の代わりに行うサービスです。留学生の方々には、基本的にはこの２つのサービスを軸に、営業・マーケティングの分野に従事していただきました。ある方には、「AI電話サービス」に関する営業活動・新規開拓をしていただき、その中で提案資料の作成・DMの送付・電話営業・アポ取得（いわゆる商談・リードの獲得）を行っていただきました。また、別の方には、当社のロボットサービスにおけるコンテンツ作成・マーケティングなどを行っていただきました。当社の事業と、その方の適性とのベストマッチを考えながら、留学生の方々に業務を行っていただいています。

－実際に受け入れてみていかがでしたか。

当社のようなベンチャー企業にとって、メリットは多数あります。まず、その人なりの知恵やアイデアなど、個々人の能力を、当社において最大限に発揮していただけるところに、大きな意義があると感じています。また、異なる業界で異なる経験をされている方々に、ベンチャー企業に入っていただくことで、受入企業の従業員と留学生の双方が刺激を受けることができる点、リソースが不足している中で新規事業のサポートをしていただける点などです。その他、もう少し細かいところでは、若い人とのコミュニケーションが新鮮である点、フットワークが軽い人なら営業やヒアリングなどを行っていただける点など、メリットや事業に活かせる点は、数多くあると感じています。

－苦労した点について教えてください。

最初の導入時のレクチャー（インプット）において、比較的時間と労力がかかってしまうところです。最初からいきなりできる人はいませんし、若い留学生の方々には、まだ経験値が足りないため、資料の作り直しが発生することもあります。そういった点を丁寧に指摘しながらブラッシュアップし、より良いものを作っていこうという姿勢で臨んでいます。

また、留学生の中で、視野が狭かったり、論理的に落とし込みが弱かったりするケースがあれば、こちらから指摘をさせていただいており、時間と労力がかかる傾向にあります。

留学生の方々に本当の気付きが得られるかどうかはその人次第であるため、受け入れ時の面接において、私は特に、新しい環境で頑張ってみたいという向上心、挑戦してみたい強い思いや、コミュニケーション力などを重視するようにしています。

－留学生の変化について気づいたことを教えてください。

留学生にとって、複業留学の価値は「自分を成長させたい」という覚悟をどれだけ持つかにかかっていると思います。留学生の方々に、より自分の力を発揮してもらえるように、留学時に立てた個人の目標に対しての今の立ち位置を客観的に確認頂く作業や、伸ばしていきたい点などをメンタリングさせていただいています。時に意欲が不足していると見受けられる留学生には、「いまのままでは伝わらないし、まずいと思うよ」と率直に伝えるケースもありましたし、お客様との商談機会などについては、複数人での事前ロールプレイを行うなど、事前準備を徹底してもらうように工夫をしています。また、スピード感についても触れるようにしていますので、必ずタスクに対しては期限を設定してもらっていますし、ベンチャーの文化に馴染むという時間も大切にしています。そういう意味では、最初慣れるまで時間は多少なりかかりますが、最終的には、留学頂いた皆さんは、本当に頑張りますので、頑張った分だけ、成長されていると感じています。特に最後になると、すっきりとした表情で、やり切ったことが率直に伝わってきますので、留学生にとって、ベンチャーでもやれる、という自信につながっているのだと感じています。

－最後に、複業留学で送り出しを検討している企業へのメッセージをお願いします。

自社の社員に対し、勉強の機会を与えたい、新しいことにチャレンジしてもらいたいと考える企業の方に、複業留学を活用いただきたいと考えています。そういった企業の中で、例えば新規事業の担当になりそうな方に留学していただくと、ベンチャー企業の新しいサービス・事業にふれることができ、学びの種を自社に持ち帰ることができると思います。

ベンチャー企業というのは、破壊的イノベーションを起こしていくことが生態系としてありますから、新規事業を発掘するメソドロジー・考え方・文化を経験している人を増やしていくには、ベンチャー企業に越境学習していただき、学んでいただくのは、とても良いと思います。複業留学は、身をもって体験することばかりですから、座学やEラーニング、講演会への出席などの知識を得るということよりも、異なる価値があり、企業の社員の方々が変わることができるきっかけや、チャンスとなるものと思います。

最後になりますが、複業留学によって得られる価値は非常に高く、自分の胸を打たれるような人との出会いもあれば、厳しく指摘をしてくれる人との出会いもあるかもしれません。そうした出会いも、留学したからこそ味わえる醍醐味だと思いますので、思う存分、失敗をしても良いので挑戦をしてもらって、当社では最先端の技術を扱っていますから、仕事も是非楽しんでもらえたらと思っています。